夕方から伊東へ出張のため東京駅に向かう。いつもの八重洲口にある大丸は北口方面に移転してしまった。よく駅弁を買ったデパ地下はもう閉鎖中だったのは寂しい限りだ。
出発まで時間があったため、リニューアルしたエキナカを探索。結局全国の駅弁が揃っているいつもの旨囲門に向かう。
本日選択したのはその名も『黄金海道』。八角形の箱は外側が金色、内側は銀色。パッケージに書かれた内容によれば、その昔平泉で栄華を誇った藤原氏を支えたのがこの地方で産出した黄金。この黄金伝説はヨーロッパにジパングとして伝わり、コロンブスの新大陸発見につながったという壮大なお話。『黄金海道』と名付けられた宮城県北東部、奥松島から南三陸・金華山・気仙沼・唐桑半島に至る沿岸地域の周辺でとれる魚介類の食材を盛り込んで作ったのがこの駅弁。
色とりどりの具沢山で1000円也は立派。特にアナゴはうまかった。いつも思うのだけど駅弁は直ぐに食べるのではなく余裕を持ってパッケージを眺めるともっと楽しめる。
久しぶりに大阪日帰り出張が巡ってきた。今回は往路は飛行機にしてみた。12時に羽田発の全日空機なら伊丹までネットでなんと12700円と新幹線より安い。飛行機の良さはなんといっても体が疲れないこと。
さて昼食時に空港に到着して、空弁でも物色する。空弁といっても、飛行中の機内で弁当を食べる人は滅多にいない。今回は空弁の世界では超有名な『焼さば鮨』1050円也を買ってみた。空港ロビーで飛行機を見ながらいただくとしよう。
まずパッケージを開けてラップをはがして食べられる状態になるまでに手がベタベタになってしまうのが欠点。しかしこのラップの効果か賞味期限日付は2日後になっていた。日持ちを優先しているのだろうか、鯖にはすっかり火が通っていてもはやすしネタの味ではない。これが酢飯に乗っているだけでは違和感があるのか、間に生姜甘酢漬がはさんでいて、うまく鮨らしい味に仕上がっているところに工夫が感じられる。鯖が小浜でなくノルウェー産とはちょっと興ざめ。普通の鯖の棒すしに比べてもおいしいという程ではないが、話のタネに。。。
非常にまれな愛媛県への出張のチャンスが巡ってきた。小生生まれて初めての愛媛です。ただ愛媛といっても松山なら松山城や道後温泉など楽しいのだが、行き先は松山から更に一時間半以上離れた伊方というところ。渋谷で7時半にエアポート・リムジンに乗って飛行機、バス、電車、自動車と乗り継いで、やっと目的地に着いたのは5時間後の12時半。これが日帰り出張だからちょっとキツイです。松山駅からは予讃線の特急で西へ45分ほど向かう。しかしこの予讃線は実は単線だ。しかも架線が引かれていない。つまりディーゼル列車というわけだ。この列車が縫うように走るのは山間の狭い谷でとても複線は無理という感じのところ。海はほとんど見えず、みかん畑の谷間の景色が続く。予想外デス。
(松山駅構内にあった名物ジャコ天とそれが食べられる隣のうどん屋の「かけはし」。大事なのれんが裏向きだぞ!)
松山駅で買って車中でいただいたのが、一番有名で人気がある『醤油めし』730円也。これは細かい鶏肉や糸こんにゃくとお米を小豆島の濃口醤油で炊いた素朴な感じの炊き込みご飯だ。上には山菜や鶏肉が並ぶ。派手さはないがなかなかローカル色を感じさせる一品です。パッケージには伊予の方言が書かれています。
(箸袋に書かれているのは愛媛を代表する民謡の伊予節)
伊方をよくご存知ない方のために愛媛県の形を思い出すと西の端が九州に向かって髭のように伸びているでしょう。その半島に建設された四国で唯一の原子力発電所が今回の出張先です。3つの原子炉があるが最初の炉が稼動を始めてから既に30年が経っています。
(自然の要塞のような急な海岸線沿いに建つ原発)
今回は大阪ではなく珍しい京都への日帰り出張のチャンスが巡ってきた。9月の下旬にもかかわらず、相変わらずの連日の猛暑続き。
行きの新幹線のなかでいただく駅弁を新横浜で探す。その名も『秋味満載』(期間限定?)1100円也を購入。
目で楽しめるもみじの生麩、マツタケ型のサトイモなど煮物が素晴らしい。クルミに鶏肉などちょっとづつ味わえるのがイイ。サケフレークがちょっとパサパサしていて残念だったがイクラはおいしかったし、栗ごはんまで食べられてまずまず。
(お断わり:海外旅行記が長引いた関係で一ヶ月近く前のトピックになっております。)
高松出張を終え、普通なら飛行機で東京へ戻るのだが、同日にそのまま名古屋に出張するという分刻みで乗り換えの過酷な日程だった。汗を流しながら急いでかけつけたJR高松駅からは一時間に2本のマリンライナーを利用すると瀬戸大橋を渡って約1時間かけて岡山に到着する。乗った方ならわかると思うが、瀬戸大橋からの車窓の眺めは瀬戸内海に点々とする小島がみえて絶景。岡山からは新幹線に乗り換えとなる。
昼時の岡山駅で駅弁を買うことになり、選んだのが『桃太郎の祭りずし』950円也。瀬戸内の新鮮な海の幸、山の幸をふんだんに使った郷土色あふれる「ちらしずし」なのだが、とにかくこれだけ一通りの具材がそろっているのがウレシイ。
(桃の形をした容器に綺麗な盛り付けとまつりずしの由来)
パッケージにはいっていた祭りずし(バラ寿司)の誕生秘話が興味深い。要約すると
『江戸時代初期に備前岡山藩主、池田光政は神輿・だんじり等を用いた派手な祭礼を禁じ、元日・祭礼・祝宴以外での飲酒を禁じた。このため備前は米どころであるにも関わらず銘酒が育たなかった。また現在岡山名物の料理「バラ寿司」(祭り寿司)の誕生にも光政の倹約令が絡んでいると言われる。』
つまり祭りのシーズンの庶民の楽しみ方が豪華な食事に集約されたというわけだ。そんな歴史的背景を読みながらいただく祭りずしの味もまた格別也。
またまた大阪出張が巡ってきた。通常は新幹線のぞみで行くのだが、今回はネットで通常より安い料金設定のひかりを選んでみた。東京 - 新大阪間を3時間かけてゆっくり行くその列車には、ネクタイ姿のビジネスマンは少なく、老人の団体客や家族連れで満席だった。やれやれ大騒ぎで落ち着かない列車を選んでしまったが、お陰で浮いたお金で駅弁を買うことができた。
東京駅八重洲口にあった全国有名駅弁がいつでも買える『駅弁屋旨囲門』は駅の構内に移転していた。17時30分頃にやってきた小生が発車まであまり時間もないのでパッと見で選んだのが新潟県新発田の『えび千両ちらし』1200円也。
この駅弁を食べたことのある方はきっとそう多くはないだろう。結論から言うとこれが期待をはるかに超えるウマサだったのだ。ぜひ多くの人に味わって欲しいと思い、やや押し付けがましく紹介します。普段首都圏でJRを利用している人は東京駅で一旦下車すればエキナカでこの弁当を購入することができますヨ。
(表面だけ見るとタダの玉子焼き弁当)
大げさな金ぴかのパッケージのフタをあけると表面には一面に玉子焼きが敷き詰められています。その上にはエビのそぼろがかかっています。一見しただけでは1200円は高いなと後悔してしまいがちですが、実は弁当の一番下には新潟産コシヒカリの酢飯が敷いてあり、その上にとろろ昆布が敷かれています。その上にエビ、コハダ、イカ、アナゴといった寿司ネタ系の具がびっしりと乗っています。しかしこれらは玉子に隠れていて上からは見えません。箸で玉子ごと切ると、なかの具がサンドイッチになった状態で、口に運ぶとどんな味がするのかお楽しみという嗜好です。玉子、とろろ昆布、酢飯に具の味が混ざりあってとてもおいしいです。昆布〆の味にも似た奥深さがありますョ。
この弁当には牛肉やウニ、イクラといった決定的な食材があるわけではありませんが、それぞれの食材の味が調和したハーモニーが実に素晴らしい。名前ほどエビは目立ってはいないと思うのですがいかがでしょうか。とにかく食べた人はきっと後悔しないと思います。特にこれを肴に日本酒で一杯やると最高だと思います。(今回は暑かったのでN700系記念パッケージの一番搾りの缶を購入。)
ご参考までに弁当の内容を詳細にご説明されている方のHPをご紹介します。見てのお楽しみです。
出張での仕事を終えて帰りの名古屋駅で駅弁を買う。名古屋駅で弁当というと『名古屋だるま』という会社の弁当が並んでいる。駅のホームで『純系名古屋コーチンとりめし』880円也を購入。純系というネーミングに差別化をはかっているようだ。
とりめしとあるが、実態はやや粘り気のある炊き込みご飯となっていて、ご飯自体に滲みた鶏の味がウマイ。コーチンの鶏肉は量は多くは無いが歯ごたえがしっかりあって肉の味がウマイ。
それにしても、こちらの弁当のパッケージにも名古屋コーチン普及協会と書かれた個体識別番号が振られている。鳥インフルエンザの影響への防衛策もあったのだろう。駅弁のパッケージなど読まずに一直線にパクつく方が多いと思うが(小生も普段はそうです。)パッケージを隅々まで読むと色々勉強になります。
出張で品川から新幹線に乗ることになり、エキュート品川内にある『つばめグリル』の『ハンバーグ弁当』950円也を購入。車内に乗って結構時間が経ってから食べることになったが、まだ暖かかったのは良かった。2段型のパッケージになっており、おかずはハンバーグの他に、なすのピリ辛煮、きんぴらごぼうとなっている。パッケージには"挽きたて合わせたて"とある。
(容器の二重構造にも保温の秘密があるのかも)
肉の味はさすがに店内で食べるほどウマイというわけではないが、素朴な味わいで、どちらかというと玉ねぎの入ったやや甘いデミグラスソースのウマサが光った。それよりもパッケージにはなんと使われている牛肉の固体識別番号と生産者が記載されていた。中国のアヤシイ食品やとんでもなく許せないコロッケが流通している世の中で、いかに業者は食の安全を差別化するかに気を使っているかがわかった次第です。もちろん化学調味料、合成着色料や保存料は一切含んでいません。
子供にも食べさせたい一品です。
よく空弁というが、機内で弁当を食べている人はみたことないぞぉ。19時ともなると残り便数も少なくなり、神戸空港の売店では空弁が全部3割引となってしまった。やはり最終便狙いは正解か。
このなかで神戸といえばやはり食べたくなる『そばめし』をチョイス。700円のぼっかけそばめし弁当を3割引の490円で購入。「ぼっかけ」とは、牛スジとこんにゃくを甘辛く煮込んだもの。ごはんの量は少なめだが牛スジ、ネギ、コンニャクのトリオがたっぷり。ただし小生のように帰宅後にレンジで暖めた方がうまいのではないかと思う。
(伊丹空港でもパッケージだけ変えて売っているらしい。)
今度はぜひ『そばめし』の本場である長田でできたてをいただきたいですね。これにて今回の出張のシリーズは完結です。
名古屋の駅弁には名物の名古屋コーチン、ひつまぶし、そして味噌カツが数多くある。サラリーマンが好きな名古屋名物の駅弁の具はある調査によると以下の通り。
今回帰りに名古屋駅で買ったのは名古屋だるまの『ヒレカツみそ丼』850円也。この弁当だけでも一日250食売れているらしい。
残念ながら20時過ぎの新幹線の車内は込んでいて、三人掛のA席に座った小生の隣にも若い女性が座っていた。ちょっとその目を気にしながら包装紙を開く。まずは附属している半熟玉子を割ろうとしたが、これがなかなか割れない。結局窓枠のフチで割ったが、もしB/C席ではどうすればいいのだろうか。更にはごはんにカツが容器一杯に盛られており、半熟玉子は箸でかき出したが写真のように一部が流れ出てしまった。
さてミソカツは冷えてしまっているが、半熟玉子をからめたり、辛子をからめたりしてなかなかうまい。サポートするのはインゲンの味噌和えとつぼ漬けだがこれも悪くない味。
(ビジュアル的には最低になってしまったがとりあえず。。)
新幹線で今年初となる大阪への出張に行くことに。今回もアップグレードでグリーン車へ。車内はやや混んでいたものの節度をわきまえた年配の方中心の静かな雰囲気。例によって東京駅八重洲口にある「駅弁屋旨囲門」で選んだ今回の駅弁は『東京弁当』1600円也。
これは東京の老舗の味が少しずつ楽しめるという趣向のオリジナル弁当だ。箱は木目に塗りの高そうな感じだが、素材は紙だ。主な具としては、人形町魚久のキングサーモンの粕漬け、浅草今半の牛肉たけのこ、築地青木の玉子焼き、日本ばし大増の野菜のうま煮。ごはんだって笹の葉にのっかっている有機栽培の秋田こまちだ。このなかでは特に魚久が素晴らしかった。今度買いに行ってみよう。デザートにあんこのはいった生和菓子まではいっていた。
見ての通り、ご飯が少なめで満腹感にはちょっとだが満足感を追求したい年配の方向けに。
新幹線の出張で東京駅で買ったお弁当の第二段はやはり同じ八戸の長い名前の『貝焼うにの大漁浜めし』1400円也。パッケージ写真がアピール度高いですね。なかの弁当自体の大きさは前回ご紹介したマグロと同じ位ですが、ウニがどっさり貝に盛られています。
うにの貝焼きは一昨年、福島にサーフィンに行った時にいただきましたが、やはり焼いた直後にいただくのが最高でしょうね。周りにはあわびの薄切りとイクラが豪華にちりばめられています。まさにたまに乗るグリーン車で食べるのにはふさわしい弁当でしょう。ただしこの駅弁なぜか容器が硬質プラスチック製ですがけっこう重いです。何か必要性があるんでしょうかね?
実は小生は携帯電話でブログ用の写真を撮っていますが、この時は出張であわてていつもの携帯電話を家に忘れてしまいました。しょうがないので八重洲口地下街にあるさくらやでSDカード256MBを3000円で購入、会社用の携帯電話にセットしたのでありました。ところが搭載されたカメラが予想以上に良く撮れること、テクノロジーの進歩を実感しました。手ぶれも少なくシャッター音も控えめで重宝しています。
昼から大阪出張に行くので、昼食にどこか地方の有名駅弁でもと東京駅構内の一角にできた『東京エキッチン』で眺めていたところ、八戸駅吉田屋が昨年から始めた『大間のマグロづけ炙り丼』という駅弁を発見し、買い求めた。なんせまぐろの漁獲高削減で来年は値上がり必須といわれているマグロの超有名ブランドだけに期待が高まる。こんな駅弁があること自体に感激。写真では判りにくいが、大きさはちょっと小さめです。大きなマグロの写真がデンとあるだけのパッケージデザインでは中はよくわかりませんでしたが、車内で開けてみるとこんな感じで、炙りとづけの良い色合いはなかなかです。余分なものは入っていません。まぐろの食べ納めかもしれないとよく味わっておいしくいただきました。しかしまるで中トロでも入っているかような錯覚さえ感ずる1680円也の価格設定はちと高かったかな。(もちろん2000円以上の豪華弁当も東京駅には探せばあるわけですが。。。)少なくとも価格ではこの駅弁コーナーの王様。
今回は新幹線のエキスプレス・カードのアップグレードを使ってグリーン車に乗車。こんな機会も少ないので、奇妙な貧乏性?が働いて、できるだけ途中停車をしてゆっくり走る不人気の『ひかり』をチョイスした。乗るとお弁当を食べるタイミングでおねえさんがお絞りを持ってきてくれた。食べ終わるとゴミまで捨ててくれてとても楽チン。人がまばらの車内と部厚いシートに爆睡したのでありました。