一昨日、TUTAYAのレンタルショップにて、映画「憑神(つきがみ)」を借り受けた。DVDのパッケージが、小説の表紙に負けるとも劣らない仕上がりになっており何とも最高。
映画の筋立ては、小説の筋立てに沿った形で構成されていた。そのため、小説を読み終えた当方にとっては、はぁ、はぁ~ん・・・なるほど、なるほど。
と、納得させられるものであった。
小説のあらすじ紹介で、抱腹絶倒とあった。ところが、小説を読みながらそのように思えなかったものの、映像化された作品は、それぞれの役者さんがうまく演じているから抱腹絶倒の請け合い間違いなし。
主役の別所彦四郎には、妻夫木聡さんを配しており無難な選択。気弱でいい加減な兄上・左兵衛役には佐々木蔵之介さんを配しており、これは絶妙な役者さんの選択と思われ小説の雰囲気がヒシヒシと伝わってくる。
一方、3人の忌み嫌われている神の中では、貧乏神の西田敏行さんの出で立ちは実にユニークで、さらに主人公と絡む場面の数々、涙が出るくらい笑ってしまった。恰幅のいい伊勢屋さんらしい原作のイメージにハマる姿形(すがたかたち)、ただ、着ているものが目を引く色合いであったから、逆転の発想に思わず吹き出す・・・いいね。
いくら恰幅が良くても、あくまで貧乏神であるから、着物も渋い色合いのものと想像していただけに、明るい色合いには驚かされた。しかし、西田敏行さんにこの色合いとか、傘とキャップがとてもよく似合っている。その佇まいを見るだけで、この映画を見る人の笑いが伝わってくるようである。
井上軍兵衛役の石橋蓮司さん、いつもながら最高にいいですね。彦四郎にとっては、憎々しい義父であるが、石橋蓮司さんがその役柄を自らのものとして、観客の期待に十分応えてくれている。映画の中では、ワンポイントリリーフ的な出演であるが、渋くて憎たらしくて・・・それが最高。
原作の中でも彦四郎がいつも話し相手、グチの言える相手になっている蕎麦屋の主人の甚平、映画の中では誰が演じるのかと思っていたら、香川照之さんであった。これなら、大丈夫と思いつつ安心しながら観ることができた。今では押しも押されもしない歌舞伎役者の道を邁進中、いつ、いかなる役を演じても心に残るから、さすがプロだね。
とに角、この「憑神(つきがみ)」という物語、小説を読んでから観るのか、観てから読むのか・・・うーん、読んでから観るのが一番かも。和田竜氏の「のぼうの城」と同じである。読んでから、観た方がいい。当方、観てから読んだけど、読んでから、観た方がいいと思った。
まぁ、どちらでもいい話かも知れないけど、それでも筋立てにそった映像化の二つの作品、読んでから、観た方がいい。映画はいいね
(夫)
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