マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

駆けてきた少女

2012-02-22 23:52:14 | 
ススキノ探偵シリーズ第7弾。
高田いつの間にかミニFM局のDJになってるし、相田は寝たきりになってしまったし…。このシリーズも最初の頃の面影だんだん無くなってきた。
もちろん何年も経過しているわけだから探偵の周りの人間関係も色々変化があって当然なんだけどなんか主要な登場人物の活躍場面が減ってちょっと寂しい。
しかも新たに登場した濱谷のオバチャンというのがあんまり好きじゃないんだよなあ。
チラっと出てくる高校生たちも何か意味不明で。と思ったら松井省吾という少年は「ススキノハーフボイルド」という別シリーズの主役らしいね。その人物をこっちにも登場させたわけか。なるほど。意味ありげに描いているわりに出番が少なかったわけだ。

やっぱ東さんは筆力があるというか読ませる力があって一応楽しめたんだけど、これは小説としてどうなの。
冒頭探偵がチンピラに刺されて物語が始まるんだけど、まあ軸になるのは探偵が自分を刺した男を捜すって話なんだけど途中道警の裏金問題とか札幌の巨悪の陰謀とかが見え隠れするもののそっちのほうは進展するわけでなく解決するわけでもなく。
高校生のバンギャル(って何)が出て来るんだけど、柏木って女の子と勝呂って女の子どっちが「駆けてきた少女」なのか後半までよくわからんかった。
夜の世界の闇を描いているのはいつものことなんだけど、今回は特にグロテスクで気味が悪く、柏木って女の子の描写とかは特に気持ちが悪かった。
事件らしい事件もなく縦横色々と伏線張り巡らされているなあと感じていたのに全然伏線じゃなく、もちろん回収もされなくてフラストレーション溜まった(笑)
これはもちろん映画化には出来ない(笑)探偵と勝呂麗奈のところはちょっと微笑ましいエピソードもあったけど、なんだろう…全体的に好ましい人物が出てこなくなっちゃったのが辛いね。うーんハードボイルドを謳っているんですし、もう少しミステリ風な展開を期待してた。残念。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。