南無煩悩大菩薩

今日是好日也

ノイズとバイアスの違い

2017-04-17 | 古今北東西南の切抜
(source/Harvard Business Review)

・・図で示したのは、4人のチームで一人一回ずつ撃つ射撃訓練の結果である。

Aチームは「正確」だ。チーム全員のショットが的の中心部に当たっており、それぞれの位置も近い。
Aチーム以外はいずれも「不正確」だが、どのように不正確なのかはそれぞれ異なる。
Bチームは「ノイズが多い」。各ショットは的の中心部を囲んで分散しているが、それぞれが大きくばらついている。
Cチームは「バイアスがかかっている」。各ショットは皆中心部を外しているが、互いに密集している。
Dチームは「ノイズが多く、かつバイアスがかかっている。

・・例えば、もし体重計の目盛が常に実際より重め、または軽めに表示されるのなら、それは目盛りに「バイアス」がかかっているという。
一方、体重計のどこに足を置くかによって体重が左右されるようであれば、この体重計は「ノイズ」が多いという。
常に本当の体重よりもきっちり4ポンド軽く表示される体重計は、大きなバイアスがかかっているものの、ノイズはない。
二回乗ったら二回とも違う数値を示す体重計はノイズが多い。
もっとも安価な体重計にはそれなりのバイアスと大量のノイズが存在する。

計測や意思決定の誤りをもたらす原因は、多くの場合バイアスとノイズの組み合わせである。社員の判断にどのようなノイズとバイアスが存在するのか、それを知れば間違いなく会社の役に立つ。だがその情報を集めるのは一筋縄ではいかない。

・・ノイズの問題が目に見えない理由のひとつは、人は自分が下す判断一つひとつにそれぞれ妥当な別の判断がありうるなどと、わざわざ想像しないで日々生きているからだ。判断するところ常にノイズあり。しかも思っているよりいつもそれは多い・・。

-切抜/ダニエル・カーネマン他「意思決定のノイズ」D.H.B.R.May 2017より-
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