HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

岡本太郎の視線

2006-01-18 00:15:00 | ☆ART☆
東京都写真美術館で開催中の写真展
「岡本太郎の視線」に行ってきました。

この写真展では、
岡本太郎がパリ時代に関わった写真家の作品、
岡本太郎自身が雑誌や著作へ発表した写真、
その写真にまつわる言説や資料などをみることができます。



この写真展でいちばん感じたことは、
“異質の写真展である”ってことかな☆

極端な言い方をしてしまえば、
わたしはこの写真展で、
写真そのものをみていないような気がするの。


写真を目の前にして、
その景色をみるのではなくて、
その景色をみている誰かを想像してしまう。

それは、岡本太郎であったり、
べつの写真家であったりするわけだけど。


会場に入ってすぐ、
パリの写真家の「ポンヌフ」の写真があってね。
わたしもとてもポンヌフがすきなのだけど、
ポンヌフからみる川面や両端につづく町並みをみるのがすきなの。
わたしは、ポンヌフに立つけれど、
その写真は“ポンヌフ”を撮ったものであり、
わたしからすると、どこか“俯瞰”な視点なのよね・・・

すべてが、こんなふうで☆


「岡本太郎の視線」とは、こういうことなのね!!!
と、妙に納得してしまいました♪


岡本敏子さんが、
「遠くから秘かに抱きしめるように撮る」
と表現していたけれど、ほんとうにその通りで。

近づき迫っているのに、
どこかに距離を感じる、「間」を感じる写真が多かった。

その、距離、っていうのは、
「ありのまま、そのままを撮る」ってことで、
被写体に迫ることで自分自身が入っていってしまうと、
それは「ありのまま」から姿をかえてしまう、
っていうことのように感じました。





この写真展にあわせたわけではないけれど、
ちょうど、「今日の芸術」を読み直していたときで。

この本を初めて読んだのは1年ほど前で、
そのときは、目からうろこが落ちまくり☆


横尾忠則の書く序文に
「一枚の傑作を描くよりも、
 その画家が何者であるかということが重要である」
というピカソの言葉が引用されていて。

わたしの尊敬する芸術家の一人、
マルセル・デュシャンもそんなことを言ってた!
なんて思って、そこですでに「心は鷲掴み」なのね・・・笑


この本は、名言オンパレードで、
わたし的にはバイブルの1冊なんだけど。
特に印象的な一節。


この瞬間に徹底する。
「自分が、現在、すでにそうである」
と言わなければならないのです。
現在にないものは永久にない。
逆に言えば、将来あるものならばかならず現在ある。
だからこそ私は将来のことでも、
現在全責任をもつのです。


かっこよすぎでしょ♪
危うく、恋におちそうです☆



この写真展の、
『恋愛』というインスタレーションの一部である印刷物に。


この頃、
「岡本太郎さんにそっくりですね」ってよく言われるわ。
喋っているところ、
眼のあたりなんか、
まるでここに岡本太郎さんがいらっしゃるみたいだ、って。


っていう、岡本敏子さんのことばがあって。


そういうの、すごくいいなぁ、って思ったの。
きっと、
お互いの中に、お互いが生きているんだよね。

そんなふうに。
何十年も後、わたしも誰かの隣にいられたらいいなぁ♪
なんてね♪♪♪



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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
太郎さんの言葉 (マドレーヌ)
2006-01-18 21:34:06
「この瞬間に徹底する」



しびれますね、この言葉。

いいなぁ、太郎さんも。

つくづく言葉って生きてるなぁと思います。

しっかり太郎さんの気持ちが伝わってきますもんね。

太郎さんの言葉、

ご紹介くださり、感謝です。



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芸術は爆発だぁ~っ (頭文字DN)
2006-01-18 21:44:10
たよね!彼の口癖は!



再来週から3時上がりになるので見に行ってきます。たまには壁の中も見てみたいので。
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素敵な料理☆ (タケオ)
2006-01-19 12:47:01
今日はまた心を満足させる料理ですな~



「青春をある一定の期間としてしまうなんてさびしい大人だ。死ぬまで青春。」



そんな言葉だったっけな?ハタチの頃出会ったのは。



人生で迷ったとき、つまり去年の3月かな?(笑)

岡本太郎記念館へ行きました。いくら授業で生徒に熱い言葉を放っても、自分だって誰かに言われたい、肯定されたいぃ!って思って行きました(笑)



元気なときにいくと「それオレの言葉だから!」って悔しくなるから行かないけれど、自分がへコンだときは再確認のために訪れます。間違ってない!ってね。



真剣に命がけで遊ぼう!ごちそうさま~☆
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☆マドレーヌさんへ☆ (CHACO)
2006-01-19 23:20:25
ほんと!しびれちゃいますよ☆



岡本太郎さんがこの本を書いたのは、1954年です。

これだけの月日が経って、

それでもなお、これだけ強い「ことばの力」を投げかけられるって、

岡本太郎さんがどれだけ“先”を歩いていたか、

その思想がいかに普遍的なのかを物語っているように思います。





自分自身に充実する。

外からの条件ばかりが自分を豊かにするのではありません。

自分自身の生き方、

その力をつかむことです。

それは、自分が創りだすことであり、

言いかえれば、

自分自身を創ることだといってもいいのです。





こんな、ことばもありました☆



この本を読んで、

わたしはいっぱい勇気とやる気をもらいました。

わたしはわたしとして、つよく生きていこう!

って思わせてくれた1冊です☆
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☆DNさんへ☆ (CHACO)
2006-01-19 23:26:27
壁の中も、見てみてね♪



岡本太郎さんって、

想像以上にすごいひとです☆

とても“頭脳がクリア”な方なんだと思うなぁ。

岡本敏子さんも、めちゃめちゃステキなひと。

自分のものさしをしっかり持っていて、

ゆるぎなくそのものさししを信じて生きた。

そんなところが、超憧れです!!!
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☆タケオくんへ☆ (CHACO)
2006-01-19 23:40:59
わたしはいまがまさに、

岡本太郎記念館に“いきどき”のようなきがする・・・笑

・・・行ってきます!!!





この本の中での「青春論」↓↓↓



若さというのは、

その人の青春にたいする決意できまります。

いつも自分自身を脱皮し、固定しない人こそ、

つねに青春をたもっているのです。





一生青春おくってやるぅ!!!って思いました☆



この本には、

「決意」ってことばがたくさん使われているように思うの。

すべては、「決意」なんだよね。きっと。

限界は自分でつくってしまうもので、

決意さえあればどこへでも行けるのかもしれない。



転ぶことをおそれないで、

転んだときに考える。

そんなことを思う、今日このごろです☆笑



だから、わたしも、

真剣に命がけで遊ぼうと思う!

たのしくないと、おもしろくないと、

生きている意味なんてないもの!ね♪
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へぇ~ (キウイ@俺の写真も売れたらしい!!!)
2006-01-20 00:15:55
どんな写真なのか見てみたいですね。



俺は別にプロとかではないけど

いい写真を撮れる様に意識して

一時期は色々勉強してましたよ。



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わたしはわたし (マドレーヌ)
2006-01-20 14:48:11
わたしはわたし



このフレーズで、ピンときたのが

最近読み終えたばかりの

「翼よ いつまでも」(川上健一著)です。

14歳の少年が主人公なのですが、まさに「わたしはわたし」の精神を貫いています。

ちょっと前に出版されて、文庫にもなっているので、機会があったら読んでみてください。

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翼は いつまでも (マドレーヌ)
2006-01-20 14:50:09
タイトル、「翼は いつまでも」でした。

失礼しました
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☆フォトグラファー☆キウイ!☆ (CHACO)
2006-01-21 16:14:01
写真も撮るのね♪

なんて、マルチな・・・☆笑

今度、見せて♪♪♪



わたしもちょっぴり勉強したんだけどね。

“料理写真”に関して言えば、

ライティングに関することがかなり大きかったので、

あまり普段撮る写真には活かせないことが多くって☆



写真は「勘」と「感」で撮ってます♪

わたしの今まで全部がそんな感じなんだけどね☆笑
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