毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今日これからきくのは、エレーヌ・ティスマンの「Prisme Bach」(Klarthe Records KLA121)。ティスマンは1982年生まれのフランスのピアノ奏者で、アルバムは2019年の録音です。音楽の再創造には、即興、装飾、楽器、奏者といったさまざまなプリズムを通すことが必要で、そこから生まれる無限ともいえる音楽のひとつを、このアルバムでは楽しむことができます。ここではとりあえず1曲のみ、「半音階的幻想曲とフーガ」を楽しみます。演奏は音楽的な制約のあるフーガよりファンンタジー(幻想曲)のほうが自在でおもしろく、ピアノというプリズムを通した美しさがあります。なお、録音で使用されているピアノは、スタインウェイD型です。

KLA121

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復活節前第7日曜日(四旬節前日曜日)にきくのは、フィリップ・ピエルロ指揮のリチェルカール・コンソートによる「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」です。このBWV127は1725年2月11日初演に初演された、全5曲からなるカンタータ。ピエルロたちの録音は2016年におこなわれており、「Consolatio」(慰め)と題されたカンタータ集に、ほかの2曲とともに収録されています。第1曲の合唱曲、第5曲のコラールも合唱ではなく、いつものように4人の独唱者のみが歌っています(OVPP)。歌手は、ハンナ・モリソン、カルロス・メナ、ハンス・イェルク・マンメルマティアス・フィーヴェークの4人。なおこの録音には、秋葉美佳と近藤倫代(ともにヴィオラ)が参加しています。

CD : MIR 332(MIRARE)

MIR 332

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昨日に続き今日もきくのはボグダン・ネステレンコのアコーディオン(Ar Re-Se AR20133)で、これから楽しむのはオルガンのためのイ短調のプレリュードとフーガです。2017年12月5日にきいた、アレクサンドル・セバスチャンによる「Johann Sebastian Bach Famous Works」(ANALEKTA AN 2 9136)にもこのプレリュードとフーガが収録されており、不思議感漂うプレリュード冒頭(9小節目まで)は、アコーディオンと相性がよさそうです。

AR20133

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これからきくのは、ウクライナのアコーディオン奏者、ボグダン・ネステレンコによる、ニ短調のトッカータとフーガ(Ar Re-Se AR20133)です。この曲が収録されているアルバムは2012年の録音。フランスのソプラノ歌手、ジュリエット・ド・マシィと共演したアルバムは、ネステレンコの独奏のほか、ド・マシィの歌うアリアが収録されています。トッカータとフーガはバッハの作品として、もっとも人口に膾炙したもので、オルガン以外にもさまざまな楽器で弾かれています。ネステレンコの演奏は、力強く、推進力のあるもので、とても楽しめます。ネステレンコは現在フランス在住のようですが、祖国の戦禍をどうみているでしょうか。

AR20133

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今週ここまできいてきたのは、フランチェスコ・コルティの「Johann Sebastian Bach Little Books」(2019年録音)。このCDは、コルティがアンドレア・レステッリの1998年製チェンバロ(クリスティアン・ファーターの1738年製にもとづく)を弾いて録音(2019年)したもので、収録順に楽しんできました。これからきくのは、CDの掉尾におかれた「尊き御神の統べしらすままにまつろい」(BWV691)。このコラールはヴィルヘルム・フリーデマンとアンナ・マグダレーナ、それぞれの音楽帳に所収されたコラールで、バッハ一家での愛奏曲であったとみられます。

CD : A 480(ARCANA)

A 480

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祝日の今日は、手持ちの音楽ディスクやファイルを整理してすごしていました。最近きいていなかったアルバムなどをききながらの1日だったのですが、バッハつながりで1曲紹介しておきます。きくのはプロコル・ハルムの「青い影」。プロコル・ハルムは1961年に結成されたイギリスのバンドで、1967年に発表された「青い影」(原題は「A Whiter Shade of Pale」)がもっとも有名な楽曲でしょう。この曲の30秒ほどのイントロはオルガンの響きが印象的なのですが、カバーされたり、テレビ・ドラマやCMのBGMにもちいられたりと、名曲中の名曲といえるかと思います。

この「青い影」のイントロがバッハの管弦楽組曲第3番のエール(G線上のアリア)からの引用とされており、たしかに面影があります。この他、「シングルとしてヒットした”青い影”はバッハのカンカータ第14番の旋律をアレンジしたものだった」(HMV&BOOKS online「Whiter Shade Of Pale」商品説明)という説明もあります。ただし、第14番は第140番、つまり「目覚めよ、とわれらに呼ばわる物見らの声」(第4曲のオルガン編曲)のまちがいではないでしょうか。そもそも、あまり似ていませんが。なお、手持ちはCDですが、収録された15曲はすべてモノラルです。

REP 4666-WY

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イタリアのチェンバロ奏者、フランチェスコ・コルティが2019年に録音した「Johann Sebastian Bach Little Books」。このCDはバッハ家の日常的音楽のいくつかを選びアルバムにしたもので、ここでは収録された曲を順番どおりに楽しんでいます。これからきくのはカプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」。このカプリッチョはバッハの3歳年長の兄、ヨーハン・ヤーコプとの別れを描写したとされていますが、CD解説のペーター・ヴォルニーによれば、ほんとうにそうなのかは不明だとのことです。なお、コルティの使用楽器は、アンドレア・レステッリが1998年に製作したチェンバロ(クリスティアン・ファーターの1738年製楽器にもとづく)です。

CD : A 480(ARCANA)

A 480

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今日これから楽しむのは、フランチェスコ・コルティによる、プレリュード、フーガとアレグロ(BWV998)です。コルティのアルバム「Johann Sebastian Bach Little Books」には、ヨーハン・クーナウ、ヨーハン・アドルフ・ハッセ、ゲオルク・ベーム、ゲオルク・フィーリップ・テーレマン、フランソワ・クープランの曲も収録されていますが、ここではそれらは割愛しているため、昨日と同じく今日も変ホ長調の曲ということになりました。

CD : A 480(ARCANA)

A 480

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今日からきいていくのは、フランチェスコ・コルティの「Johann Sebastian Bach Little Books」です。コルティは1984年、イタリア生まれののチェンバロ、オルガン奏者。このブログでもすでにアンサンブル、ソロで何度もきいています。これからきくのはアルバム2曲目に収録されたフランス組曲第4番(BWV815)。コルティはアルバム1曲目に異稿(BWV815a)からのプレルーディウム(プレリュード)をおき、組曲第4番の前奏曲としています。したがって、ここでもその趣旨にしたがって楽しむことにします。使用楽器は、クリスティアン・ファーターの1738年製楽器にもとづき、アンドレア・レステッリが1998年に製作したチェンバロです。

CD : A 480(ARCANA)

A 480

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復活節前第8日曜日(四旬節前第2日曜日)にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「軽佻浮薄なる精神の者ども」(Hänssler CLASSIC CD 92.054)です。このBWV181は、1724年2月13日に初演された全5曲からなるカンタータ。楽曲構成はアリアとレチタティーヴォが2曲ずつとコラールです。リリングたちの録音は1974/1982年で、管弦楽と合唱はシュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライ。独唱者は、アーリーン・オジェー、ガブリエーレ・シュナウト、クルト・エクヴィルツ、ニクラウス・テュラーの4人です。

CD 92.047

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今週きいてきたのは、シュ・シャオメイによる「6曲のパルティータ」(MIRARE MIR156)。1990年に録音されたアルバムでは、まず長調を3曲、つぎに短調を3曲というふうに、長調と短調をそれぞれグループにして収録されており、ここではその収録順に楽しんできました。その最後にきくのはホ短調の第6番。このパルティータはトッカータにはじまり、アルマンド、クーラント、エール、サラバンド、テンポ・ディ・ガヴォッタ、ジーグと6曲の舞曲が連なります。ジーグはシャオメイによれば、パルティータ集の「集大成」ということで、曲集全体の終曲にふさわしいとみているようです。

MIR156

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これから楽しむのは、シュ・シャオメイのピアノによる、パルティータ第3番(MIRARE MIR156)です。ファンタジアに続く舞曲は、アルマンド、コッレンテ、サラバンド、ブルレスカ、スケルツォ、ジーグ。第2番で除外されたジーグが復活し、当世風舞曲としてブルレスカとスケルツォが追加されています。

MIR156

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今週のバッハは、シュ・シャオメイが1999年に録音した「6曲のパルティータ」(MIRARE MIR156)。前半に長調の3曲、後半に短調の3曲という配列で、6曲をその収録順どおりに楽しんでいます。これからきくのは後半の第1曲、ハ短調の第2番。音楽はシンフォニアにはじまり、アルマンド、クーラント、サラバンド、ロンドー、カプリッチョと続きます。フーガをふくむシンフォニアとフーガそのもののカプリッチョで、ほかの舞曲をはさむ構成ですね。カプリッチョを舞曲名にしたのは、ジーグの代わりに「気まぐれ」にもちいたという意味なのか、それとも「主題に見られる荒々しい10度の跳躍のことを言っているのかもしれ」(『バッハの鍵盤音楽』)ません。

MIR156

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これから楽しむのは、シュ・シャオメイによるパルティータの第5番です。シャオメイが1999年に録音した「6曲のパルティータ」(MIRARE MIR156)では、まず長調3曲、つぎに短調3曲というふうに収録されており、長調のグループはこの第5番でおわりです。第5番は深遠なバッハというイメージから遠く、どの曲も明快で屈託がありません。

MIR156

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昨日からききはじめた、シュ・シャオメイによる「6曲のパルティータ」(MIRARE MIR156)。今日これからきくのは収録順どおり、変ロ長調の第1番です。この第1番は、シャオメイのことばを借りると、6曲中「もっともシンプル」なパルティータ。シャオメイのピアノも明快で美しく、とても楽しめます。録音は1999年です。

MIR156

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