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ギリシャ神話あれこれ:オデュッセウス帰還-王女ナウシカア

 
 精魂尽き果てたオデュッセウスが、全裸なまま、潅木の茂みで正体なく爆睡している頃。
 アテナ神が、この島に住まうパイアケス人らの王アルキノオスの館を訪れ、王女ナウシカア(「風の谷のナウシカ」のヒロイン名の由来)の夢に語りかける。年頃の娘なのだから、朝一番に婚礼衣装を洗濯しに行きなさい。

 夜が明けると、ナウシカアは父王に頼んで馬車を出してもらい、侍女たちを連れて、川へ洗濯に出かける。
 一行は洗濯を終えて、陽に干して乾かすあいだ、水浴し、オリーブ油を塗り、持参した食事を取り、それからヴェールで毬遊びを始める。
 と、ナウシカアの投げた毬が逸れて川に落ちてしまう。キャッと叫び声を上げる侍女たち。

 その声でオデュッセウスが眼を醒ます。潅木の茂みからガサガサと這い出し、手近な小枝で申し訳程度に身体を覆って、娘たちの前にのっそりと現われた。
 見知らぬ素っ裸の中年男! しかも潮水と岩礁とで身体はボロボロ! うら若い娘たちは、一斉に、キャーッ! と叫びながら、蜘蛛の子を散らすようにてんでの方向に逃げ出してしまう。

 To be continued...

 画像は、レイトン「ナウシカア」。
  フレデリック・レイトン(Frederic Leighton, 1830-1896, British)

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