愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

感化

2011年05月13日 | 運営
ダイヤモンド・オンラインに大学図鑑の監修者が語る正しい受験生の親入門講座という記事が載っていました。つぎの内容が書かれていました。

『親子の受験問答集――こう答えたらいいかもしれない!』

Q1 子供が「第一志望は××大にする」と、突然、言い始めました。オープンキャンパスに参加して気に入ったようなのですが、名前も聞いたことがない大学です。将来性はあるのでしょうか?

A1 大学の将来性や、その子供の将来にとっての是非は、もちろん誰にも予測できないことです。その上で、「名前も聞いたことがない大学」についての一般論を申し上げますと、「無名大の学生が有名大の学生よりも、イキイキしている例はほとんどない」。


大学教員の立場で言うと、全くその通りなので反論はありません。有名大学を訪ねると、そこには学生の笑顔があふれていますが、無名大学を訪ねると、そこには学生の無表情があふれています。有名大学では学生は遅くまでキャンパスに残って、勉学や課外活動を行っていますが、無名大学では学生は授業が終わるとさっさと帰ってしまい、夕刻無人の空間が広がっていることが多い。

オープンキャンパスや大学説明会では、教育内容の説明として、カリキュラム、施設、教員を紹介することがほとんどですが、実は大事なのは在学生の実態なのです。有名大学と無名大学の教育の差は、カリキュラム、施設、教員の差ではないといえます。無名大学にもいい先生がいて、練られたカリキュラムがあり、立派な施設が並んでいます。それらが有名大学よりも優れている場合もあります。決定的な差は学生です。そしてこの学生が学生自身にとって教育的意義を持っています。

有名大学には、何か学んでやろう、向上してやろう、面白いことであっと言わせてやろうという意欲を持つ学生が多くいて、周囲の学生を感化し、自分たちも刺激を受けて能力を高めています。有名大学に行く価値があるとすれば、それはカリキュラムや施設ではなく、学生の良い感化力だろうと思います。学生は教員から学ぶよりも多くのことを周囲の学生から学びます。学生間の感化が何より重要な教育要素なのです。

さて、愛知学院大学。中部地方ではそれなりに名が通っています。教員やカリキュラムは,私が言うのもなんですが、そこそこのレベルを保っています。広大なキャンパスに整った設備が並んでいます。一流大学とは言えませんが、無名大学とも呼べません。ただ、学生のイキイキ度はいま一つです。ぬるい雰囲気がただよっています。

大学全体の雰囲気を変えることはできませんが、せめてゼミでは有名大学と同じような雰囲気を作り出したいともがいてきました。学内でどうせ俺たちは・・・という言い訳をする学生が無表情に座っている光景を見ることがありますが、ゼミでは徐々にそれを払しょくできつつあります。笑い顔と真剣な眼差しを毎週見ることができるようになりました。ただ、意欲あふれイキイキしているのはまだ一部のゼミ生にとどまっています。今後は能力・意欲の劣る「いま一つな学生」を感化して、ゼミ生全員がイキイキとする雰囲気を作り出したいと思っています。
コメント
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