日もすがら水琴窟の音を聴くいつ最高の私を出会う
(武藤ゆかり)
沈丁花匂わば止まる家族より呼びかけられし者の如くに
(渡部洋兒)
ワンピース、ツウピースと数えつつタイの若者鮨握りおり
(岡崎宏子)
びわの木に登れば樹上は子らの天下(くに)飽くなく頬ばり種子飛ばしけり
(石川昭子)
カタカタと鳴るはゴッホの絵ノ具函麦秋の空青澄み透る
(新谷統)
父母逝きて夫も逝きたるわれのこと身軽と言へり鴎が誘ふ
(檜垣宏子)
花札や博打に似合う風体と元より思い力士見て来ぬ
(林悠子)
鉄橋で二人の会話は途切れたり水も草生も夏のきらめき
(木崎洋子)
気が弱くなっているのだ手のひらに食後の薬たしかめながら
(吉岡生夫 吉の字は土の下に口)
山水画にうねりのぼれる径あれば小さき人の歩みが見ゆる
(斎藤典子)
*****************************
短歌人同人1欄から。
すっきりとわかりやすい歌が好きだ。
(武藤ゆかり)
沈丁花匂わば止まる家族より呼びかけられし者の如くに
(渡部洋兒)
ワンピース、ツウピースと数えつつタイの若者鮨握りおり
(岡崎宏子)
びわの木に登れば樹上は子らの天下(くに)飽くなく頬ばり種子飛ばしけり
(石川昭子)
カタカタと鳴るはゴッホの絵ノ具函麦秋の空青澄み透る
(新谷統)
父母逝きて夫も逝きたるわれのこと身軽と言へり鴎が誘ふ
(檜垣宏子)
花札や博打に似合う風体と元より思い力士見て来ぬ
(林悠子)
鉄橋で二人の会話は途切れたり水も草生も夏のきらめき
(木崎洋子)
気が弱くなっているのだ手のひらに食後の薬たしかめながら
(吉岡生夫 吉の字は土の下に口)
山水画にうねりのぼれる径あれば小さき人の歩みが見ゆる
(斎藤典子)
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短歌人同人1欄から。
すっきりとわかりやすい歌が好きだ。