4月19日(土)のLIVEは高知の香りプンプンのシンガー・冨岡ツカサ(henssimo)今年初登場。
『海とギターとイカ釣りと』と題されたこの日は、直前まで滞在していたマレーシアの土産話?を交えての演奏となるようです。
henssimoではなくツカサバンドでの出演です。
開場18:30 開演19:30 料金2000円(+1drinkオーダー)
土曜日は好評企画の第3弾。『ブルースから3歩進んで2歩下がる 3』でした。出演者の多くがMCで話題にするこのタイトルが相応しいかどうかはともかくとして…。今回もブルースを根っこに持ちながら自分のスタイルで演奏を続ける3組が見所たっぷりのLIVEを繰り広げてくれました。
まずは山梨で農業を営むキャットニャンダフルフォーク部(竹田信吾)。
W.C.カラス周辺で話題になっていた彼、ようやく聴くことができました。噂とおりのオリジナリティ!「ムラムラムラタくん、西Kグチへ♪」「社長、シャチョーシャチョーベリーダンスと平和の好きなシャチョー♪」と歌われる独自の世界観の歌とギタープレイ。最近は音楽活動はほとんどしていなかったとのことですが、そんなことを感じさせない演奏ぶり。ブルースから離れれば離れるほどにブルース臭が強まるような特異な佇まい。堪能しました。
2番手は本当に久しぶりのCHIHANA。丸3年ぶりくらい!当たり前ですがオトナっぽくなっていました。それは演奏にもくっきり。背伸びしての泥臭さや枯れた味を感じさせるのではなく、身の丈にあった表現方法を掴みつつあるようです。序盤のブルースからして以前とは少し違う手触りだったのですが、終盤に演奏した自身のオリジナルやダン・ペン作品での歌声は等身大というか自身の年齢や経験に相応しい説得力が有りなかなかに魅力的でした。
前述の「オトナっぽくなった」が渋くなったりアダルトになるのではなくこちらの方向にというのが素晴らしい。と思いました。
最後はJOJOサワド&PONYBOY野中。中央線ブルース界の生き字引?なベテランデュオ。
ブルースをプレイしてもいわゆるブルース的な味とは違って聴こえるのが流石の深み、でした。JOJOさんのユルいグルーヴと野中さんの飄々とした歌い回しは派手なオリジナリティが際立つわけではないのですが実は結構「変わってます」。悪い意味じゃありませんよ。念のため(笑)このふたり、ユルそうに見えて実は凄腕。野中さんのギターの微妙~な引き出しの多さ。そしてあまり認識されていないことかもしれませんがJOJOさんのスライドギターは凄い!(コージー大内『ばってんブルース』でのプレイは絶品)この日もアンコールに披露されましたが、そのニュアンスの豊かさたるや…。
と、今回もバッチリの『ブルースから3歩…』でした。次回もお楽しみに!
昨夜は、もうすぐこの街を去って遠く北海道へと居を移す山杉さんと飯村さんのふたりが忙しい荷造りの合間にやって来てくださいました。彼らは三鷹北口で『レゾナンスワークス』という整体院を営んでおりましたが、バイユーのお客様の多くもお世話になっていたこの「身体に優しい整体」も北海道へ移転となります。
山杉さんの高校の同級生が僕の古い友人だったことがきっかけで、始まったお付き合い。いろいろなことが有りました。同じ2005年のオープンということで開店直後からお世話になりました。※レゾナンスワークスを紹介した懐かしいバイユー記事をご覧下さい(的外れな点もあるかもしれませんが…)。
バイユーでは来週金曜日4月18日に山杉さん飯村さん送別会を開催いたします。お別れの春ということなのでしょうが、しんみりせずに賑やかに送り出したいと思っております。みなさんぜひお気軽にお集りいただければと思っております。どうかよろしく。
明日4月12日(土)は好評企画の第3弾。
『ブルースから3歩進んで2歩下がる 3』
出演:JOJOサワド&PONYBOY野中/CHIHANA/キャットニャンダフルフォーク部(竹田信吾)★漂うブルースの香り、もしくはやっぱりブルースの周りから離れられない…そんなミュージシャンたちを集めた企画の第3回。
出演は中央線ブルース界の重鎮と言われながらいわゆるブルースとは違う個性的な南部音楽を奏でるJOJOサワドと歌モノギタリスト&シンガーとしてこれまた独特な南国風味を漂わせるPONYBOY野中のデュオ。
若手女性ギタリストとしてブルース畑での活躍も多いCHIHANA!彼女はブルースフォームでない自作を演る時が魅力的、と評判です。
そして山梨からやって来る、キャットニャンダフルというバンドを一人で名乗る竹田信吾。彼の存在はW.C.カラスさんとの共演で知りました。ブルースルーツのソウルフルな弾き語りは一見の価値有りです。
開場18:30 開演19:30 料金 1500円(要1drinkオーダー)
今日の紹介は入手したばかりの『RAYAN FORET』の2008年盤。
ライアン・フォレット?誰?という方も多いことでしょう。南西ルイジアナで活躍するスウワンプポップ系のシンガーです。Foret Traditionというバンド名義で現役で活躍中のバーバンドシンガー。HPのライヴスケジュールにはラフィエやバトンルージュ、フランクリンにレイクチャールズ、ゴンザレス更にはテキサスはオレンジなんて地名が見えてスキモノ心は疼きます。
彼のことは『ケイジャンレイディオ』で知りました。頻繁に流れるもので最初は「いいねぇ~」と気持ち良く聴き流していたのに…とうとう「ああーもう買うか!」となり購入に至った次第です。スワンプポップマナー全開!R&B、ソウルを甘く切なくイナタく決めてくれてます。キーボードを弾き歌うライアン・フォレットはソツがないというか普通に上手いシンガーです。甘酸っぱさ切なさも適度に持ち合わせています。バンドもイナタイサウンドなれど、特にドサクサというわけでなく普通~にバッチリです。いわゆるなんの問題もないんだけどちょっと薄い、というか軽いというか…。そんな感じです。ダメダメでカッチョイイともちょっと違うんだなぁ。うむ、これって難しい。とても魅力を語っているようには読めませんね。
でもこの薄さ、軽さが足を取られズブズブの沼地的魅力の源なのだ。よくこの手のスワンプポップ畑のR&B、ブルースの良さは、ルーツミュージックを1周してみないとわからないと聞きますが、たぶん2周しようが3周しようがピンと来ない人にはピンとこないそんなもののような気がします。だってホンモノの方がイイに決まっているのにこの微妙な空気感に心躍るのだから始末が悪い。
スワンプポップに限らずバーバンドの味わいって説明が難しい。前述の様にルーツミュージックをどんなにマニアックに愛好したって、それらを雑多に混ぜ込み演奏する(乱暴に言ってしまえば)ある種まがい物だからこそ生み出せた奥深い魅力は伝わらなかったりする。その反面、オリジナルに造詣が深くなくてもいきなり身体が反応するという人も居る。英パブロックにテックスメックス…好きモノは皆同じ音楽が好きだ。不思議。
そんなライアン・フォレット。ラジオでよく流れていたのは『スウィートソウル・ミュージック』。アーサー・コンレイやティナ・ターナーのほうが良いに決まっているんだけど、聴いてるうちに欲しくなってしまいました。
エルヴィスのサンレコード盤を模したデザインも激B級のカッコ良さ。あまりに雑なパッケージもご愛嬌な好盤です!
月曜日は平日ですが特別LIVE営業でした。
TheTinMenのギタリスト&シンガーAlex McMurrayの来日公演。これまでバイユーに外国のミュージシャンが出演したことは何度かありますが演奏の為に来日したいわゆる来日公演の開催は今回が初めてでした。
バイユー開店前からティンメンのファンだった僕はこれまで頻繁にCDをかけてきました。今回、待望の初来日の話が持ち上がってからも主催者のバッファローレコードのダグラスさんに「応援しますよ!絶対に楽しいし盛り上がりますよ!」となんとも無責任な声援を送り続けていました。そしてアレックス・マクマレーのソロアルバムを愛聴していたので「その場合はアレックスのソロLIVEも企画して~!」と更に無責任なお願いをしていました。その件に関しては既にダグラスさんも考えていたようで正式決定を楽しみに待っていました。
昨年末のティンメン来日計画発表時に、再び「アレッックスのソロも聴きたいです!」と伝えると。「ならバイユーでやろうよ」と。確かに店主が熱心なアレックスファンのバイユーは相応しいとは思うけれど、こんな狭いところで良いのか…しかし新年早々から打ち合わせを重ねついにアレックス・マクマレーLIVEa@バイユーゲイトが決定したのでした。そしてあっという間に当日。
アレックスがバイユーに現れてリハーサルを始めて聴き慣れた楽曲を奏で歌っている。なんだか不思議な気分でした。
※写真はバッファローレコードより
嬉しいことにチケットは前売で完売。当日朝にinterfmのバラカンモーニングに出演しスタジオLIVEを披露したためかいくつも問い合わせがあったけれどお断りせざるをえなかったことがなんとも申し訳なく残念でした。
暖かい雰囲気の満員のお客さんを前にしたLIVEは本当に素晴らしかった。昔1度だけ訪れたニューオーリンズの香りを思いだしました。あの、日本のライヴハウスの風景とは違った空気はアレックスのみならずお客様方が作って下さったように思います。感謝しかありません。
かつてニューオーリンズで一緒にバンドをやっていたヒロナリが駆けつけ、客席から絶妙なツッコミでアレックスの緊張をほぐしていた?のもなんともニューオーリ~ンズ!?でした(笑)
※写真はブルース銀座より
アレックスはその昔、ディズニー・シーでの演奏の仕事で日本に滞在したことが有り、それ以来の来日。
僕がSNS上で「せっかく日本に来て狭い店で…という気持ちもなくはない…ディズニーシーの次がバイユー!(笑)」と語ると「少なくともディズニーシーよりは雰囲気はよいはずです!バイユーゲイトが時間をかけて育てたファンが集う訳ですから。」と感激のお言葉を返してくれた『ブルース銀座』主催・陶守正寛くんがこの夜の詳細なレポを書いて下さっており「おお!素晴らしい!!これでしょ」となったのでリンクを貼っておきます。是非ご一読下さい。
来バイユー記念、アレックスと記念写真!も貼っておきましょう!
お客様、アレックス、ダグラスさんありがとうございました。
アレックスは「また!」と書いてくれました!!
TinMenJapanツアーはまだまだ続きます。お時間のある方は是非。
取り急ぎ!
昨夜のAlex Mcmurray@Bayougate素晴らしいLIVEでした。
お客様も素晴らしく、良い雰囲気。いわゆる日本のライヴハウスの風景とはちょっと違ったなんとも良い感じでした。ご来場の皆様、Alex、Douglasさんありがとうございました!Alexを含むThe TinMen Japan Tourは続きます。皆様是非。
http://buffalo-records.com/newstopics/info/TinMenTour.html
昨夜(日曜夜)のプロボクシング。
「自分は脇役が似合っている」と、同じジムのひとまわり近く年下の後輩ボクサーが挑む史上最速世界王座挑戦とやらにメインイヴェントを譲った現役世界王者・八重樫東(あきら)選手。
セミファイナルで、気合いの入りまくったメキシコ人挑戦者と熱戦を繰り広げ見事KOで世界タイトル防衛成功。八重樫ファンの自分は大満足。挑戦者サレタ選手、その気迫は見事。チャンピオンの思わぬ苦戦、世界タイトルマッチはこうでなくては。
八重樫選手、試合前から喧伝されていたように次戦はいよいよ軽量級きっての強豪選手2階級制覇チャンピオンで戦績39戦全勝(32KO)。ミニマム&ライトフライ級ではありえないような戦績のスーパーチャンピオン、ローマン・ゴンサレスと対戦するという。
誰もが避けるロマゴン(日本の通称)。今やTBS王者の一人とも揶揄されることとなってしまった井岡一翔選手が逃げまくったロマゴン。
~井岡選手はロマゴンさんにスーパーチャンピオンという肩書きに上がってもらって、空席となった不思議な王座(正規チャンピオン)を決定戦で獲得した後「自分がこの階級で最強」と連発したあげく、WBAから指令を受けたロマゴンとの決着戦からも「時期尚早」と(最強のはずなのに)これまた不思議なことを言って逃亡、「イオカメダ」という新語さえ生む始末~
そんな強豪選手と無理矢理にさせられるのではなく自分から望んで戦う八重樫選手に熱心なボクシングファンの多くは賞賛を惜しまない。あまりの強さゆえか最近では著名選手から対戦を避けらていれるゴンサレス選手。八重樫選手からの対戦オファーに喜びを隠せない。
でも、どうだろう?僕は以前から思っている。ロマゴン選手は過大評価されているのでは?と。確かに強い、凄い。でも当代きっての怪物とまでの選手だろうか?高山選手との12R、新井田選手との試合展開。本物のスピードとガッツある選手と戦う姿をみると攻略の可能性は在ると思ってしまう。
僕が井岡選手の逃げ姿勢を残念に思うのは実力的にもタイプ的にも井岡選手ならロマゴンに勝てるのでは?と思っていたからだ。なのにあんな情けない言動に逃げ方。一気に醒めてしまう。
正直ロマゴンとの相性的には八重樫選手の方が厳しいと思う。でも好調時のあのスピードは期待を抱かせもする。事実、以前業界関係者の方とやり取りをした中で「ロマゴンはあんな早い選手とやってどうなるのか?」という八重樫待望論さえあったくらいなのです。
勝利後のリング上にはロマゴン選手も登場。対戦について訊かれた八重樫チャンピオン。客席に向かい「こんな僕ですが、やってもいいですか!?」大歓声!!「勝てるような相手ではないかもしれないけど可能性がある限りは全力でやりたい」。勇気と根性、技術を兼ね備えた八重樫選手のいたって真っ当な英断に拍手を贈りたいです。
リング上から先日亡くなったばかりのボクシング雑誌記者の方への謝辞を語った好漢八重樫東。(TVではカットされていた…。)
「最後にひと言…」の問いに、次のメインイヴェントに登場する後輩井上選手の世界戦へについて語り「必ず獲ると信じてるので皆さん応援して下さい!」と声をあげました。偉大な世界チャンピオンにしてはあまりに控え目、地味、脇に廻り過ぎの感もあるけれど…。
八重樫!カッチョイイぞ!!!!!
※写真はSUMIO YAMADAさん撮影のものを流用させていただきました。
メインの井上尚弥選手。20歳の若さ、僅か6戦目でベテラン世界王者エルナンデス選手を圧倒して世界タイトル奪取。チャンピオンの出来があまりに酷い、との声も多く聞かれるがグーチョキパーにも例えられることもあるボクシング。悪い時はああしたものではないでしょうか。かつて辰吉選手が初めて世界王者となった時も敗れたチャンピオングレグ・リチャードソン選手を「レベルの低い世界王者」という言い方をした人も居たくらい。徳山選手なんて「いつも弱い相手か、相手の調子が悪い」と言われていたっけ。井上選手の試合、怪物とは思わなかったけれど随所に見所も有りなかなか凄いな、とは思いました。是非、これから成長してグッとくるような選手になって欲しいものです。八重樫選手だって世界初挑戦のイーグル選手との試合では薄い印象だったのです。
八重樫!カッチョイイ!!!
本日のバイユーゲイトは月曜日ですが、 ニューオーリンズからのお客様!アレックス・マクマレーLIVE開催のため通常営業ではありません。 どうかよろしくご了承下さい。
なお本日は既に前売りにて完売となっております。重ねてご了承下さいませ。
春、来ましたね~
4月5日土曜日は恒例バイユー花見会の開催を予定しております。土日お仕事の方々も多くて毎年2次会の方が盛り上がりがちなバイユーお花見ですが、どうか皆さん参加をよろしく!
場所はいつもの 三鷹の森ジブリ美術館の隣を奥にずーっと入っていったところ (ジブリ記念館奥の井の頭公園西園)で昼間に集います。 井の頭公園西園、入口近くです(西園というよりは新公園という表示の場所です)。
勿論、バイユーからの差し入れも有りますが、 基本的に(飲み物食べ物)各自持ち込みでお願いいたします。野外に必要、と思われるものを御持ちいただければなお嬉し、です。 午後1時に三鷹駅改札集合、1時半スタートです。(現地集合も有り)
どうぞお気軽に、多数の参加をお待ちしております。
昨年は荒天の為初めて中止となった『花見会』昨年の分まで盛り上がりたいと思っております!土曜日仕事!という方はその後、場所を変えての懇親会?にご参加を。 昼夜と、年に一度のバイユー従業員&お客様親睦会となります。
雨天の場合は中止して夕方からバイユーを開店いたします。
昨夜はお客様方と一緒に届いたばかりのこの新譜を何度も聴きました。
『GOING BACK HOME/WILKO JOHNSON&ROGER DALTREY』
リリースの一報を聴いた時は「へえ、ウィルコとロジャーって付き合いあるんだ…あたりまえか」。こんな感じでした。病により時間がないウィルコだけにウィルコジョンソンバンド名義の新作を聴きたかった気もしますが。限られた貴重な時間を使って無理に新しい曲を書くよりも、これで良かったのかもしれません。なによりこれまでの彼の活動自体がどんどん新しい楽曲を発表してゆくというよりは楽曲、演奏を深化させてゆくというタイプのものだったから良い選択だと思います。
収録曲にはウィルコクラシックスがズラリ。演奏はウィルコ&ノーマン・ワットロイ!!&ディラン・ハウの現ウィルコジョンソンバンド。+ミック・タルボット+スティーヴ・ウェストン。そしてボーカルがロジャー。なんとレーベルはチェスレコード!
冒頭のタイトル曲でのギターの音でいきなり体温が上がります!そして初期のTHE WHOを思いださせるような熱唱を聴かせるロジャー。真っ当でストレートなボーカリスト、熱い男です。タイトなバンドサウンドにもグイっと噛んでて良い感じ。フーではアクの強いメンバーに囲まれ損をしていた感のある彼ですが、この男臭さと歌唱力はやはり素晴らしいと思いました。
でも聴けば聴くほどこのアルバムはウィルコのアルバムという印象が強い。意識的にウィルコのギターを中心としたサウンドを指向しているとしたらロジャー相当に良いヤツです(事実そんな感じのする作りです)。
そして一聴して気づくのは音が、録音が良い!
流石ユニヴァーサル、流石ザ・フーといったところです。若干チープなウィルコのソロアルバムの音に慣れていた耳には違和感さえありそうな音質(あの音を愛する気持ちは強いですが)。でもウィルコらしさが失われているわけではなく、指弾きのギターサウンドの質感、弾力、切れ味が豊かに感じられて素晴らしい。素晴らしく音の良いライヴ会場でのギターサウンドのようです。本人はこの音に満足しているはずだと思います。
満足のできる音質で、しっかりとしたボーカリストを従えギタープレイに専念するウィルコの演奏を堪能できる幸せがじわじわと広がってきます。ロジャーの直情的な男歌の後ろで響くマシンガンギター!リー・ブリローと演奏していた頃を彷彿とさせつつ、当時よりふくよかさを増したビート。
あの愛すべき歌声こそ聴かれないものの、ウィルコのギタープレイを愛する者には至福の時間がたっぷり(収録時間は35分とシャープでシンプル!ですが)。
「企画モノかぁ」と思っている方、後悔します!是非お早めの購入を!!
ただウィルコが最も共演したいのはディランだよな~ 誰か!!
中央線ザディコ化計画の流れに乗って?というか…
この機会に昨年末に購入したままになっていたホレス・タラハンの新作をご紹介いたします。
『By Special Request / Horace Trahan』
白人でケイジャンミュージシャンの流れにありながらもザディコ道を進む彼の新作は今回もバイユーを楽しませてくれています!
今作は企画モノというかタイトルとジャケット写真から窺えるように、普段のショーでオーディエンスからリクエストされるザディコクラシックスを集めたカヴァーアルバムです。
以前ザデイコキックスのヨシタケくんから観せてもらった現地映像で垣間見た、ラフィエをはじめとする南西ルイジアナのザディコシーン。そこではいわゆるコンサート形式のLIVE、というよりは踊りに来た、レストランに食事に来たお客さんを前にしたショーが中心で…。必然的に、皆の良く知る楽曲が求められるということは想像に難くありません。ジャケットで手渡されているノートの切れ端。それに収録曲と時間を配した裏ジャケデザインはなかなか洒落が効いてます。
やっぱり配信じゃ駄目なのですよ。リクエストも手渡し!(笑)
1曲目からブーズー・チェイブス!僕でも知っているようなザディコメジャー曲が次々と繰り出されます。
実は、このアルバムをすぐに騒いで紹介しなかったのはこの「カヴァー企画モノである」ということが理由でした。
当然聴いて楽しいし、なんの問題もないのですが…前作『ALL THE WAY』があまりに素晴らしかったため、あの路線の「次」を聴くのを楽しみにしていた自分としては正直拍子抜けしてしまったところがあったのです。
土曜日、ヨシタケくんにその旨を正直に話すと(ホレスと個人的にお付き合いが有る)オリジナリティ追求路線としてはちょっと一休み的な作品かなという感想でした。そして「俺は大好き」と。
そう言われてみれば俺もこのサウンド、彼のアコーディオンと声大好きなのです。当たり前にさらっと楽しめば良かったのだ~。いや勿論楽しんではいたけど。
そして「ザディコスタンダードナンバー」なんてほとんど意味をなさない情報なのですよね!ニシダ先輩!!
もしかしたらこれこそ中央線ザディコ化計画にはうってつけの楽しいアルバムなのかもしれません。なので、これまで以上に楽しんでみることにします。皆さんも是非。