39ギター

35年ぶりに弾き始めたクラシックギター
神経痛と戦いながら
どこまでバッハに迫れるか
蝶も花もアーチェリーもあるよ

僕の経験はほんの些細なこと

2016-08-08 22:37:36 | 日記

こんばんは

今日も暑かった。

当然いつものように昼からはエアコンをつけて涼しくしていたが、外はじりじりとしていた。

2時過ぎから広島西部から山口にかけて積乱雲が大量に発生して我が家の方に少しずつ流れてきた。

幸いにもと言うか残念ながら我が家の方はほんの少ししか降ってくれなかった。

その暑さの中、今日は日本国民が冷静になる時間があった。

天皇陛下の「お気持ち」放送があった。

2時半頃から少し休憩のつもりでテレビの前で座布団を枕にゴロゴロしていたのだが、さすがにこの放送の時は正座はしないまでも体を起こして聞いていた。

天皇陛下の「お気持ち」は天皇の立場や皇室の伝統を深く考え、真面目に直視した誠実なものでした。

天皇も人間であり高齢には逆らえず、公務を確実にこなしていくには大変なご苦労があるらしい。

しかし、自分が天皇でありながら公務を皇太子などに代行させるということは何事も完璧主義の天皇陛下には我慢ができないことらしい。

日本における天皇の位置付けは象徴であり国政に関する権能は一切持たないと憲法で定められているので、自分自身のことでありながら自分の勝手にはできない。

したがって生前の「退位」であるとか「譲位」という言葉は使えず、切々と天皇の在り方について誠意のあるお言葉を述べられるだけであった。

一人の日本国民としては「生前退位」「譲位」もいいんじゃないの?と思うのだが、憲法の定め皇室典範という法律の定めがある以上は法律の改正や制定及び憲法の改正なくしては実現のしようがないらしい。

まあ次の元号を考えるのはそう難しいことではないのだろうが、生前退位を恒久的な法律としたときに時の権力者によって恣意的に用いられたりはしないか、退位した先の天皇はどうお呼びしたらいいのか、天皇の上ではないがぞんざいにはできない、皇太子は天皇の子なので次の皇位継承者秋篠宮は皇太弟と呼ぶのか、今の天皇誕生日はどうするのか、じゃあ何年の何月何日から変わるのか、1月1日がいいのか4月1日がいいのか・・・

考えればキリのないほどたくさんの検討課題が出てきて、これらを全てクリアするにはどれだけの年月がかかるのかわからない。

 

思い出せば、昭和天皇の崩御は日本中に混乱をもたらした面がある。

僕はシステム屋をしていたので元号の変更が大変なことになるということは前からよくわかっていた。

昭和天皇崩御の半年か1年ぐらい前にその時勤めていた会社のトップに対して「天皇の崩御による既存システムの改元対応」がどれほど大変か説明し先行して作業を進めるように進言したことがある。

その時は偉いさん達は皆「そんな不遜なことを、よくもまぁ」と眉間にしわを寄せられてしまった。

同僚の実務担当者からは理解を得ていたので、秘密裏に作業を先行してある程度のドタバタ解消はできたが、正月明けにイザ改元ということになった時の上からの「早急に対処するように」とのお達しには腹が立った。

僕の経験はほんの些細なことではあるが、一つ一つは小さくてもそんな社会の混乱が多数生じることを天皇陛下は案じておられる。

 

伝統の前には社会の混乱は仕方のないことだろうか・・・

今回の「天皇陛下のお気持ち」表明が良い方向に解決するといいですね。