アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

ゴーナナ亡き後の東北本線にて~EF58

2020-11-24 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

アントンKの場合、鉄道写真は身近だった中央線から始まり、その後EF57に魅了され東北線へと出向くことが増えていった。しかしそれも、今にして思えば、数年でゴーナナは引退していった。正味二年ちょっとしかEF57の撮影機会は無かったという事になる。現在、2年間なんて、あっという間に過ぎてしまうが、当時の2年間は、今よりうんと長かった。そう感じてしまう。同じ2年でもどこが違うのかわからないが、少なくとも1日が、1時間が、1秒が今より長かったと思える。

EF57はすでに引退し、もう運用にも就くこともないのに、未練たらしく東北線に出て、ゴーナナ時代の撮影地を巡った。今回はその時の画像。盆休みの多客臨運転時を狙って毎年撮影に出ていた懐かしいもの。アントンKは、蓮田よりも、こちらの白岡の方が好みだったのか、残された画像は圧倒的に白岡の方が多い。おそらく現在では、宅地化が進み線路端の景色など見違えてしまうことだろう。上り列車専用の撮影地だったため、逆に下り列車に対していい加減な撮影に終始する。まあ客車列車が来るからという、お義理で撮った画像見え見えだが、こうして時間が経ち熟成されると、やはり別の意味で新たな思いが湧き上がってくるものだ。宇都宮のゴハチがけん引する急行「八甲田51号」青森行き。上野を午後出てくるはずだから、終着は一体何時になったのだろう。もう長い12系客車での運転に代わっていた。

1978-08-17   6101ㇾ  EF58102   東北本線:白岡-久喜


秋晴れは心の清涼剤~EF64

2020-11-23 17:00:00 | 鉄道写真(EL)

この季節らしい清々しい気候に恵まれた週末。こんな時に限って、野暮用が重なり身動きが取れないでいる。空気が澄み渡り、朝晩の冷え込みが快感に思える。こんな時には、どこか印象に残る撮影ができるように思えてならない。被写体は極論すれば鉄道でなくてもいい。思うままにカメラを向けて、秋の日差しを感じての撮影は、アントンKの心の清涼剤なのだ。

やはり秋の快晴に恵まれた時の信越山線での一コマ。どこまでも澄んだ空気感が欲しくて、ここまで上り、それでも雪を頂いた妙高を見上げて深呼吸をする。こんな時、アントンKは一瞬にして生き返った気分に包まれる。目の前の景色を見ながら、色々な音楽が頭の中をコダマする。列車の待ち時間の密かな楽しみでもあるのだ。やってきたのは、EF62ではなく、高崎のEF64だった。ここは、信越線。昔からEF62だと決まってるだろ、何て小さなたわ言は、この景色を前に吹き飛んでしまった。

2003-10-25  9335ㇾ  EF64 38 14系和式客車 JR東日本/信越本線:二本木付近


滅多に聴かないメンデルスゾーンに感激!~新日本フィル

2020-11-21 19:00:00 | 音楽/芸術

全国的に感染者が増えつつある中、かなり自己防衛して新日本フィル定演へ向かう。とは言っても、ホールのエントランスから中、そしてホール内は可能な限りの対策が取られ安心できる。どこもそうだが、終演後の退場の順番の指示はもう当たり前になりつつある。トリフォニーは、ホールを出てすぐに外へと扉が大きく開いているのがとても良いと思った。

今年はコロナ感染症の拡大で、プログラムや出演者にも大きく影響が出た。そんなことがあってか、アントンKには、普段なかなか聴くことがない楽曲や指揮者と巡り合い、ある意味とても新鮮に感じることが多い。昔はかなり偏った聴き方でホールへと通い、語たくを並べては演奏を楽しんだものだが、最近ではコンマスの崔氏の影響もあり、色々な種類の楽曲を鑑賞し新しい発見を多々思い描くことが出来ている。今回のメインプロであるメンデルスゾーンの第3交響曲もそうで、おそらく生演奏では初めてではないだろうか。もう数十年前にまで遡ってしまうが、クレンペラーやバーンスタインなどのLPは一通り聴いていて、楽曲そのものは知っていたが、当時のアントンKのメンデルスゾーンのイメージが災いして、鑑賞の機会を怠っていた。どうも歌謡調で明るい曲調が合わず、ずっと長い間そんな印象だったのだ。楽曲に求めるものが、もっと暗く重く陰湿だったからなのかもしれない。いやー根暗のアントンK、困ったものだ・・

しかし今回の演奏は、そんな印象を吹き飛ばしてしまい、実に楽しく心に響いてきた。やはり録音では解らない、その場で構築される音色の風に吹かれたのだろう。とにかくドラマティックに場面が変わり、音楽が七変化する。心のこもり切った木管群のソロは素晴らしく、またティンパニの決めは鋭く、適切で気持ちが良い。そして何と言っても今回も弦楽器の統一感と熱演は、相変わらずアントンKの心を熱くする。Vcも良かったが、崔氏率いるVn群は、主張が凄まじく、リズム、切れが最高だった。特に音楽が大きく膨れ上がる時の刻みの厚さは、これがメンデルスゾーンか、と思わせたほどゴージャスであり、ブル7の第1楽章のコーダ前を彷彿とさせたのだった。当日、気分が凹んでいたアントンKだったが、コンマスの崔氏の演奏姿と音色に励まされ、感激し勇気を今回も頂いて、帰路に就くことが出来た。そしてこれを機会に、もう一度メンデルスゾーンを聴き直してみたくなった。演奏会前半の若手ソリストのよるモーツァルトも、実演では珍しく、アンコールをも含めて良い演奏に思った。

新日本フィルハーモニー交響楽団 定期演奏会トパーズ

メンデルスゾーン  序曲「鈴かな海と楽しい航海」OP27

モーツァルト    協奏交響曲 変ホ長調K364

メンデルスゾーン  交響曲第3番 イ短調』OP56「スコットランド」

アンコール

フックス   VnとVlaのための作品 OP60-12  ワルツ

モーツァルト ディヴェルティメント 変ロ長調 K137~2mov.

指揮    尾高 忠明

Vn                  成田 達輝

Vla                 東条 慧

コンマス  崔 文洙

2020年11月20日 すみだトリフォニーホール

 


落日の185系~いよいよ終焉か・・?

2020-11-19 20:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

来春のダイヤ改正で、いよいよ185系電車が定期運用から撤退するとの情報が流れた。最後の定期運用は、ご存知伊豆への観光特急「踊り子」号だが、すでに後継のE257系が幅を利かせ、この春からはスーパービュー踊り子の251系電車に代わり、ゴージャスなE261系電車がお目見えして、コロナ禍であるにもかかわらず人気があるらしい。

アントンKにとっては、新車時から目にしており、東海道線に繰り出れば、嫌でも遭遇する電車だったから、ようやく来るべき時が来たという印象だ。約40年前の登場時、もちろん国鉄時代だが、この185系のような白地に緑の斜めラインの塗分けは斬新でとても印象的だった覚えがある。どちらかと言えば、規則正しい例外のない外観の車両たちが多い中、派手な井出達で登場した185系は、電車ファンには衝撃が走ったことだろう。東海道線にお目見えしてから、特急「踊り子」誕生までの半年間くらい田町電車区の153系電車と共通で運用されていた。だから、新車の185系電を使った普通電車はよく見られ、アントンKもわざわざ乗車して楽しんだ思い出がある。また急行「伊豆」の運用にも使われ、153系電車との併結運転も多々目撃できた。

ここでは、アントンKらしく?、また古い画像の中から掲載しておく。153系との併結運転で普通列車に活躍する185系電車。それにデビュー間もない新製車回送の画像。MT54型モーター音を高らかに響かせて迫る185系電車は、たとえ目撃しなくても、それと解る今や唯一の電車だろう。あの音が好みで、昔乗り鉄をしていたアントンKからすると、やはり寂しく感じてしまう。

1981-07-12   824M      Tc185-106          東海道本線:横浜-東神奈川

1981-02-19  回9815M     Tc185-3   東海道本線:保土ヶ谷-戸塚

 


スキー臨に大活躍した北のゴハチたち~EF58

2020-11-18 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

学生時代、EF57からEF58へとターゲットが移り、憎きゴハチから麗しのゴハチへと意識が変わると、先輩方の影響もあり、局報と呼ばれる達誌の存在を知ることになる。いわゆる時刻表には掲載されない臨時列車等の運転報だが、当時は、これがないとEF58の撮影は出来ないとまで思ったもの。EF58の何を撮影したいのか、どんな列車、どのスジで撮りたいのか、と欲望は大きくなるばかりだった。こんな想いに明け暮れていた当時のアントンKではあるが、その後ある先輩から、日常の風景の奥深さを等々と教えられた。やはり将来自分に訴えかけてくる画像は、在り来たりな日常の方だと・・・こうしてあれから30~40年の歳月が流れ、昔の画像を探っていくと、あの時聞いたことが本当のように思えてならない。

上越国境をいくEF58の臨時列車。昔はスキーが一大ブームになったこともあり、多くのスキー列車が走っていた。石打スキー、小出スキー等の臨時列車がそれであり、165系や115系がフル活動していたのだ。そしてスキー臨の中で注目していた列車が、EF16と重連を組むEF58の臨時列車だったのだ。夜行では毎日EF16と重連を組み、峠を行き来していたEF58を、お昼間に撮影出来た絶好の列車だったのである。限られたスジではあったものの、何度かのチャンスを物に出来たことは幸いだった。ここでは、EF58が単機けん引で下ってきた回送列車を掲載しておく。ゴハチの12系けん引なんて当時は一般的と言える被写体で、あまり重きを置かずにいたが、40年以上の歳月がアントンKの心を動かしたのだろうか。高二のゴハチ・・・懐かしさがこみ上げる。

1979-02-12 回9725ㇾ  EF58 132          上越線:土樽 - 越後中里