小生は10歳まで大阪で育った。当時住んでいたのは針中野にできたばかりの公団住宅。そして休日になると電車で阿倍野まで行って、デパートや動物園に行くのが楽しみだった。そして決まって家族で食事をする場所が駅前にあった『アサヒビアホール』だった。ワックスがけをした木貼りの階段はまるで昔の東武東上線の床のようだったが、この階段も思い出のひとつだ。単にオヤジが生ビールを飲みたいだけだったのかもしれないが、子供心に一番良い記憶がある場所がここなのだ。こちらで一番想い出に残っているお気に入りのごちそうが『甘酢あんかけの肉団子』だった。
(写真が大きすぎるので調節してご覧下さい。)
大人になって大阪出張のおりに探しては見たものの、当然建物はなく、近くのアポロビルにその痕跡と思われるアサヒビアホールがあるのみであった。先日ネットで古い阿倍野の交差点の写真を眺めていて、偶然それを発見した。(無断でごめんなさい。)この写真で左側に見えるのが、現在高層ビルに建て替え中の近鉄デパート、中央が連続TVドラマ『てっぱん』で登場する今も現役の路面電車、そして右手手前にアサヒビールと見える場所がアサヒビアホールのあった場所だ。右手奥には三和銀行や『あべの銀座』が見える。この辺りも今は再開発ですっかり変わってしまったんだろうなぁ。またいつか機会があったら明治屋でも行くか。