毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




これからきくのは、ニコラウス・ア-ノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスによる管弦楽組曲第3番(BWV1068)。ア-ノンクールたちの録音は1966年で、すでに半世紀以上経過しています。録音の状態もよくはありませんが、まだまだけっこう楽しめます。第3番にはトランペットが登場しますが、ここでは渦巻き状のトランペットがもちいられています。解説書には、ヨーゼフ・スピンドラー、ヘルマン・ショーバー、リヒャルト・ルドルフの3人の演奏中のる写真が掲載されています。ライプツィヒの町楽師だった、ゴットフリート・ライヒェの肖像画にみられるタイプの楽器ですね。ヨーゼフ・スピンドラーたちの楽器は指孔ありですが。

ちなみに、肖像画のライヒェが左手に持っている楽譜は、32分音符が連なるアレグロ・パート。ライヒェは高度な技巧を誇示するように、わたしたちに楽譜を差し出しています。Youtubeにはこれをじっさいに演奏している動画もあります。たとえば、Gottfried Reiche Abblasen(指孔なしのナチュラル・トランペット)や、Richard Carson Steuart - Clarino Projekt zu Leipzig | Part 1 von 10(20秒ぐらいから。こちらは指孔なしの渦巻き型ですが、ざんねんながら吹奏中の映像はありません。ライプツィヒ旧市庁舎でのレクチャー・コンサートの抜粋映像があり、3分ぐらいから、音程補正にハンドストッピングをもちいているようすが映し出されます)など。

CD : 2564-69457-5(Das Alte Werk)

2564-69457-5

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大天使ミカエルの祝日(9月29日)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「喜びと勝利の歌声」です。このBWV149は1728年に初演されたとされる、全7曲からなるカンタータ。その第1曲は「狩のカンタータ」の終曲から転用された勇壮な合唱で、転用にあたって2本のホルンは3本のトランペットに替えられています。鈴木たちの録音は2011年。独唱者は、ハナ・ブラシコヴァ、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、ペーター・コーイで、この4名も歌う合唱はパート3名という編成です。トランペットはジャン・フランソワ・マデゥフたちによって、指孔のないナチュラル・トランペットがもちいられています。

CD : BIS-SACD-1941(BIS Records)

BIS-SACD-1941

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昨日からききはじめた、ニコラウス・ア-ノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスによる管弦楽組曲(1966年)。今日は番号順どおり、第2番(BWV1067)を楽しみます。フルート独奏はレオポルト・シュタストニー。室内楽的な編成で、温雅にきかせるバッハです。サラバンドなどにみられるスイング感にはアーノンクールらしさを感じますが、まだこのころは激烈な個性は身を潜めています。

CD : 2564-69457-5(Das Alte Werk)

2564-69457-5

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今日からきいていくのは、ニコラウス・ア-ノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスによる4曲の管弦楽組曲です。これからきく第1番(BWV1066)は、2部のオーボエ、ファゴット、2部のヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音という編成。メンバー表をみると、アーノンクールもそうですが、有名どころでは、オーボエのイェルク・シェフトライン、チェンバロのヘルベルト・タヘツィと物故者も。録音されたのは1966年なのでそれから55年。時の流れを感じさせます。

CD : 2564-69457-5(Das Alte Werk)

2564-69457-5

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三位一体節後第17日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「おのれを高うするものは、卑うせられ」(Hanssler CLASSIC CD 92.016)です。このBWV47は、1726年10月13日に初演された、全5曲からなるカンタータ。リリングの録音では第2曲のオブリガート楽器を、再演時のヴァイオリンではなく、初演時のオルガン(ヨアヒム・エアハルトの演奏)としています。独唱はアーリーン・オジェーとフィリップ・フッテンロッハー。管弦楽と合唱は、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライ。録音はほぼ40年まえの1982年です。

CD 92.016

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これから楽しむのは、ラデク・バボラーク(ホルン/編曲)とベルリン・バロック・ゾリステンによるホルン協奏曲集(Häanssler CLASSIC HC21000)です。もちろん、バッハにはホルン協奏曲はなく、CDに収録されている3曲も、チェンバロ協奏曲などからの編曲。ここできくのはチェンバロ協奏曲第4番(BWV1055)が原曲で、編曲にあたってイ長調を変ロ長調に移調しています。バボラークはこの録音を控えめに、「実験的」と表現していますが、きいていてホレボレするようなできばえで、チェンバロやオーボエ・ダモーレとはちがう新たな楽しみを与えてくれます。ベルリン・バロック・ゾリステンは13名編成。録音は2020年です。

HC21000

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今週ここまできいてきたのは、ローレンス・カミングスとハーモニー・オブ・ネイションズによる「Bach Triples」(2010年録音)。このCDは表題どおり「3」にこだわった収録曲で構成されており、今日これから楽しむのはハ長調の3つのヴァイオリンのための協奏曲です。原曲は3台のチェンバロのための協奏曲第2番(BWV1064)。昨日のBWV1063からの再構成とはちがい、こちらの再構成の録音はそれなりにあり、このブログでもカペラ・サヴァリアフライブルク・バロック・オーケストラ、ブレコン・バロックなどをきいています。ここでの独奏ヴァイオリンは、ヨハネス・ハイム、ヒュー・ダニエル、クララ・ミュールターラーの3人です。

CD : RK 3007(RAUMKLANG)

RK 3007

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今日これから楽しむのは、ローレンス・カミングスとハーモニー・オブ・ネイションズによる、ニ短調の3つのヴァイオリンのための協奏曲です。この協奏曲は、3台のチェンバロのための協奏曲第1番(BWV1063)からの再構成。チェンバロ「3」台でも、ヴァイオリン「3」挺でも、「Bach Triples」というテーマにふさわしいのですが、ここでは復元協奏曲のほうが選ばれています。独奏ヴァイオリンは、ヒュー・ダニエル、ファニ・ヴォヴォニ、リンダ・ハンナ・アンダーソンです。なお、明日きく予定の3挺のヴァイオリン協奏曲も、ここでの復元協奏曲と同じ趣旨で、3台のチェンバロのための協奏曲第2番を再構成したものです。

CD : RK 3007(RAUMKLANG)

RK 3007

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これから楽しむのは、ローレンス・カミングスとハーモニー・オブ・ネイションズによる、ブランデンブルク協奏曲第3番(BWV1048)です。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがそれぞれ「3」人ずつ「3」つのグループと、ヴィオローネ、チェンバロという編成ですから、まさに「Bach Triples」の趣旨にふさわしい楽曲です。第2楽章のアダージョは、ヴァイオリンの即興からの和音のトゥッティというもの。録音は2010年です。

CD : RK 3007(RAUMKLANG)

RK 3007

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昨日からききはじめた、ローレンス・カミングスとハーモニー・オブ・ネイションズによる「Bach Triples」。「3」にこだわったCDの2曲目はチェンバロ協奏曲第6番(BWV1057)で、原曲はブランデンブルク協奏曲第4番です。ここでの「3」は「3」人の独奏者。つまり、チェンバロのカミングス(イギリス)、リコーダーのエリザベト・バウマー(オーストリア)とカトリン・ラザール(ドイツ)の3人。録音は2010年です。

CD : RK 3007(RAUMKLANG)

RK 3007

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今日からきいていくのは、ローレンス・カミングスとハーモニー・オブ・ネイションズによる「Bach Triples」。2010年に録音されたCDは、「3」にこだわったプログラムで、収録曲もそうした5曲となっています。これから楽しむ管弦楽組曲第4番(BWV1069)の初期稿で、「3」本のオーボエに着目したもの。それならば、「3」本のトランペットが編成される後期稿でもよさそうなものですが、初期稿のほうがめずらしいということなのかもしれません。ハーモニー・オブ・ネイションズは、EUバロック・オーケストラのメンバーが結成したオーケストラ。名前のとおり、創設メンバーは14か国から参加しています。この録音には、オーボエの石坂麗が参加していますね。

CD : RK 3007(RAUMKLANG)

RK 3007

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三位一体節後第16日曜日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「来たれ、甘き死の時」です。このBWV161は、1716年9月27日に初演された全6曲からなるカンタータ。アルト(米良美一)、2本のリコーダー、通奏低音(オルガンはコラール旋律も担う)による、甘美なアリアにはじまり、テノールのレチタティーヴォとアリア、アルトのレチタティーヴォ、合唱曲、そしてコラール(オブリガートのリコーダーが美しい)でしめくくられる構成。鈴木たちのこのCD(1997年録音)では、第5曲と第6曲はパート4名で歌われますが、もっと後の録音であれば、パート1人のような少人数の合唱が選ばれたかと思われます。

CD : BIS-CD-841(BIS Records)

BIS-CD-841

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今週きいてきたのは、カプリコルヌス・コンソート・バーゼルの「New Concertos」。このCD(2020年録音)には、オルガン曲の弦楽アンサンブル用編曲が10曲収録されており、一部をのぞき収録順にきいてきました。これから楽しむのはニ短調のプレリュードとフーガ(BWV539)で、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオローネ、オルガン、テオルボによる演奏。フーガは、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番のフーガの編曲(編曲者がバッハかどうか不明)なので、カプリコルヌス・コンソートの編曲は二重の編曲ということになります。また、プレリュードとの組みあわせがバッハによるものかも不明です。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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これからきくのは、カプリコルヌス・コンソート・バーゼルによるオルガン用のニ短調ソナタ(BWV527)。一連のオルガン・ソナタは、こうしてアンサンブル編曲されることが多く、このブログでも多くの実践をきいてきました。カプリコルヌス・コンソートの編曲は、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音(チェロ、ヴィオローネ、オルガン、テオルボ)用。音色的には渋めですが、いきいきとした演奏には魅力があります。収録されているのは2020年録音のCD、「New Concertos」です。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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今週のバッハは、カプリコルヌス・コンソート・バーゼルの「New Concertos」を楽しんでおり、これからきくのはハ短調のファンタジーです。ファンタジーにはフーガが続いているのですが、フーガのほうは27小節で途切れています。したがって、カプリコルヌス・コンソートによる編曲もファンタジーのみです。ここでの編曲、演奏はガンバ・コンソートのようにじつに渋く、オリジナル以上に楽しめます。録音は2020年です。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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