筋は通すためにある

 
 夏休み中のバトル。
 3ヶ月くらい前から寿命の兆候が見えていた我が家の冷蔵庫。その間、ぼちぼち新しい冷蔵庫を物色し、相場を確かめて、いよいよ広告で最安値のものを見つけたときに、来たっ! と、買いに行くことに。

 目当ては、小売量販最大手の、「数量限定なし」、「翌日配送」と書かれた目玉商品。それでも相棒、事前に念のための電話を入れて確認。で、キャンペーン最終日、暑いなかをえっちらおっちら自転車漕いで、その店へ。
 店員探して、担当を呼んでもらう。やっと来た店員は、まだ擦れてなさそうな、うら若い女性。広告見せて、これを買いたい、と言うと、長いこと在庫確認の電話をしたあげく、在庫がないので取り寄せる、とのこと。
 入荷は1ヶ月ほど後になるが、同じタイプの別の商品なら、すぐに用意できる、と言う。
「そりゃ、同じ値段なら買うけど」と答えると、いえ、商品が別なので、値段は高くなる、という返事。
 
「じゃあ何、この広告は“釣り”なのか?!」

 きょとんとする女性店員に、相棒の奴、まくし立てる。私は内心、大いに煽る。バトれ、バトれーっ!
「数量限定なしと書いてあるだろ。来る前に電話で確かめたら、ある、と答えたから、わざわざ買いに来たんたぞ。チラシに特価品載せて、これで釣った客に、特価品はもうない、と嘘吐いて、最初から別の高いのを売りつける戦略だったわけか?」

 途中、もう一人中年の、いかにも会社人間のような男性店員が援護に入る。多分、マニュアルにそうあるのだろう、ではお客様はお電話で、在庫の有無も事前にちゃんとご確認されたのでしょうか? と来たもんだ。
「あんた何、ヤクザみたいなこと言ってるんだ。数量限定なしと書かれた広告の商品の在庫を、客が電話で確認しなきゃならんと、言いがかりつけるのか!」

 画像は、ホイッスラー「店の外観」。
  ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
   (James McNeill Whistler, 1834-1903, American)


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