ギリシャ神話あれこれ:天翔けるベレロポン(続々々)

 
 やがてベレロポンは、コリントス城砦にあるペイレネの泉で、水を飲んでいるペガソスに遭遇。彼は飛び去ろうとしたペガソスを捕らえて、黄金の轡と手綱で御することに成功する。

 いざ、キマイラ退治へ! ベレロポンはペガソスに乗って空を翔け、炎の届かない上空からキマイラに矢を射かける。さらに、キマイラが弱ってきたところで、その口のなかに鉛を放り込む。
 ボッ! キマイラが得意の炎を吐くと、鉛が溶けて体内へと流れ込む。キマイラは体の内部から鉛に焼かれて、息絶えた。

 さて、ベレロポンが首尾よくキマイラを退治したのに驚いたイオバテス王は、今度は、凶暴なソリュモイ族の、さらにアマゾン女族の討伐を命ずる。が、ベレロポンはペガソスを御して、王の課す難題を事もなく次々にやってのける。
 ついに王は、凱旋するベレロポンを闇討ちすべくリュキア兵らを待ち伏せさせる、姑息な手段に出るが、ベレロポンは、これらすべてを殺して帰還する。

 こうなっては王も、ベレロポンの猛勇と神の守護とを見直すしかない。もともと王自身、ベレロポンに恨みがあったわけでもなく、一転して彼を歓待、末娘を与えてリュキアに迎える。

 To be continued...

 画像は、モロー「キマイラ」。
  ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826-1898, French)

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