ラースと、その彼女

今年の“映画初め”となった映画が、
「ラースと、その彼女」





小さな田舎町を舞台に、
等身大のリアルドールを本物の彼女と思い込んでしまった青年と、
それを見守る人たちとの交流を描くハートフルコメディです。


ほんとうは、もっともっとはじけたコメディーだと思って
“初笑い”のつもりで見に行ったのに、
涙で目をはらすほどの感動作でした。

「今まで見た映画ベスト10」に、ランクインしちゃうくらい。





いい人たちばっかりで、
みんな揃いも揃って温かくて、
こんなことありえない！って思う人もいるだろうけれど、
わたしはこの映画がとても好きです。


一人だと淋しいし、
自分を想ってくれる人がいれば嬉しいし、
話せる相手がいるってことは素晴らしく楽しいこと。

そうやって、わたし達は、
誰かと、誰かや誰かや誰かとともに生きている。


学校の帰り道、
「気をつけて帰りなさい」と声をかけてくれる薬局のおばさんや、
ランドセルを放り投げて向かう公園で待っている友達や、
お弁当のご飯を詰めてくれる父や、
「宿題を終わらせなさい」とがみがみ言う母。

そんな随分昔のひとときを思い出して、
幾重にも重なるやわらかな眼差しの中で生きてきたんだなぁと
つくづく感じてしまいました。


わたしは、沢山の人たちの中で、支えられて生きてきて、
これからも、支えられ、時々は支えながら、
きっと、生きていくことでしょう。



今年初めて見た映画がこの映画だったら、
いい一年にならないはずはない！！と勝手に確信した
「ラースと、その彼女」

世知辛い世の中だからこそ、
この小さな田舎町の人たちの温かさが
ちょっぴり心に沁みました。