マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

幸運の使者

2008-05-11 20:05:58 | どうでもいい話
今朝のことです。とろとろと休日の朝寝を楽しんでいると、頭上近くでいきなりバタバタッ!クックッ!という音が。
「何事!?」と起き上がってみてびっくり。寝室のベットのちょうど枕元の上あたりに換気扇があるんですが、その換気扇になんと!鳥が迷い込んでいる。なんじゃ!?なんで換気扇に鳥なんて・・部屋のこちら側からはシルエットしか見えないけど、なんか雀とかよりデカそう・・。なんでっ!そしてどっか行ってよ!もしかして出られなくなっちゃったのか?カンベンしてくれ~(泣)
まあこっちからはどうすることもできないので様子を伺いつつ再びベッドに入りまどろんでいると、いつの間にか出て行ったらしい・・。
この顛末を田舎の母に話したら、家の中に入ってきた生き物は鳥にせよ蛇にせよ幸運の使者なので、追い出したりしないほうがいいのよ、と。そのうちイイことがあるよってさ。幸運の使者って・・ゴキブリや鼠もかい?にわかに信じがたい説だけど、本当になんか良いことあるといいなあ。何だろう。
あとで窓の外から換気扇の様子を見てみると、本来ついているはずの蓋みたいなものが風に飛ばされでもしたのか、無いんだよね。こりゃ鳥も止まるはずよ。

で、本日は母の日でありました。毎年鉢植えのお花を贈るようにしております。うちの母はみどりの指を持つ人で、草花や畑いじりとか大好きな人。今まで贈った花もほとんど庭に植えかけて根付かせたり、何年も前のものを未だ大切に育ててくれたり、プレゼントのしがいがある人。今年は妹と一緒に小ぶりの胡蝶蘭を贈りました。
数年前カラーの花束を送ったことがあるのですが、白い花が受け取ったときは茶色く枯れていたそうで、それを聞いて思わず手配した店にクレーム入れたことあります。実の母でなんでもズケズケ言える間柄だから良かったけど、そうでない場合はちょっとマズイよねえ。
以前遠い親戚から実家のほうに桃かなんかを送ってもらったとき、ほとんどがベタベタに潰れていて食べれたもんじゃなかった、ということがあり。ナマものを送るのって難しいですよね。


最近読んだ本

2008-05-11 00:44:27 | 
相変わらず宮尾登美子を読んでいる。
連休前に読んだのは「成城のとんかつやさん」いうエッセイ集。
好きな花、食べ物、四季折々の宮尾版歳時記ともいうべき楽しい随筆から、生まれ育った土佐のこと、年齢を重ねてから頻繁に行くようになった海外旅行のことなどバラエティ豊かな内容。宮尾ファンにとって特に嬉しいのが、「寒椿」の4人の芸妓のその後のことや「朱夏」に登場した開拓団の子供たちのことなど、名作の後日談を知ることができたこと。これが望外の喜びでした。
連休中に読んだのが「仁淀川」
これは「櫂」「春燈」「朱夏」に続く自叙伝4部作の最終作となります。
生き地獄のような満州での難民生活からやっと引き揚げ、仁淀川流れる美しい土佐の村に戻ってきた綾子と夫と娘。しかし、元のままの山村での農家の嫁としての生活は決して楽なものではなく、激務に疲れ果て元々体が丈夫でなかった綾子は結局結核を発病させてしまいます。
この農村での結婚生活は都会でお嬢さん育ちだった綾子にとっては辛いものだったかもしれないけど、読者の立場から見るとこんな変わったお嫁さんをもらったこの家もそれなりに大変だったような気がします・・。姑のいちは夫を亡くしてから農作業をしながら身体の不自由な舅と子供2人の面倒をみ、一人で一家を支えた働き者。朝から晩まで寝る間も惜しんで働き続け、一切休むことを知らず自分自身はつましく贅沢もせず、なんでも人並みを心がけ、目立つことを由としなかった姑からみれば、農作業を全く手伝わず朝も日が高くなってから起きだしてきたり、都会との文化的な遅れに焦りを感じ、突然ラジオで英語の勉強をはじめてみたり、かなり奇異に写ったのではないかと思う。このへんの成り行きを見守る読者としては明らかにこの結婚は失敗だな、とわかり、結局その後いちの堪忍袋の緒が切れ、綾子自身農家の嫁の自覚に目覚めたところへ発病。その後追い討ちをかけるように育ての母喜和、父岩伍の死に遭い、失意の中綾子は心の慰めにノートに満州での生活のことや自分のことなどを書き出すようになり、それが作家を目指すきっかけになる。
引揚げ、姑との確執、父と母の和解など農村での生活を中心に描かれるこの小説は面白いのだが、おしむらくは後半母と父の死をきっかけにストーリーが尻すぼみになってしまい、宙ぶらりんなままお話が終わってしまっていることだ。
エッセイなどを読んでいるとわかるのだが、このあと著者の病気は回復し、その後結局離婚、再婚、上京、作家として一人前になるまでまだまだたくさんの物語があるはずで、こんな中途半端なままで綾子とお別れなのかと思うと非常に寂しい。私はまだまだ綾子の物語を読みたい。著者はもうかなりのお年で新作を望むのは酷なことかもしれないが、できれば仁淀川の続編を読みたい。4部作をぜひ5部、6部作にしてほしいと切に願っています。