20240513 志賀原発訴訟傍聴記
5月13日、能登半島大地震後、初めての第42回口頭弁論がおこなわれた。法廷横の廊下には、傍聴希望者が長蛇の列をなした。午後3時開廷の15分前に、傍聴席の扉が開かれ、廷内にぞろぞろと入った。傍聴席は70席あり、あっという間に記者席(10席)も一般傍聴席も埋まってしまった。
やがて、昨年4月に、東京高裁に栄転した山門裁判官の後を継いだ土屋裁判官ら3人 . . . 本文を読む
20240511 米欧旅行後の島田清次郎 ―― 第三インターナショナルについて
島田清次郎(島清)は1922年4月から11月まで米欧旅行をおこない、帰国翌年、①「鍬に倚れる人マークハム」(1月『文章倶楽部』)、②「婦人参政権論者の幻滅」(2月『婦人公論』)、③『改元―我れ世に勝てり』(3月、新潮社)、④「新しきインタナショナルの発見と成立」(4月『新潮』)をたてつづけに発表した。いずれ . . . 本文を読む
20240506 島田清次郎と「カラマーゾフの兄弟」
島清の「加賀平野に芽ぐむもの」(1916年)を翻刻し、当ブログ(2024年3月23日論考)に添付したが、知人から、「『加賀平野に芽ぐむもの』の子どもたちが石を投げるシーンが、ほぼそのままドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に登場するシーンと同じで、彼がドストエフスキーに影響を受けていることがとてもよくわかって興味深かった」というメールが . . . 本文を読む
島清幼少期の西廓について
1889年、島清は美川に生まれ、2歳のときに父を海難事故で亡くし、5歳(1904年)のときに母とともに、金沢野町・西廓で祖父・西野八郎が営む吉米楼に転居してきた。島清は幼年期から小学校、中学校の過程を西廓の吉米楼を生活拠点にし、涙に明け涙に暮れる遊女たちとともに生きていたのである。
100年前の西廓について
金沢市内の廓(東、西、北、主計)の女性たちの写真集『城下 . . . 本文を読む
20240428 志賀原発はいま
1月1日の能登半島地震以降、「アジアと小松」では、志賀原発に注視し、報告してきた。マスコミ発表に依存するしかなく、「隔靴掻痒(かっかそうよう、痒かゆいところに手が届かない)」の感を否めない。
地震発生後、2カ月間の「アジアと小松」では
★志賀原発2号機では<原子炉建屋内で水銀灯が使用済み燃料貯蔵プールに落下、タービン建屋床面のコンクリート剥離>、 . . . 本文を読む
【論考】「婦人参政権論者の幻滅――最近のパンカースト夫人」
(1923/2『婦人公論』 嶋田清次郎)
Aさんから『婦人公論』1923年2月号(注1)に掲載された「婦人参政権論者の幻滅」(PDF)を送っていただいた。この号は金沢玉川図書館の小林輝冶文庫(35149)にも蔵書されている。
1922年 . . . 本文を読む
20240402 小松基地第2滑走路断念
3月29日付の『北国新聞』朝刊に、「第2滑走路断念」の大きな活字が躍っていた。その日午後にしぶしぶ記者会見した馳知事は「断念ではなく、中断だ」と、息巻いていたが、「森喜朗新聞」と言われてきた御用新聞・『北国』でさえも、翌30日の朝刊社説で「【第2滑走路を断念】実現性も必要性も乏しい」と、こっぴどく叩かれている。
馳と防衛省、馳と『北国』の内紛はさてお . . . 本文を読む
20240330 小松基地騒音と土地の値段
「企画振興部企画課 土地対策グループ」による「地価調査・地価公示について」(石川県HP)を開き、「地価マップ(外部リンク)」をクリックすると、石川県内の地価調査結果を見ることが出来る。そのなかから、騒音地域(75~85コンター)で14地点、非騒音地域(75コンター未満)で18地点、合計32地点をチェックし、下記の一覧表を作成した。
その32 . . . 本文を読む
19750900 書評『女性の歴史』(高群逸枝著)
1975年9月 金沢市田上公1にて
今、島田清次郎の論考「婦人参政権論者の幻滅―最近のパンカースト夫人」(1923年2月『婦人公論』)を読んでいる。この論考を理解するためには、高群逸枝の『女性の歴史』から学び直さねばなら . . . 本文を読む
20240323論考「加賀平野に芽ぐむもの」(1916年)について
「島田清次郎初期作品集」をKさんに送ったら、初期作品集に収録されている作品の他に、「公娼廃止乎否乎」(1915年『雄辯』)と「加賀平野に芽ぐむもの」(1916年『万朝報』)の存在を知らされた。
さっそく調査を開始し、「公娼廃止乎否乎」は国立国会図書館に蔵書とのことで、さっそくコピーを取り寄せた。北陸学院大学の図書館に、『万朝 . . . 本文を読む