分類:観
鹿島町を見て歩こう (58)
いわき市鹿島町飯田字十六坂 十六坂という名のいわれ 鹿島街道にある岩薬師 (平成20年に市文化財に指定された久保磨崖仏) の交差点から飯田方面へ行き、常磐バイパスを突き抜けて突き当りの道を左折して100mくらいの所に十六坂はあります=写真。 この坂道を越えて行くと林城、玉川方面になります。
《漁師の死体が打ち上がったとされる十六坂》
古くから伝わる 「十六坂」 の謂(いわ)れは 、むかし大暴風雨の襲来によって、飯田地区も逆巻く怒涛と化したある日、この地内に出漁していた漁船が難破して漁師たちの死体が打ち上げられたのが、この坂の辺りで死者16名であったことから、それ以来 「十六坂」 と呼ぶようになったと伝えられています。
現在の坂道は勾配が緩く道路幅があり、一見なんの変哲もない坂道なので、ここを通過しても気か付かないで素通りしてしまいそうです。 昔、矢田川の下流地帯は海浜で、この飯田地帯は相当の荒海でした。 海であったという証拠は堆積した粘土質の田圃を2メートルも掘ると、海砂や海棲の貝殻が出てくる事でも分かります。また、隣の地域名は 「船戸」 と言いますし、その隣の 「御代地区」 では貝塚が発見された所で有名です。
《いわき開成病院前(飯田)から鹿島街道へ行く道・突き当りが岩薬師》