デラシネ(deracine)

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水木しげる、逝去。

2015-12-02 22:41:37 | weblog


水木しげるが亡くなりました。
言わずと知れた、『ゲゲゲの鬼太郎』の作者であり、日本を代表する漫画家でした。

もちろん、ゲゲゲの鬼太郎はアニメで何度も観た世代ですが、
私は妖怪とかにはあまり興味が持てず、水木マンガで鬼太郎も妖怪モノも読んだことはありません。

私にとって水木しげるは特に近年、『コミック昭和史』の人です。
写真を載せましたが、文庫版で出たコミック昭和史を買い、
さらに自伝とコミック昭和史を織り交ぜた形になった『水木しげる伝』も文庫で買いました。
(『水木しげる伝』は自伝『ボクの一生はゲゲゲの楽園だ』の改題版。コミック昭和史以後の日本も少し描いている)


コミック昭和史を初めてどこかで読んだ時は衝撃的でしたね。
漫画でここまで克明に昭和史、というか太平洋戦争に多くが割かれているのですが、戦前戦中日本を描いた漫画はありません、
というか実際に戦地に赴き、九死に一生を得てきた水木しげるならではの内容ですからリアリティが違います。
それでいて「楽しめる」漫画にもなっており、良い意味で戦争の悲壮感に縛られない漫画になっています。
戦後にはゲゲゲの女房、つまり奥さんとのエピソードも漫画には入っています。
自分が好きなのはむしろ戦争に行く前頃のエピソード(大阪で過ごした頃)ですが・・


いつも風呂入りながら読み返していますが、何度読んでも面白いです。
多少の脚色もあるでしょうし、明らかに反戦の主張が入っているので嫌う人もいたと思いますが、
それでもこの漫画は高く評価されるべきものです。
是非多くの日本人に読んでほしいですね。
「フハッ」「ビビビビビン」などの擬音も効果的な漫画でした。「ポークショ」は未だに意味がわかりませんが(笑)

そして上記漫画でも死後の世界への興味を綴っていました。
水木さんは死んだのではなく、ついに死後の世界が見たい欲求を抑えきれなくなって旅立ったのでしょう。
そう思うことにします。合掌。


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