1年生向けの必修科目,流通論(1時限開講)を担当しています。新学期授業開始から1か月半が経ちました。例年この段階に差し掛かると,1時限開講のためか,20~30%の学生が欠席するようになります。しかし,今年度の1年生の欠席率は15%ほどです。不本意入学故に,まったく出席しない学生が例年10%ほど存在するので,それを除けばほとんど出席していると推察できます。
先日,小テストを実施しました。その答案を確認しました。例年,中学レベルの日本語表現すらできない,何を書いているのか不明なものが20%ほど存在します。しかし,今年はそういう答案は皆無です。例年多い誤字脱字も少なかった。
難化した昨年度入試は,従来とは違った層の学生を入学させたため,新入生は従来の学生とは違った行動パターンを示しているようです。
このように感じているのは私だけではないようです。バス通学しているゼミ生の1人は,いつもはゴールデンウィークが過ぎると,朝の藤が丘駅前における大学行きのバス待ち行列は解消するのに,今年は5月半ばでもその行列が解消しないといいます。1年生がきちんと1時限の授業に出席しているようだ,その1年生たちは授業開始時刻のずいぶん前からきちんと並んでいる,昨年とは違うというのです。
軽食を販売するキャンパス内売店(商学部生がよく利用する)のスタッフから,今年度の新入生は,上級生とは違って,きちんと列に並び,こちらの指示を聞いて買い物をしてくれるので,円滑に業務が進むという話を聞きました。上級生たちの中には,よくいえば自由人のような振る舞いをし,列にきちんと並ばず,何度指示を述べても聞いていない学生を何人も見かけるとも聞きました。
学力は,難しい学問が理解できるかどうかに関わるだけでなく,できて当たり前のことがきちんとできるかどうかにも関わっています。学力が高くなれば,できて当たり前の基本的な事柄をきちんと処理できるようになります。そして,それは日常の振る舞いを変えます。また,その振る舞いは社会集団の文化に影響を与えます。
うちの学部では,1990年代半ば以降,入試の易化・学力低下が進み,2000年代半ばには,高校の進路指導担当者から,「横着者の集まり」と指摘されるほど淀んだ雰囲気を生んでしまいました。近年は少し持ち直してきました。今後,今年度の新入生が学部の文化変革の起爆剤になってくれるのでしょうか。
問題は,新入生たちが,いままで蓄積され,一部の上級生たちが体現している「横着者」の文化に染まってしまう,もしくは,それに嫌気をさして辞めてしまうことです。
逆からとらえれば,新入生たちが,上級生たちの振る舞いを変化させ,「横着者」の文化を変えるかもしれないことが希望になります。私たちはそう望んでいます。
うちの学部の文化変革にとっては来年度が正念場になるでしょう。来年度はいよいよ新キャンパスが誕生し,学生はそこに通うことになります。その一方,来年度入学に向けた入試では,今度の入試難化を嫌って,受験生が大幅に減少することが予想されています。
とりあえず今年度は,1年生が伸び伸びと勉強し,課外活動に励むことができるよう後押しする必要があるようです。
先日,小テストを実施しました。その答案を確認しました。例年,中学レベルの日本語表現すらできない,何を書いているのか不明なものが20%ほど存在します。しかし,今年はそういう答案は皆無です。例年多い誤字脱字も少なかった。
難化した昨年度入試は,従来とは違った層の学生を入学させたため,新入生は従来の学生とは違った行動パターンを示しているようです。
このように感じているのは私だけではないようです。バス通学しているゼミ生の1人は,いつもはゴールデンウィークが過ぎると,朝の藤が丘駅前における大学行きのバス待ち行列は解消するのに,今年は5月半ばでもその行列が解消しないといいます。1年生がきちんと1時限の授業に出席しているようだ,その1年生たちは授業開始時刻のずいぶん前からきちんと並んでいる,昨年とは違うというのです。
軽食を販売するキャンパス内売店(商学部生がよく利用する)のスタッフから,今年度の新入生は,上級生とは違って,きちんと列に並び,こちらの指示を聞いて買い物をしてくれるので,円滑に業務が進むという話を聞きました。上級生たちの中には,よくいえば自由人のような振る舞いをし,列にきちんと並ばず,何度指示を述べても聞いていない学生を何人も見かけるとも聞きました。
学力は,難しい学問が理解できるかどうかに関わるだけでなく,できて当たり前のことがきちんとできるかどうかにも関わっています。学力が高くなれば,できて当たり前の基本的な事柄をきちんと処理できるようになります。そして,それは日常の振る舞いを変えます。また,その振る舞いは社会集団の文化に影響を与えます。
うちの学部では,1990年代半ば以降,入試の易化・学力低下が進み,2000年代半ばには,高校の進路指導担当者から,「横着者の集まり」と指摘されるほど淀んだ雰囲気を生んでしまいました。近年は少し持ち直してきました。今後,今年度の新入生が学部の文化変革の起爆剤になってくれるのでしょうか。
問題は,新入生たちが,いままで蓄積され,一部の上級生たちが体現している「横着者」の文化に染まってしまう,もしくは,それに嫌気をさして辞めてしまうことです。
逆からとらえれば,新入生たちが,上級生たちの振る舞いを変化させ,「横着者」の文化を変えるかもしれないことが希望になります。私たちはそう望んでいます。
うちの学部の文化変革にとっては来年度が正念場になるでしょう。来年度はいよいよ新キャンパスが誕生し,学生はそこに通うことになります。その一方,来年度入学に向けた入試では,今度の入試難化を嫌って,受験生が大幅に減少することが予想されています。
とりあえず今年度は,1年生が伸び伸びと勉強し,課外活動に励むことができるよう後押しする必要があるようです。