チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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宮畑ミステリー大賞

2016年05月21日 | チエの玉手箱
一昨年度福島市では、工業団地造成の途中で偶然発見された縄文時代の遺跡「宮畑遺跡」PR事業の一環として、「宮畑ミステリー大賞」を募集しました。
「縄文4000年の謎に挑む」をうたい文句に、宮畑遺跡に残された2つの謎をテーマにした小説・漫画を募集したのです。
その謎というのは、全国でも数例しかない直径90㎝の巨大柱の跡と、燃えにくい土屋根の竪穴式住居にもかかわらず集落の40%が焼かれた住居跡の2つです。

実は、私も応募しようと考えました。
巨大柱を使うというのは、生活のためというよりは儀式的なもの神を敬うために作られたと考えるのが最も自然であると思います。
また、それはその集落の権力を象徴するものではないかと考えました。
焼かれた住居跡は失火ではなく、意図的に焼かれたものであることが分かっています。
とすると、大事な住処を焼くというのは余程のことです。
私は、疫病を絶つためではないかと考えました。
審査基準はとにかくおもしろければなんでもありとのことでしたので、タイムスリップものを書こうと思いました。

縄文時代にタイムスリップした少年が、疫病で生きたまま焼かれようとしていた少女を助け、現代の薬で疫病を治す。みたいなストーリ-
そこで、私は困ってしまった。
縄文人に現代人の言葉は通じない!
ドラえもんの翻訳こんにゃくはまだ発明されていない!
それに、縄文時代の知識がイマイチなので調べなければなどと思っているうちに、締め切りは過ぎてゆきました。

2016年2月、ついに「宮畑ミステリー大賞」受賞作品が書籍化されました。
最優秀作品を読んで、やられた!と思いました。
タイムスリップと謎解きは私の考えたものとほとんど同じでしたが、文章が素人とは思えないほど上手。
翻訳こんにゃくもあっさりクリアできてました。
そうか!ヒントは「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」にあったんだ。
応募できなかったのだから、今更どうこういうのもおかしいですけどね。

でも、身近にこんな遺跡があるってうれしい。
遠い昔の縄文人に想いを馳せる。

現代書林から発行されていますので、興味のある方は読んでみてください。