HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

とるにたらないものもの <江國 香織>

2005-04-15 01:46:30 | ☆BOOK☆
今日、朝から2時間で読み切った☆☆☆
江國香織は大好きな作家の一人です♪♪♪

「傷」という章に、

傷に関して言えば、私は全然気にならない。仕方ない、と思える。
夫の場合は逆で、汚れよりも傷が気になる性分らしい。
ある日私は指摘した。
「生きていれば、物も人も傷つくのよ。避けられない。
 それより汚れを気にした方が合理的でしょう?
 傷は消せないけど汚れは消せるんだから」
夫は表情も変えず、違うね、と、言った。
「汚れは、落とす気になれば落とせるんだからほっといていいんだ。
 汚れることは避けられない。
 傷は避けられるんだから、注意深くなりなさい」
私はびっくりしてしまった。
人は(たとえ一緒にくらしていても)、なんて違う考え方をするのだろう。

という、くだりがありました。

わたしも、いつも考えるのだけど。
夫婦であったり、恋人同士である2人の場合、
こういう溝は埋めるべきなのか、どうか。

きっと、友達同士なら、埋めなくてもいいと思う。

ただ、もっと密接な2人であった場合。
どうなのかな。

考え方の違う人と共に過ごすことは、とても刺激になると思います。
でも、日々の生活って、刺激だけでは濃すぎるときがあるでしょう?
共感してほしいときだって、あるでしょう?
でも、自分と全く同じ人はいないし、
いたらいたで、それも退屈だったりするんだと思う…

バランス、ってことかな。
どこが妥協できて、どこが妥協できないのか。

誰かを、本当の意味で理解することは、不可能だと思う。
だって、一緒に過ごしている家族でさえ、
お互いに知らない時間はたくさんある。
いろんないろんな要素が複雑にからまって、
今の自分ができているから。

否定的な意味ではなく、
「解り合うことは不可能」ってお互いに解り合って認めあうことが、
「本当に解り合う」ことなのかも知れないなぁ、と思います。

溝はきっと埋まらない。
埋めることは不可能☆☆☆
それでも、いっしょにいたい人といっしょにいるべきですよね~♪

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