奏鳴するしらべ

(painting/Malcolm T. Liepke)

Domenico Scarlatti - Sonata in F minor - K.386 / L.171 (played by Akin Unver)


金色蛇が卵からかえって 悩ましい世界に生まれ出た そうして誰からも習わぬうちに 生殖をおぼえて 異性を求めてのたくり廻る。

-中田信子「夏の草原」より-

ふくれ上がった大地に 脂肪の多い海に 健康に燃ゆる二人の肉体に 歓喜は翼を広げ跳ね上がる。

-中田信子「歓喜の生るる處」より-

エレガンスなるもの

(画/源氏物語絵巻「末摘花」より)

優雅さや上品さというものは、人の目を奪うものではなく、人の瞼に残ることなのだ。 -ジョルジオ・アルマーニ-

なつかしき　色ともなしに　なににこの　末摘花を　袖にふりけむ　-参照-

浮き上がる足跡

(photo/source)

われわれのたった今の生活態度がインチキならば、

今まで飯を食べさせた人も、今まで教えてくれた人も、今までものをくれた人もみなインチキをさせるためにしてくれたことになる。

もし今日の生活態度が立派ならば、その立派なことをさせるために私を産み、私を育て、私を教え、私にものをくれたことになる。

このたった今の生活態度が全過去を生かしていくのじゃ。

-澤木興道禅師-