毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今日からきいていくのは、タチヤナ・ヴォロビヨーヴァの「Johann Sebastian Bach ...con passione」です。ヴォロビヨーヴァはラトビアのチェンバロ奏者。アルバムは2023年の録音で、5曲のバッハが収録されており、これから楽しむのはアルバムの収録順どおり、ヘ短調の組曲(BWV823)です。

この組曲はプレリュードにロンドー風サラバンドとジーグという3曲からなっていて、バッハのほかの組曲くらべるとずいぶん小ぶりです。ヴォロビヨーヴァが弾くのは、公式サイトにも掲載されている、ティトゥス・クライネンの2004年製チェンバロ(ルッカースによるフレミッシュ・タイプの2段鍵盤)です。

ところで、この組曲のジーグをきくとき、思いい出すのがカンタータ「汝なんぞ悲しみうなだるるや」(BWV107)の第7曲(コラール)。それほど何度もきいているわけではないのですが、ちょっと似ているところもあるなあ、と。コラールを彩るオーケストラの一部旋律との類似が、そういう連想をさせるのかもしれません。

CD : MDG 921 2311-6(MDG)

MDG 921 2311-6

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今週ここまできいてきたのは、アンドレア・ブッカレッラの「Fantasia」(2022年録音)です。アルバムには8人の作曲家の「ファンタジー」が、生年順に10曲収録されており、これから楽しむのはアルバム掉尾を飾る半音階的幻想曲とフーガ(BWV903)。ブッカレッラの使用楽器は、フィリップ・ユモーの2014年製チェンバロ(ヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく)です。

ところで、アルバムには「半音階的」の曲名をもつ作品がもう1曲収録されています。ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンクの(ドリア旋法による)半音階的幻想曲がそれ。華麗な展開もありますが、その音楽はバッハの「半音階的」フーガと類似した味わいがあり、こちらも楽しめます(使用楽器はユモーのイタリア様式の2007年製大型チェンバロ)。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今日これから楽しむのは、イ短調のファンタジーとフーガ(BWV904)です。演奏は昨日と同じく、アンドレア・ブッカレッラで、「Fantasia」と題されたアルバムに収録されたもの。ブッカレッラの弾くのはフィリップ・ユモーの2014年製チェンバロ(ヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく)で、録音は2022年です。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今週前半にきいていくのは、イタリアのチェンバロ奏者アンドレア・ブッカレッラの「Fantasia」。2022年録音のアルバムにはバッハのほか、アンドレーア・ガブリエーリ、ウィリアム・バード、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク、ジョン・ブル、ジローラモ・フレスコバルディ、ヨーハン・ヤーコプ・フローベルガー、ヨーハン・パッヘルベルといった、鍵盤楽器の名手として名をのこす作曲家たちの音楽が、それぞれ1曲ずつ収録されています。

バッハのみ収録曲は3曲で、これからきくハ短調のファンタジー(BWV906)から収録順に楽しみます。ファンタジーは演奏効果も高く、とても華麗。これににフーガが続くのですが、そのフーガは未完です。補完して録音する演奏家もいますが、ブッカレッラはファンタジーのみ弾いています。使用楽器はヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく、フィリップ・ユモーの2014年製チェンバロです。

CD : RIC 438(RICERCAR)

RIC 438

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今日きくのは昨日に続き、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」から、変ホ長調の組曲(BWV819a)です。同組曲はBWV819の異稿(改訂稿)で、アルマンド、クーラント、サラバンド、ブーレー、メヌエットという5楽章構成。楽章中、アルマンドが異稿では置換されています。モルテンセンのチェンバロは、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製(ルッカース・モデル)。録音は1992年以前とみられます。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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今日と明日きくのは、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」から、BWV818aとBWV819aの2曲です。アルバムは表題どおり、前記の2曲をふくめた8曲の組曲を収録。ここでは前記の2曲を番号順にきくことにし、のこりはまだ別の機会とします。これからきくイ短調の組曲(BWV818a)は、同調の組曲(BWV818)の異稿(改訂稿)で、フォール・ゲー、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット、ジーグの6楽章構成です。モルテンセンが弾いているのは、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製のチェンバロ(ルッカース・モデル)。録音は1992年以前とみられます。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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今日も昨日と同じく、朝から陽光たっぷり。そんな朝に楽しむのは、こちらも昨日と同じG.A.P.アンサンブル(ジョヴァンニ・アントーニオ・ピアーニ・アンサンブル)の「J.S.Bach & D.Shostakovich : Salvation」(2023年録音)から、プレリュードとフーガ第6番(BWV875)。演奏はアンサンブルのメンバーの1人、ルカ・クインタヴァッレで、使用楽器はマーク・デュコルネ製作のチェンバロです。

CD : 97280(Brilliant Classics)

97280

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一昨日からきいている、平野智美の「バッハ × ピアソラ」(2022年録音)。前半バッハ、後半アストル・ピアソラというアルバムで、収録曲中バッハのみを順に楽しんでいます。今日きくのは「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」のプレリュードとフーガ第18番(BWV887)。平野が弾くのは、ジョエル・カッツマンの2003年製のチェンバロ(ヨハネス・ルッカースの1638年製にもとづく)です。

CD : ALCD-9243(ALM RECORDS)

ALCD-9243

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今日きくのは昨日と同じく平野智美の「バッハ × ピアソラ」で、アルバムの収録順どおり、「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」のプレリュードとフーガ第15番(BWV884)です。平野が弾いているのは、パスカル・ジョゼフ・タスカンにもとづく、マイケル・ジョンソンの1999年製のチェンバロ。録音は2022年です。

CD : ALCD-9243(ALM RECORDS)

ALCD-9243

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今日これから楽しむのは、濱田あやの「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)。同変奏曲はアリアと30の変奏曲からなり、「クラヴィーア練習曲集 第4部」として1741年に出版されました。すでに早起きして第15変奏(5度のカノン)まできているので、じっさいにこれからきくのは第16変奏(序曲)からです。濱田の録音は2023年。弾いているのはヨハネス・ルッカースの1624年製チェンバロ(ウンターリンデン美術館所蔵)で、演奏も録音もきわめて美しく、楽しめます。また、クリストフ・ヴォルフらが筆をとった解説(濱田訳)も充実。

CD : EVCD098(Evidence Classics)

EVCD098

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今日これからきくのは、ヨハン・ブラウワーによるフランス組曲第2番(BWV813)です。同曲は「Johan Brouwer plays Bach, Böhm, Couperin, Forqueray」(2014年録音)に収録。このアルバムでは、デイヴィッド・ルビオが1979年に製作したチェンバロ(パスカル・タスカンの1769年製にもとづく。2013年にコルネリス・ボムが修復)を弾いています。ブラウワーは1943年生まれのオランダのチェンバロ、オルガン奏者で、ヴィム・ファン・ベークやグスタフ・レオンハルトらに学んだようです。その演奏は、まったりした雰囲気があり、ほかの作曲家のものも同傾向にあります(そういう情趣の曲が多いというか)。録音はとても美しく、チェンバロの響きを堪能できます。

CD : ACD BR 076-2(Aliud Records)

ACD BR 076-2

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これからきくのは、中国のピアノ奏者、シェン・ユエン(盛原)による「運指練習曲」(BWV994)です。この小曲は「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集」の劈頭に記入された運指法の教授のための曲。奏者のシェン・ユエンのバッハ録音は、これまですべてピアノ(スタインウェイ)でしたが、この曲集の録音ではクラヴィコードをもちいています。そのクラヴィコードは、ヤーコプ・アードルングの1726年製の楽器にもとづく、ヨリス・ポトフリーゲの2018年製で、録音は2019年です。

CD : 96455(Brilliant Classics)

96455

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ピーテル・ヤン・ベルダーが1999年に録音した、「Bach / Notenbuchlein fur Anna Magdalena Bach」(「アンナ・マクダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集」。このアルバムから少しずつ数度にわけ、バッハの真作性が疑われるクラヴィーア曲をきいてきました。これからきくのはニ短調のメヌエット(BWV Anh.132)。はじめの4小節は、「この旋律どこかできいたことがある」と思わせるもの。メヌエットはそんなにきく曲ではないので、瞬間「はてな」なのですが、「クリスマス・オラトリオ」第2部のテノールのアリアですね。オブリガートのフルートは装飾的ですが、テノールの歌いだしはとくに近似しています。「クリスマス・オラトリオ」を作曲するさい、バッハはこのメヌエットが念頭にあったのでしょうか。ベルダーはアルバムでチェンバロ、クラヴィコードを弾き分けていますが、この曲ではチェンバロを弾いています。チェンバロはコルネリス・ボムの1999年製チェンバロ(ルッカース・モデル)です。

CD : 93098(Brilliant Classics)

93098

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今週は「アンナ・マクダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集 第2巻」所収の小曲を、BWV Anh.126から番号順に楽しんでおり、これからきくのは曲名のないヘ長調曲(BWV Anh.131)です。「Bach Digital」では[ ]付きで、曲名を[Marsch](行進曲)と表記。この暫定行進曲の作曲者はバッハではなく、1735年生まれのヨーハン・クリスティアン・バッハとされます(作品番号は「W A22」)。演奏はピーテル・ヤン・ベルダーで、コルネリス・ボムの1992年製クラヴィコード(ハース・モデル)を弾いての録音(1999年)です。

CD : 93098(Brilliant Classics)

93098

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これから楽しむのは、「アンナ・マクダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集 第2巻」所収のト長調のポロネーズ(BWV Anh.130)。演奏は今週レギュラーできいているピーテル・ヤン・ベルダーです。このポロネーズの作曲者はバッハではなく、14歳年下のヨーハン・アドルフ・ハッセとされます。ベルダーが弾くのはコルネリス・ボムの1992年製クラヴィコード(ハース・モデル)。録音は1999年です。

CD : 93098(Brilliant Classics)

93098

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