毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今週きいていくのは、マルティン・ヘルムヒェンの「Bach: Six Partitas」(2022年録音)です。このアルバムには6曲のパルティータが、第1番、第3番、第4番、第2番、第5番、第6番の順で2枚のCDに収録。番号順ではないのは収録時間のつごうとみられますが、ここでは収録順どおり、変ロ長調の第1番(BWV825)から楽しむことにします。ヘルムヒェンは1982年生まれのドイツのピアノ奏者。このアルバムではピアノではなく、シュペート&シュマールの1790年製タンジェント・ピアノ(タンゲンテンフリューゲル)を弾いての録音です。Youtubeにはアルバムのプロモーションビデオ「'Bach: Six Partitas' by Martin Helmchen」が投稿されています。

CD : Alpha 994(Alpha)

Alpha 994

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今日のバッハは「クラヴィーア練習曲集 第4部」、つまり、「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)です。演奏はフランスのチェンバロ奏者ブランディーヌ・ランヌーで、2010年の録音です。このランヌーの演奏をはじめてきいたとき、驚いたのはそのテンポ。おどろくほどゆっくりで、解説書の演奏時間をあわててみてみると、なんと6分54秒とあります(くり返しは励行)。変奏曲ははやめのテンポが多く、アリアのテンポのおそさがいっそうきわだちます。テンポもそうですが、さらにおどろかされるのは装飾。アリアも変奏曲もくり返しでは装飾が多数挿入。あざやかな装飾はきいていて楽しく、きき手を飽きさせることがありません。奏者のランヌーは、1966年、クレルモン・フェランの生まれ。ボブ・ファン・アスペレンやグスタフ・レオンハルトに学んだということです。録音での使用楽器は、アンソニー・サイデイとフレデリック・バルの1988年製チェンバロ(ルッカース=エムシュにもとづく)。録音もこのチェンバロの響きを美しくとらえています。

CD : ZZT111001(Zig-Zag Territoires)

ZZT111001

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今週火曜日からきいてきた、ラトビアのチェンバロ奏者、タチヤナ・ヴォロビヨーヴァの「Johann Sebastian Bach ...con passione」。アルバムには5曲(クラヴィーア曲4曲とオルガン曲1曲)が収録されており、収録順に楽しんできました。これからきくのはパルティータの第6番(BWV830)。使用楽器はこれまでと同じく、ルッカースの2段鍵盤チェンバロにもとづく、ティトゥス・クライネンの2004年製で、録音は2023年です。

ところで、パルティータ第6番で4曲をきいたことになるので、収録曲はのこるは1曲。その1曲というのは、トッカータ、アダージョとフーガ(BWV564)のアダージョで、ヴォロビヨーヴァみずからの編曲です。このアダージョは、バッハの緩徐楽章でもとびきり美しく、これぞイタリアのアダージョという音楽です。部分ということで独立した記事にはしませんが、これだけでもきく価値があります。

CD : MDG 921 2311-6(MDG)

MDG 921 2311-6

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陽射したっぷりの朝にきくのは、半音階的幻想曲とフーガ(BWV903)です。演奏はラトビアのチェンバロ奏者、タチヤナ・ヴォロビヨーヴァ。2023年に録音された「Johann Sebastian Bach ...con passione」に収録されたもので、ティトゥス・クライネンの2004年製チェンバロ(ルッカースにもとづく)を弾いての演奏です。ファンタジー(幻想曲)だけでなく、フーガも動的で表情豊か。フーガでは意表をつくようなダイナミクスもみられます。

CD : MDG 921 2311-6(MDG)

MDG 921 2311-6

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昨日からききはじめた、タチヤナ・ヴォロビヨーヴァの「Johann Sebastian Bach ...con passione」。アルバムには「情熱をもって」弾かれた5曲のバッハが収録されており、収録順にききはじめています。今日きくのはパルティータ第3番(BWV827)。これをヴォロビヨーヴァはティトゥス・クライネンの2004年製チェンバロ(ルッカースにもとづく)を弾いて録音(2023年)しています。

CD : MDG 921 2311-6(MDG)

MDG 921 2311-6

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今日からきいていくのは、タチヤナ・ヴォロビヨーヴァの「Johann Sebastian Bach ...con passione」です。ヴォロビヨーヴァはラトビアのチェンバロ奏者。アルバムは2023年の録音で、5曲のバッハが収録されており、これから楽しむのはアルバムの収録順どおり、ヘ短調の組曲(BWV823)です。

この組曲はプレリュードにロンドー風サラバンドとジーグという3曲からなっていて、バッハのほかの組曲くらべるとずいぶん小ぶりです。ヴォロビヨーヴァが弾くのは、公式サイトにも掲載されている、ティトゥス・クライネンの2004年製チェンバロ(ルッカースによるフレミッシュ・タイプの2段鍵盤)です。

ところで、この組曲のジーグをきくとき、思いい出すのがカンタータ「汝なんぞ悲しみうなだるるや」(BWV107)の第7曲(コラール)。それほど何度もきいているわけではないのですが、ちょっと似ているところもあるなあ、と。コラールを彩るオーケストラの一部旋律との類似が、そういう連想をさせるのかもしれません。

CD : MDG 921 2311-6(MDG)

MDG 921 2311-6

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今週ここまできいてきたのは、アンドレア・ブッカレッラの「Fantasia」(2022年録音)です。アルバムには8人の作曲家の「ファンタジー」が、生年順に10曲収録されており、これから楽しむのはアルバム掉尾を飾る半音階的幻想曲とフーガ(BWV903)。ブッカレッラの使用楽器は、フィリップ・ユモーの2014年製チェンバロ(ヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく)です。

ところで、アルバムには「半音階的」の曲名をもつ作品がもう1曲収録されています。ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンクの(ドリア旋法による)半音階的幻想曲がそれ。華麗な展開もありますが、その音楽はバッハの「半音階的」フーガと類似した味わいがあり、こちらも楽しめます(使用楽器はユモーのイタリア様式の2007年製大型チェンバロ)。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今日これから楽しむのは、イ短調のファンタジーとフーガ(BWV904)です。演奏は昨日と同じく、アンドレア・ブッカレッラで、「Fantasia」と題されたアルバムに収録されたもの。ブッカレッラの弾くのはフィリップ・ユモーの2014年製チェンバロ(ヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく)で、録音は2022年です。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今週前半にきいていくのは、イタリアのチェンバロ奏者アンドレア・ブッカレッラの「Fantasia」。2022年録音のアルバムにはバッハのほか、アンドレーア・ガブリエーリ、ウィリアム・バード、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク、ジョン・ブル、ジローラモ・フレスコバルディ、ヨーハン・ヤーコプ・フローベルガー、ヨーハン・パッヘルベルといった、鍵盤楽器の名手として名をのこす作曲家たちの音楽が、それぞれ1曲ずつ収録されています。

バッハのみ収録曲は3曲で、これからきくハ短調のファンタジー(BWV906)から収録順に楽しみます。ファンタジーは演奏効果も高く、とても華麗。これににフーガが続くのですが、そのフーガは未完です。補完して録音する演奏家もいますが、ブッカレッラはファンタジーのみ弾いています。使用楽器はヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく、フィリップ・ユモーの2014年製チェンバロです。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今日きくのは昨日に続き、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」から、変ホ長調の組曲(BWV819a)です。同組曲はBWV819の異稿(改訂稿)で、アルマンド、クーラント、サラバンド、ブーレー、メヌエットという5楽章構成。楽章中、アルマンドが異稿では置換されています。モルテンセンのチェンバロは、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製(ルッカース・モデル)。録音は1992年以前とみられます。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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今日と明日きくのは、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」から、BWV818aとBWV819aの2曲です。アルバムは表題どおり、前記の2曲をふくめた8曲の組曲を収録。ここでは前記の2曲を番号順にきくことにし、のこりはまだ別の機会とします。これからきくイ短調の組曲(BWV818a)は、同調の組曲(BWV818)の異稿(改訂稿)で、フォール・ゲー、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット、ジーグの6楽章構成です。モルテンセンが弾いているのは、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製のチェンバロ(ルッカース・モデル)。録音は1992年以前とみられます。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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今日も昨日と同じく、朝から陽光たっぷり。そんな朝に楽しむのは、こちらも昨日と同じG.A.P.アンサンブル(ジョヴァンニ・アントーニオ・ピアーニ・アンサンブル)の「J.S.Bach & D.Shostakovich : Salvation」(2023年録音)から、プレリュードとフーガ第6番(BWV875)。演奏はアンサンブルのメンバーの1人、ルカ・クインタヴァッレで、使用楽器はマーク・デュコルネ製作のチェンバロです。

CD : 97280(Brilliant Classics)

97280

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一昨日からきいている、平野智美の「バッハ × ピアソラ」(2022年録音)。前半バッハ、後半アストル・ピアソラというアルバムで、収録曲中バッハのみを順に楽しんでいます。今日きくのは「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」のプレリュードとフーガ第18番(BWV887)。平野が弾くのは、ジョエル・カッツマンの2003年製のチェンバロ(ヨハネス・ルッカースの1638年製にもとづく)です。

CD : ALCD-9243(ALM RECORDS)

ALCD-9243

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今日きくのは昨日と同じく平野智美の「バッハ × ピアソラ」で、アルバムの収録順どおり、「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」のプレリュードとフーガ第15番(BWV884)です。平野が弾いているのは、パスカル・ジョゼフ・タスカンにもとづく、マイケル・ジョンソンの1999年製のチェンバロ。録音は2022年です。

CD : ALCD-9243(ALM RECORDS)

ALCD-9243

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今日これから楽しむのは、濱田あやの「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)。同変奏曲はアリアと30の変奏曲からなり、「クラヴィーア練習曲集 第4部」として1741年に出版されました。すでに早起きして第15変奏(5度のカノン)まできているので、じっさいにこれからきくのは第16変奏(序曲)からです。濱田の録音は2023年。弾いているのはヨハネス・ルッカースの1624年製チェンバロ(ウンターリンデン美術館所蔵)で、演奏も録音もきわめて美しく、楽しめます。また、クリストフ・ヴォルフらが筆をとった解説(濱田訳)も充実。

CD : EVCD098(Evidence Classics)

EVCD098

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