気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

動かぬ画鋲 風間博夫

2005-06-01 10:40:02 | つれづれ
握らねば書くことできぬエンピツの使ひ切れない最後の部分

秒針の一分間の道のりを半日かけて進む短針

行く道によけ合ふ時はお互ひに同じ側へと動いてしまふ

束ねたる三本の矢は折れぬといふ折れぬといふが矢とは言へない

健康のためと夜道を懸命にわざわざ歩く人にまた会ふ

(風間博夫 動かぬ画鋲 ながらみ書房)

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奥村メール歌会でご一緒の風間博夫さんが第一歌集を出された。コスモス短歌会に所属しておられる。奥村さんの言われるところの発見の歌、感動の歌。読者に、ああそうかと納得させる視点がある。「ナットク短歌」と名付けたらどうだろう。


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