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元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

2011-08-03 06:45:19 | 映画の感想(は行)
 (原題:Hedwig and the Angry Inch)2001年作品。オフ・ブロードウェイでロングランヒットを記録したロック・ミュージカルの映画化。監督はこれがデビュー作になったジョン・キャメロン・ミッチェルで、主演も兼ねている。

 主人公ヘドヴィグは共産主義体制下の東ドイツで男の子として生まれたが、長じて同性愛者であることを自覚。アメリカに渡る際に米兵と結婚するため性転換手術を受けるものの、その不手際で“1インチ分”が股間に残ってしまう。くだんの彼氏にも去られてしまったヘドウィグは、ロック・スターになる夢を抱きバンドを結成。やがてロック・ミュージシャン志望の少年トミーに出会って熱い愛情を注ぎ込むが、運命はまたもやヘドヴィグを翻弄する。

 ガキの頃にグラム・ロックをよく聴いていた私にとっては、使われる楽曲のタッチが多少古くてステージ場面に工夫がなくてもこの映画の音楽は大いに楽しめた。手書きアニメーションの挿入も効果的。

 ただし、中盤までの筋書きがいくぶん図式的な割に終盤のひねった展開が独りよがりで、ドラマとしての整合性を欠いている。たぶん元ネタの舞台版では主人公像を信奉する大勢の観客により盛り上がるのだろうけど、映画では少し不発だ。
コメント
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