毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




先週後半から今週前半は、ルーカ・オベルティの「Johann Sebastian Bach an italian journey」を楽しんできました。これからきくのは、バッハとイタリアといえば「これ」といえる、大本命の「イタリア協奏曲」(「イタリア趣味による協奏曲」)です。ヘ長調からニ短調に転じた第2楽章のアンダンテでのオベルティは、比較的速めのテンポをとりながらも旋律をよく歌わせており、オベルティがイタリア生まれの奏者だと実感させてくれます。なお使用楽器はキース・ヒルの2005年製チェンバロ(パスカル・タスカン)で、録音は2016年です。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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これからきくのは、ルーカ・オベルティのチェンバロで、「アリアと変奏」です。このBWV989は、「アンドレーアス・バッハ本」に採録されており、主題と10の変奏からなっています。後年の「ゴルトベルク変奏曲」を先取りしたような変奏曲ですが、そのスケールは大きくことなります。オベルティの弾くのは、キース・ヒルの2005年製チェンバロ(パスカル・タスカンによる)。録音は2016年です。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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先週後半に続き今週前半もきいていくのはルーカ・オベルティの「Johann Sebastian Bach an italian journey」(2016年録音)で、今日きくのはカプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」です。このBWV992は「メラー手稿譜集」によって伝承されており、一般的にはバッハの3歳年長の兄、ヨーハン・ヤーコプとの別れを描写したとされています。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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復活節前第5日曜日(四旬節第2日曜日)にきくのは、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによる「恐るるなかれ、われ汝とともにあり」です。この日のためのバッハのカンタータは伝承されていないため、今日はモテットで代替としました。このBWV228の編成は、二重合唱、弦楽と通奏低音です。

CD : ACC 24331(ACCENT)

ACC 24331

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これからきくのは、ルーカ・オベルティによるニ短調の協奏曲です。この独奏チェンバロのためのBWV974は、映画「ベニスの愛」のもちいられ有名になった、アレッサンドロ・マルチェッロのオーボエ協奏曲を原曲とする編曲。奏者のオベルティは、1982年、イタリア生まれで、クリストフ・ルセやピエール・アンタイに学んでおり、「Johann Sebastian Bach an italian journey」(2016年録音)は、初のバッハ・アルバムとなります。アンサンブルとしては、マルク・ミンコフスキの「ヨハネ受難曲」の録音にも参加していますね。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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このブログの主たる参考文献『バッハ事典』著者で、日本を代表するバッハ学者が、2018年2月22日に亡くなられました。

「I招聘教授の談話室」の更新がしばらくないな、と思っていましたら突然の訃報。不慮の事故のようです。

心よりお悔やみ申し上げます。



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昨日からききはじめたルーカ・オベルティの「Johann Sebastian Bach an italian journey」、今日これからきくのはイ短調のファンタジーとフーガです。このBWV904は、オルガンでの演奏も多数あるのですが、このアルバムではチェンバロで演奏。楽器選択のみならず、ファンタジーの演奏では、雄渾な筆致か、繊細な筆致か、どちらかを強調したものに大別でき、演奏によってうける印象はおおきくかわります。オベルティのファンタジーは、雄渾さを基調にしながらも繊細な側面もあり、なかなか楽しめます。使用楽器はキース・ヒルの2005年製チェンバロ(パスカル・タスカンによる)で、録音は2016年です。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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今週後半から来週前半にかけてきいていくのは、ルーカ・オベルティのチェンバロ。「Johann Sebastian Bach an italian journey」(2016年録音)と題されたアルバムから、6曲の収録曲を順番に楽しみます。収録されているのは、「an italian journey」とあるように、イタリアと直接的、間接的に関係した作品。まず今日きくのは独奏チェンバロのためのニ長調の協奏曲(BWV972)で、これはアントニオ・ヴィヴァルディの「調和の霊感」作品3第9番を原曲とする編曲です。オベルティの演奏でおもしろいのはラルゲット。速めのテンポ設定の中、レジストレーションとアーティキュレーションによって、リピエーノ(左手)とコンチェルティーノ(右手)をくっきりと対比させています。使用楽器は、キース・ヒルの2005年製チェンバロ(パスカル・タスカンによる)です。

CD : A 443(ARCANA)

A 443

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先週からきいてきたコリン・ティルニーによるクラヴィーアのためのトッカータ。1988年に録音された「Bach:Toccatas for harpsichord」から収録順に楽しんできて、今日は最後のニ長調のトッカータ(BWV912)です。いかにもトッカータらしい即興的な部分にはじまり、アレグロ、アダージョ、フーガ、(トッカータ)、フーガ、(トッカータ)というふうに進められます。ティルニーは、グスタフ・レオンハルトの高弟のひとりで、1933年、ロンドン生まれ(1979年からはカナダのトロントを拠点)。演奏はきわだった個性を感じさせるものではありませんが、手堅くきかせてくれます。使用楽器は、イタリアの不明の製作者による18世紀のチェンバロです。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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コリン・ティルニーのチェンバロできいているクラヴィーアのためのトッカータ。今日これからきくのは嬰ヘ短調のトッカータです。このBWV910はおおまかにいうと、トッカータとフーガが交互にあらわれる4部分で構成。後半のフーガは半音階の主題によっており、改訂されて「平均律」に入っていてもよさそうな感じです。最後はトッカータの回帰はありませんが、フーガのところどころにトッカータ風なパッセージがあらわれます。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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今週前半にきくのは、先週からきいているコリン・ティルニーの「Bach:Toccatas for harpsichord」で、これから楽しむのはニ短調のトッカータです。このBWV913は、いってみれば、トッカータとフーガがくり返され、曲のおわりにトッカータが回帰する構造。トッカータとフーガを2曲続けてきいているようでもあり、ティルニーの録音でも、7曲中このBWV913の演奏時間が最長となっています。使用楽器はイタリアの製作者不詳のチェンバロで、録音は1988年です。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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今日は復活節前第6日曜日、つまり四旬節第1日曜日。いつもならこの日のためのカンタータをきくことろですが、四旬節の期間中は、四旬節第3日曜日のためのBWV54をのぞいて、バッハのカンタータの伝承はありません。そこで今年の四旬節の日曜日は、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによるモテットをきくことにします。音源は1992年に録音されたCD。近年のカンタータ録音とちがい、1声部に3名の歌手を配した編成(4声の二重合唱だと計24名)をとり、一部をパート・ソロで歌わせています。今日はまず収録順に「来ませ、イエスよ、来ませ」(BWV229)をきき、来週以降も同CDから順番にきいていきます。

CD : ACC 24331(ACCENT)

ACC 24331

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これからきくのは、コリン・ティルニーのチェンバロでト短調のトッカータ(BWV915)。このトッカータは、トッカータとフーガ風に前後半の部分にわかれています。前半はトッカータらしい即興的なパッセージにはじまり、アダージョ、舞曲風のアレグロ、アダージョ。後半は付点リズムの主題による長大なフーガで、末尾にトッカータ風のパッセージが回帰します。ティルニーの使用楽器は、18世紀のイタリア、製作者不詳のチェンバロで、録音は1988年です。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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今日もきくのはコリン・ティルニーによるトッカータ。これからきくのはト長調のトッカータ(BWV916)で、このトッカータも昨日と同じく、「アンドレアス・バッハ写本」に採録されています。音楽は協奏曲風な急緩急の3楽章構成。中間楽章は情感に満ちたアダージョで、両端楽章の快活(第3楽章はフーガ)さとは対照的です。ティルニーの弾くのは、18世紀、イタリアの製作者不詳のチェンバロ。録音は1988年です。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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昨日からききはじめたコリン・ティルニーによるトッカータ集、今日これからきくのはハ短調のトッカータです。このBWV911は「アンドレアス・バッハ写本」に採録された初期の作品で、導入部、アダージョ、アレグロ(フーガ)、アダージョ、アダージョとプレストと、多彩な部分からなっています(音楽的なピークは長大な3声のフーガ)。ティルニーの使用楽器は、イタリアの製作者不詳のチェンバロ(18世紀)で、録音は1988年です。

CD : DOR-90115(Dorian)

DOR-90115

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