土曜日にビルさんと盛り上がったから…というわけなのですが。。。イアン・デューリーの映像が観たくなりyoutubeをうろうろ。お目当てはKilburn and the High Roadsの映像。
流石!現代のインターネットは凄いもので、幻のキルバーンズもいくつか映像があって楽しんだのですが、その過程で観たのがコレ。
http://www.youtube.com/watch?v=n6hO0DHhWss 1979年のThe Concert for Kampuchea出演時のIan Dury & The Blockheads!ギターにミック・ジョーンズを呼び込んでのキラーチューン『Sweet Gene Vincent』!!カッコイイことこのうえない素晴らしい演奏。ガツンときます。
最もイキの良い頃のブロックヘッズの面々のルックスの禍々しさときたらトンデモないものがあります。若きミック・ジョーンズのロックスターぶりも見所です。カッコイイ!ただルックスはともかく演奏面では腕利きのファンキーロックンロールバンドに入っては『クラッシュ』のギタープレイヤーも少々分が悪く…でもそんなところも含めてパンクロッカーの色気がムンムンです。
とにかくブロックヘッズ最高です。後楽園ホールでの来日公演の感動が蘇りますね。
『Sweet Gene Vincent』…小児麻痺で重度の障害を背負っていたデューリーが同じく足に障害を持っていたジーン・ヴィンセントへの思いを込めた代表曲。美しくも儚い、そして哀愁と爆発の永遠のロックナンバーです。ブッとんだブロックヘッズとデューリーにしか描けない世界観にいまだに胸ときめくのです。
土曜日はお馴染み中央線の顔役・JOJOサワド&PONYBOY野中にマンドリンのBill Benfieldを加えたブルースライヴ。3度目となる今回も気持ちのよいサウンドでゆったりと盛り上がりました。
ブルースライヴ!と銘打たれてはいるのですがなんともユルいジョジョさんのビート感にブルージーな野中さんのギタープレイ。そこにイギリスで生まれ育ちアメリカの音楽を敬愛するビルさんのマンドリンが加わるといわゆるブルース!というのとは少し違った味わいがあらわれてくるのがなんとも面白い。なぜかテックスメックスを思い出したりしてとにかく興味深いのです。実際にテックスメックスナンバーも演る彼らですがそういう問題ではなくブルーススタンダードを演っていてもそこはかとなく漂う国境感。日本とイギリスが混じり合って太平洋の真ん中あたりじゃなくアメリカ、メキシコ国境の香りがするのが音楽の不思議なところです。それはとても楽しい時間でした。
ジョジョさんの歌のオリジナリティも特筆ものです。『Ain't That Lovin' You Baby』の独自性たるやもう…。特に奇をてらったアレンジをしているわけではないのに凄いもんです。野中さんの痒いところに手が届きそうで届かない絶妙な味わいの歌心ギター、イナタイようでお洒落なところもある歌い回しの素晴らしさは以前スヌークス・イーグリン追悼ライヴで発見したのでしたが今回もなんとも良い雰囲気でした。この二人の独特の味わいはもっと多くの人に評価されてしかるべきではないでしょうか?そしていつもながらカッコいいプレイのビルさん。トレモロも素敵です。そこに石垣島出身の従業員大濱五朗がしばし持ち場を離れてブルースハープで加わるのですからなんとも多彩です。国境の香り漂うブルースの夜となったのでした。
終演後、BGMにKilburn & The High Roadsの『WOTABUNCH!』を流していたらビルさんが話しかけてきてイアン・デューリーについて話しました。「これイアン・デューリーのなんてアルバム?」ということでしたが…なんとビルさん昔、デューリーとクラブで演奏したことがあるとのこと。その時のメンバー等詳しく訊いてみると(時期や特徴等)キルバーン&ザ・ハイロウズ時代であったようで興奮する私でした。ビルさんブルースも好きですがやはり地元のルーツミュージックベースのパブロックシーンには影響を受けたようでGeraint Watkinsが大好き!(ふたりとも)等という話で盛り上がりました。仕事を終えて登場したル・オードムーゲの玉井さんも加わり更にパブ話(アルバート・リーと演った話など)。
写真はマンドリン話にも花が咲いた玉井さんが撮影したビルさんのポートレイト。この日は時間がとれなかったため「またライヴ企画してや、ソロでもえいなぁ」とお願いされつつの写真。そう考えるとまるでアー写ですね(笑)
興味を持たれた方、次回は是非!