チック・コリアとの出会いは高校生時代69年のマイルスの『Bitches Brew』だったと思う。当時は彼のエレピをなんとなく聴いていたが、今になって考えるとビル・エヴァンスも含めて多くのジャズ・ピアニストが一時期エレピを弾いていたが、エレピの特性を知り尽くして独自の世界を確立した功労者はチックではなかったろうか。
そんなエレピの世界の最高峰ともいえるアルバムがコレだ。大学生で当時は仙台にあった実家に正月に戻った時に市内にあったジャズ喫茶『Ad'』で聴いた思い出がある。このジャケット・デザインも秀逸なアルバムでの一番の聴き所は最後のSometime Ago/La Fiestaだろう。Sometime Agoはアルバム『ピアノ・インプロヴィゼーション』のアコピのとはユニゾンの部分が全く別の曲に聴こえる。出だしのスタンリー・クラークの叩きつけるようなアコースティック・ベースいいですね。La Fiestaの原型はNow he singsにあると言われているが、Joe Farrelの前半のフルート、後半のソプラノ・サックスもいいですね。曲の後半で最高の盛り上がりを演出します。ただFlora だけはちょっと勘弁。。。当時、名古屋であった Return To Foever のコンサートに行きました!
Sometime ago I had a dream
It was happy, it was lasting, it was free
And now in life, oh, can't you see
How we can make that dream into reality
O, the music, it was playing
O, the firelight, it was dancing
All the children, they were singing
All the people, they were loving
小生そんなチックに憧れて二十五、六の頃についに中古でしたがフェンダーローズピアノを買ってしまいました。このステージピアノですが、脚とかも取って全部収納すると一応長方形のトランクの形にはなるのですが、重くてとても一人では運べません。また皆さんエレピというと電子ピアノを想像するかもしれませんが、電気ピアノです。全くのローテクでアンプも必要ですし、本当は調律も必要なんです。(このあとに買ったクラビノーバは調律不要でその点では優れていました)ローズを買ったことが今のグランド・ピアノまで繋がっているとすればチックのおかげということになるんでしょうか。
フェンダーローズ・ステージ・マークワン(73鍵)