行ってきました。水曜の夜のノア後楽園ホール。
2.19ディファから数えて6日間で3回目です。
ノアのプロレスがあること、そしてそれを観れる環境に自分がいること。それらに感謝です。
18:30開始、21:10頃終了でしたかね。会場は北側半分クローズ、入り自体は平日の良いとき、土日の悪いとき、ってぐらい。
場内の熱は開始時はそれほどではなくても、でも徐々に会場が盛り上がっていき、いい雰囲気でした。
この日は隣の東京ドームでBIGBANGのライブがあったようで、時折会場が揺れていました。
地震か?と思いましたがそれにしては長すぎるし、お客さんもそこまで反応してなかったので、ひょっとしてと思ったらやっぱりドームでした。
でも正直あれは困る。ライブだから1曲終われば一応止むけど、
あと少し強かったり続いたりしてたら席を立ってたかもしれません。実際気持ち悪かったもの。
それはさておき試合を振り返ります。やっぱり後半の2試合に絞ったカード編成だったためか、私には前半は後半を待ちわびる空気を感じてしまったのですが、
それでも後半を待つことなく選手の頑張りで盛り上がりましたね。
大事なカードを待ちわびる、と言えばかつての全日本の武道館、因縁決着戦を思い出します。秋山vs小川。
それを待ちわびてそれまでのカードがほぼ盛り上がらず、その試合になった時の爆発たるや・・・そして試合後負けた小川を三沢が介抱しにきて、
三沢が謎かけをしたタッグパートナーが誰であるかわかった瞬間でもありました。すごい盛り上がりでした。メインの小橋vs田上の三冠戦が完全に食われましたね。
・・・そんな思い出話は置いておいて、試合です。CSサムライでの生中継、解説は小橋だったようです。
まずオープニングで熊野vs清宮。ディファ以来中4日での再戦。清宮の積極性が光りましたが、熊野は終始余裕でした。
清宮はこの日もフライングボディプレス、ミサイルキック、ボディスラムを決めますが、丸め込み連発をしたところで私は「?」でした。
そこで決めよう、という雰囲気が見えず、ただ丸め込みをしただけに見えました。逆に直後熊野は1発で丸め込み=クマ固めで勝利。
キャリアからしてその差はあって当然なのですが、プロレスは気持ちです。ただ出すだけなら誰にでもできる。
さらに苦言を言えば、この2人がオープニングを任せれた意味を理解していたか。いわゆる前座とはいえ、お客さんは観ている。
もっともっとガンガンやってよかったと思う。練習を見せる場ではなく、金とって興行として見せているのだから・・
正直、NOAHにとって大事な大会の割には・・・って思いました。苦言ばかりになりましたが、沸かなかったですよ、お客さん。
友寄はセコンド業務はやってますが、復帰は3月ツアーでもアナウンスされず。まだかかるんですね。この3人で盛り上げてほしいのだが。
第2試合は彰俊&拳王&大原vs玄藩&キャプテン&ストーム。
ジュニアタッグ挑戦をひかえる拳王と大原が当然のごとく活躍。大原が攻撃を受けてはオーバーリアクション。
やや静かな会場に大原の悲鳴が響きます。玄藩太鼓はこの日も超絶ロングバージョン。それが決まってしまうふしぎ(笑)
彰俊とストームの組んでよし戦ってよしの攻防、そして絶好調拳王の攻撃で玄藩攻略、最後は大原とのコンビネーションから、蹴暴。
拳王は特に、これからのNOAHを引っ張っていけるだけの人材と見ています。まずはジュニアタッグ再戴冠から。
第3試合からはNOAHvs鈴木軍全面対抗戦。まずはジュニア、原田小峠小川vsTAKAタイチッペ。
何度も繰り返した顔合わせですね。序盤からスピードあふれる攻防が繰り広げられます。
まずは鈴木軍ジュニアが奇襲。原田も小峠も劣勢でしたが徐々に挽回。原田のフロントスープレックスは今宵も絶好調。
そして終盤はまたしても小川の大立ち回り、小川無双。3人を次々蹴散らし、同士討ちさせます。
↓写真はわかりにくいですが、デスペがエプロン、タイチはコーナーでダウン、TAKAには小川が延髄切りを決めたのかな。
最後は小峠とデスペが一騎打ちに。デスペがギターラナントカに入ろうとするも小峠が切り返してのミステリオラナ!!
これがややスローながらも決まって3カウント。早くて楽しくて激しい戦いでした。やっぱジュニアはいま面白い。
でも、鈴木軍ジュニアはこれでタイトル戦は去年の名古屋から数えて先のディファで5連敗ぐらいですかね。
勢いはNOAHにあり、というか次はNOAH同士の戦い。鈴木軍ジュニアも新たな局面に進みそうです。
そのNOAH同士の戦いに上がる拳王&大原がやってきて再度挑戦表明。ディファでも聞いた内容が多い・・・サムライ中継用ですかね。
ちょっとイマイチなマイク合戦に思えましたが、最後は小峠が久々、「あーれーるーぜー、止めてみな」を披露。
第4試合はヨネ&北宮vsベンジャミン&飯塚。
とにかく北宮の気迫がすごかった。マサ斎藤、佐々木健介と受け継がれる系譜を受け継いでいる北宮のポーズ、体格。
ベンジャミンとももう互角に渡りあっています。ただ、それではベンジャミンが少し可哀想でもあり。WWEで活躍、新日本でも活躍したのに、
去年からの扱いはGL優勝決定戦後は勝彦、そして今の北宮の育成担当になってしまっています。そんな選手じゃない・・・
この日はシングルでもないのに鉄柵(への)スイングを披露。
ただ北宮が本当に良くて。ベンジャミンを捕らえてのバックフィリップ。ヨネも奮闘、飯塚極悪と中盤らしい盛り上がりになりました。
最後はベンジャミンがジャーマン、トラースキックと場内に悲鳴が響く一撃、さらにペイダート。北宮はまたも散ります。
しかし、↓試合後のベンジャミンは北宮の爪痕でしょう、コーナーでのアピール時も肩を押さえる様子が。
さて、場内の雰囲気について少々。
前にも書きましたが、会場の雰囲気で感じるのは、最近は非常にフラットなお客さんが多い、ってことです。
全体を楽しむ。ブーイングも鈴木軍だから、ではなく「悪いこと」にしているし、
入場時の曲に合わせた拍手も、私の耳には丸藤もみのるも同じ音量に聞こえます。
良い悪いはともかく、ガチガチのNOAHファンは多い少ないだけでいったら少ないほうに入るかもしれません。
鈴木軍ファンももちろんいるのですが、場内の雰囲気はどちらも楽しむぞ、って人が多いと思います。
私はガチガチのNOAHファンですが、去年から比べればかなり鈴木軍も楽しめるようになってきました。
何より全体として雰囲気の良さを感じます。個々には良くないファン、マナーの悪いファンもいるでしょうが、
ハゲゴリラ(永田命名)がいた時とか全体的に悪かったですからね。
今の会場は良い雰囲気だと思います。これであと満員になれば、自然と盛り上がってきますが・・・そこにはまだ遠いですね。
休憩後は大事なカードが続きます。
まず杉浦&アーチャー&スミスJr.vs丸藤&谷口&潮崎。
ポイントは谷口&潮崎のタニシオが、アーチャー&スミスのKESに対してGHCタッグ挑戦を認めさせられるかどうか、でした。
そしてそのための結果が欲しいタニシオ、意欲的な攻めが目を引きました。
特に潮崎は最近の中では一番と思えるくらいチョップが走り、谷口も新日本の中西のような足踏みからの攻撃など、
今までよりも進化したような感じがありました。
こうなると丸藤も杉浦も少し引いた格好にはなるのですが、両者の攻防はうっとりしてしまいますね。敵味方とかそんな次元じゃない。
KESも強かった、タニシオも大きいのですが、それを上回る体格で、さらにオールラウンダーとしても魅力があります。
仮に鈴木軍が撤退しても、KESだけは残ってほしい。。。アーチャーはロープ渡りまで見せました。
そしてこの試合にはもう1つポイントが。私は潮崎復帰後初めて見たと思うのですが、
潮崎と杉浦のマッチアップがあったんです。
かつてGHCを争って激しい試合をし、また潮崎退団時には厳しいコメントを残した杉浦。潮崎との再会となりました。
これが激しかったですね。思い出しましたよ。この2人、何度も死闘を繰り広げました。
今は立場が違いますが、向き合えばお客さんが固唾を呑む攻防ができます。↓写真は杉浦優勢に見えますが、潮崎もガンガンいきました。
杉浦は潮崎、丸藤のチョップを胸に食らいまくって真っ赤に。
そして最近丸藤の動きがキレッキレ。この日も虎王を杉浦に決めてタニシオを強烈サポート。
最後はキラーボムを防いだタニシオが逆に合体攻撃を決め、潮崎のラリアットから谷口のマイバッハプレスでスミスから勝利。
この日はいいと思った谷口潮崎。気迫もあるし体格もある。お客さんの声援は谷口はもちろん多いが、潮崎も増えてきたかな。
勝った谷口潮崎はGHCタッグ挑戦をアピール。日本語だったが大丈夫、気持ちは通じた。3.19後楽園でのタイトルマッチが決まった。
谷口はさらに「潮崎さんと獲りたい!」とマイク。
ついにこのタッグがGHCタッグに王手をかけました。これ自体は良かったと思いますし、未だ潮崎には否定的なファンもいると思いますが、
何よりvs鈴木軍という大義名分で考えれば、このタニシオタッグを応援するのが今は必要なことだと思います。
しかしKESは強いです。去年の12.23大田区では奪取確実と思われたヒーロー&カバナも下しました。
ヨネ&勝彦は相手になりませんでした。ベルトを奪取するにはもっともっとこのタッグを磨く必要があります。
あと1ヶ月弱。さらなる進化を遂げたとき、タニシオの戴冠が近づくでしょう。でもKESの無敵っぷりもまだまだ見たい!
セミはGHCジュニア、王者・石森太二vs挑戦者・金丸義信。
石森側にはセコンドたくさん、金丸側にはTAKAとデスペ。あれ?タイチがいない・・・って多くの人が気づきましたよね。
攻防はさすがでしたが、終盤石森の450°スプラッシュが決まってフォール、をデスペがレフェリーの足引っ張ってリング混沌、
ここで大体見えましたよね。NOAH勢みんなでTAKAとデスペを排除。TAKAとデスペをね。そしてセコンドが誰もいなくなる。
まあ、ハッキリ言えばここで石森の敗戦は見えてました。案の定、タイチがやってきて石森にパワーボム。当然NOAHセコンド不在。
最後は金丸がラリアット、ディープインパクト、タッチアウト。おしまい。3.19で再戦だそうです。
石森が取り返すとかの次元ではなく、どう考えても石森が勝ちます。そしてベルトも戻ってくるでしょう。
余計なことは書きませんが、戦前からいろいろ見えすぎていて、少し萎えてる自分がいました。
だから写真も上の1枚だけなんです、この試合。でも石森の動きは良かった。金丸もNOAH復帰後一番の出来でしたね。
メインは中嶋勝彦vs鈴木みのる。勝彦の入場テーマのカッコ良さ。しびれる。
勝彦がみのる超えに挑みます。NOAHに上がるようになってから、ジュニアではベルトも巻きましたが、
ついにシングルの頂点を獲るチャンスが回ってきました。NOAHに入団し、さらに上を目指せる状態になった勝彦。
これまではそのポテンシャルを誰もが認識しつつも、肝心なところで敗れる、団体としてもプッシュしてこなかった、などありましたが、
いよいよ中嶋勝彦が頂点を獲りにきました。
GHCヘビーにはKENTA王者時代に横浜文体で一度挑戦していますけどね。あれは凄い試合でしたが。
でもあの時と違うのは、vs鈴木軍であること、そして難攻不落の前王者、去年は丸藤に年末1度負けた以外全くフォール負けをしていない鈴木みのるがベルトより前に立ちはだかった、ってことです。
鈴木軍セコンドは誰もいません。試合終了まで誰も入ってきませんでした。私は絶対来ると思ってましたが。
これ、鈴木軍の事情はよくわかりませんが、推測ですけど、みのるは勝彦に何か1対1で伝えようとしていたのでは・・・?
勝彦も今はNOAH所属ですが、言ってしまえば外部から乗り込んで来た身。
みのるはその点にかけては先駆者中の先駆者です。新日本、全日本、そしてNOAH。1人で外から乗り込んでは圧倒してきました。
かつての自分に重ね合わせるところがあったのかもしれません。だから1対1の勝負で何か伝えようとしたのかと思います。
さて勝彦。絶対に勝つ!!!
その気迫が後楽園の隅々まで、いや隣の東京ドームのBIGBANGライブまでドッカーンと響きます。
しかし試合は鈴木みのるのものでした。
勝彦の鋭い蹴りも良かったのですが、それを耐えて倒れないみのるが私は非常に印象に残っています。
みのるが強かった。ランニングローキックも20歳近く若い勝彦と遜色ない。スリーパーで心を折りにいき、動きそのものは正直、勝彦を上回っていた印象すらあります。
そう。鈴木みのるの強さ、これがまず試合の大きな印象なんです。エルボーも切れ味十分。片足ヘッドバットも決めます。
さらに勝彦を徹底的に追い込んだのが腕攻めでした。
そもそも、序盤中盤で勝彦が腕を痛めているのがわかりました。それがみのるの攻撃によるのかそうじゃないのかはともかく、
それがあったので終盤のみのるの腕攻めには、とてつもなく勝彦ピンチの雰囲気が漂いました。
最近では珍しく浅子トレーナーも登場。
さらにみのるのスリーパーで勝彦、力が入りません。みのるがゴッチ式パイルにいこうとしても勝彦はぐったりして持ち上がりません。
どうにかみのるが持ち上げると場内には悲鳴が響きますが、ここを勝彦がこらえて、リバース。
ここから勝彦の意地を見ました。右腕はボロボロ。スタミナもみのるが十分。それでも勝彦は耐えました。
耐えて耐えて勝利を手にする。NOAH伝統のスタイルを勝彦は見せたのです。心は折れていませんでした。
ドロップキック、トラースキックはやや当たりが浅かったものの、オーバーヘッドキックを繰り出し、
最後はカウンターのドロップキックからPK、そしてこの怒涛のラッシュを食らいまくってもう虫の息のみのるを担ぎあげると、
十分なタメから垂直落下ブレーンバスター。ついに3カウントが入ります。
説得力は十分でしたが、やや呆気なさも残りました。何より来ると思った鈴木軍メンバーが来ない。
最後みのるが何も抵抗なく敗れる意外な展開。えっ?!って空気は場内に少なからずありました。
しかし結果は出ました。場内万雷の勝彦コール。試合中も勝彦コールが何度も起きてファンも後押ししました。
自分もあんなに声出したのはいつ以来だろう・・・
勝彦のマイク。
とにかく勝った勝彦、「やっとここまできた」の言葉に実感がこもります。しかもみのる超え。
そして「みのるが目標じゃない、杉浦貴!どこにいるんだ杉浦!」と王者を引っ張り出します。
最後は、「俺は止まらねえ。時代をつかみにいくんだ。俺しかいねえんだ!俺は!俺は!俺は!(×何度も)止まらねえ!!!!」
と渾身のマイク。腕はグルグルに巻かれて釣られたままですが、勝彦の気持ちが爆発しました。
勝彦がみのるを降した、これ自体も大きな衝撃ですが、何も介入も誤爆もなく、真っ向勝負でみのるが負けた、勝彦が勝った、
そのこともまた大きな衝撃でした。
フィニッシュはやや唐突、微妙な空気もあったものの、勝彦の折れない心、気持ち、気迫は存分に味わったし、
それを徹底的に引き出して、かつ己の強さを印象付けて敗れたみのるが天晴れでした。
お客さんも熱く熱く燃え上がりましたね。
さあ、勝彦はいよいよ3.19でGHC挑戦です。相手は杉浦。これまでも向き合えば(というか組んだのを見たことがない)激しくやりあってきた2人ですが、
ついにシングルのベルトをかけて対戦です。
3.19は他にも小峠原田vs拳王大原、石森vs金丸のリマッチ、KESvs谷口潮崎、が組まれました。4大タイトル戦です。
その最後に勝彦が登場。ついに頂点を極めるのか。健介と北斗の「息子」(実子ではない)がついにベルトを巻くのか?!
3.2ディファからその前哨戦が始まります。
以上です。水曜の夜、寒い夜でしたが後楽園で熱くなりました。
いい試合が多く、またNOAHファンとしても勝彦が勝った、そのことで気分よく帰れました。
しかし現状GHCのベルトは3つ、鈴木軍側にあります。あの去年の大田区は何だったのでしょう。
3.19で負ければまた、NOAHは危機的状況になります。勝彦、タニシオと希望は見えましたが、状況が好転したとはとても言えません。
そこで3つベルトを取り返せなければ、いよいよNOAHも終わりでしょう。
この日は良かった、でもNOAHは未だそういう状況だということです。
3.19後楽園、ビッグマッチ扱いでチケットも高いですが、是非多くのお客さんにこの戦いを見て欲しいと思います。
3.2~3.10はTMDK壮行ツアーでもあります。みんなでTMDKを送り出しましょう。
次回は3.2ディファ有明大会です。まずは久々のTMDKを、是非会場で。
2.19ディファから数えて6日間で3回目です。
ノアのプロレスがあること、そしてそれを観れる環境に自分がいること。それらに感謝です。
18:30開始、21:10頃終了でしたかね。会場は北側半分クローズ、入り自体は平日の良いとき、土日の悪いとき、ってぐらい。
場内の熱は開始時はそれほどではなくても、でも徐々に会場が盛り上がっていき、いい雰囲気でした。
この日は隣の東京ドームでBIGBANGのライブがあったようで、時折会場が揺れていました。
地震か?と思いましたがそれにしては長すぎるし、お客さんもそこまで反応してなかったので、ひょっとしてと思ったらやっぱりドームでした。
でも正直あれは困る。ライブだから1曲終われば一応止むけど、
あと少し強かったり続いたりしてたら席を立ってたかもしれません。実際気持ち悪かったもの。
それはさておき試合を振り返ります。やっぱり後半の2試合に絞ったカード編成だったためか、私には前半は後半を待ちわびる空気を感じてしまったのですが、
それでも後半を待つことなく選手の頑張りで盛り上がりましたね。
大事なカードを待ちわびる、と言えばかつての全日本の武道館、因縁決着戦を思い出します。秋山vs小川。
それを待ちわびてそれまでのカードがほぼ盛り上がらず、その試合になった時の爆発たるや・・・そして試合後負けた小川を三沢が介抱しにきて、
三沢が謎かけをしたタッグパートナーが誰であるかわかった瞬間でもありました。すごい盛り上がりでした。メインの小橋vs田上の三冠戦が完全に食われましたね。
・・・そんな思い出話は置いておいて、試合です。CSサムライでの生中継、解説は小橋だったようです。
まずオープニングで熊野vs清宮。ディファ以来中4日での再戦。清宮の積極性が光りましたが、熊野は終始余裕でした。
清宮はこの日もフライングボディプレス、ミサイルキック、ボディスラムを決めますが、丸め込み連発をしたところで私は「?」でした。
そこで決めよう、という雰囲気が見えず、ただ丸め込みをしただけに見えました。逆に直後熊野は1発で丸め込み=クマ固めで勝利。
キャリアからしてその差はあって当然なのですが、プロレスは気持ちです。ただ出すだけなら誰にでもできる。
さらに苦言を言えば、この2人がオープニングを任せれた意味を理解していたか。いわゆる前座とはいえ、お客さんは観ている。
もっともっとガンガンやってよかったと思う。練習を見せる場ではなく、金とって興行として見せているのだから・・
正直、NOAHにとって大事な大会の割には・・・って思いました。苦言ばかりになりましたが、沸かなかったですよ、お客さん。
友寄はセコンド業務はやってますが、復帰は3月ツアーでもアナウンスされず。まだかかるんですね。この3人で盛り上げてほしいのだが。
第2試合は彰俊&拳王&大原vs玄藩&キャプテン&ストーム。
ジュニアタッグ挑戦をひかえる拳王と大原が当然のごとく活躍。大原が攻撃を受けてはオーバーリアクション。
やや静かな会場に大原の悲鳴が響きます。玄藩太鼓はこの日も超絶ロングバージョン。それが決まってしまうふしぎ(笑)
彰俊とストームの組んでよし戦ってよしの攻防、そして絶好調拳王の攻撃で玄藩攻略、最後は大原とのコンビネーションから、蹴暴。
拳王は特に、これからのNOAHを引っ張っていけるだけの人材と見ています。まずはジュニアタッグ再戴冠から。
第3試合からはNOAHvs鈴木軍全面対抗戦。まずはジュニア、原田小峠小川vsTAKAタイチッペ。
何度も繰り返した顔合わせですね。序盤からスピードあふれる攻防が繰り広げられます。
まずは鈴木軍ジュニアが奇襲。原田も小峠も劣勢でしたが徐々に挽回。原田のフロントスープレックスは今宵も絶好調。
そして終盤はまたしても小川の大立ち回り、小川無双。3人を次々蹴散らし、同士討ちさせます。
↓写真はわかりにくいですが、デスペがエプロン、タイチはコーナーでダウン、TAKAには小川が延髄切りを決めたのかな。
最後は小峠とデスペが一騎打ちに。デスペがギターラナントカに入ろうとするも小峠が切り返してのミステリオラナ!!
これがややスローながらも決まって3カウント。早くて楽しくて激しい戦いでした。やっぱジュニアはいま面白い。
でも、鈴木軍ジュニアはこれでタイトル戦は去年の名古屋から数えて先のディファで5連敗ぐらいですかね。
勢いはNOAHにあり、というか次はNOAH同士の戦い。鈴木軍ジュニアも新たな局面に進みそうです。
そのNOAH同士の戦いに上がる拳王&大原がやってきて再度挑戦表明。ディファでも聞いた内容が多い・・・サムライ中継用ですかね。
ちょっとイマイチなマイク合戦に思えましたが、最後は小峠が久々、「あーれーるーぜー、止めてみな」を披露。
第4試合はヨネ&北宮vsベンジャミン&飯塚。
とにかく北宮の気迫がすごかった。マサ斎藤、佐々木健介と受け継がれる系譜を受け継いでいる北宮のポーズ、体格。
ベンジャミンとももう互角に渡りあっています。ただ、それではベンジャミンが少し可哀想でもあり。WWEで活躍、新日本でも活躍したのに、
去年からの扱いはGL優勝決定戦後は勝彦、そして今の北宮の育成担当になってしまっています。そんな選手じゃない・・・
この日はシングルでもないのに鉄柵(への)スイングを披露。
ただ北宮が本当に良くて。ベンジャミンを捕らえてのバックフィリップ。ヨネも奮闘、飯塚極悪と中盤らしい盛り上がりになりました。
最後はベンジャミンがジャーマン、トラースキックと場内に悲鳴が響く一撃、さらにペイダート。北宮はまたも散ります。
しかし、↓試合後のベンジャミンは北宮の爪痕でしょう、コーナーでのアピール時も肩を押さえる様子が。
さて、場内の雰囲気について少々。
前にも書きましたが、会場の雰囲気で感じるのは、最近は非常にフラットなお客さんが多い、ってことです。
全体を楽しむ。ブーイングも鈴木軍だから、ではなく「悪いこと」にしているし、
入場時の曲に合わせた拍手も、私の耳には丸藤もみのるも同じ音量に聞こえます。
良い悪いはともかく、ガチガチのNOAHファンは多い少ないだけでいったら少ないほうに入るかもしれません。
鈴木軍ファンももちろんいるのですが、場内の雰囲気はどちらも楽しむぞ、って人が多いと思います。
私はガチガチのNOAHファンですが、去年から比べればかなり鈴木軍も楽しめるようになってきました。
何より全体として雰囲気の良さを感じます。個々には良くないファン、マナーの悪いファンもいるでしょうが、
ハゲゴリラ(永田命名)がいた時とか全体的に悪かったですからね。
今の会場は良い雰囲気だと思います。これであと満員になれば、自然と盛り上がってきますが・・・そこにはまだ遠いですね。
休憩後は大事なカードが続きます。
まず杉浦&アーチャー&スミスJr.vs丸藤&谷口&潮崎。
ポイントは谷口&潮崎のタニシオが、アーチャー&スミスのKESに対してGHCタッグ挑戦を認めさせられるかどうか、でした。
そしてそのための結果が欲しいタニシオ、意欲的な攻めが目を引きました。
特に潮崎は最近の中では一番と思えるくらいチョップが走り、谷口も新日本の中西のような足踏みからの攻撃など、
今までよりも進化したような感じがありました。
こうなると丸藤も杉浦も少し引いた格好にはなるのですが、両者の攻防はうっとりしてしまいますね。敵味方とかそんな次元じゃない。
KESも強かった、タニシオも大きいのですが、それを上回る体格で、さらにオールラウンダーとしても魅力があります。
仮に鈴木軍が撤退しても、KESだけは残ってほしい。。。アーチャーはロープ渡りまで見せました。
そしてこの試合にはもう1つポイントが。私は潮崎復帰後初めて見たと思うのですが、
潮崎と杉浦のマッチアップがあったんです。
かつてGHCを争って激しい試合をし、また潮崎退団時には厳しいコメントを残した杉浦。潮崎との再会となりました。
これが激しかったですね。思い出しましたよ。この2人、何度も死闘を繰り広げました。
今は立場が違いますが、向き合えばお客さんが固唾を呑む攻防ができます。↓写真は杉浦優勢に見えますが、潮崎もガンガンいきました。
杉浦は潮崎、丸藤のチョップを胸に食らいまくって真っ赤に。
そして最近丸藤の動きがキレッキレ。この日も虎王を杉浦に決めてタニシオを強烈サポート。
最後はキラーボムを防いだタニシオが逆に合体攻撃を決め、潮崎のラリアットから谷口のマイバッハプレスでスミスから勝利。
この日はいいと思った谷口潮崎。気迫もあるし体格もある。お客さんの声援は谷口はもちろん多いが、潮崎も増えてきたかな。
勝った谷口潮崎はGHCタッグ挑戦をアピール。日本語だったが大丈夫、気持ちは通じた。3.19後楽園でのタイトルマッチが決まった。
谷口はさらに「潮崎さんと獲りたい!」とマイク。
ついにこのタッグがGHCタッグに王手をかけました。これ自体は良かったと思いますし、未だ潮崎には否定的なファンもいると思いますが、
何よりvs鈴木軍という大義名分で考えれば、このタニシオタッグを応援するのが今は必要なことだと思います。
しかしKESは強いです。去年の12.23大田区では奪取確実と思われたヒーロー&カバナも下しました。
ヨネ&勝彦は相手になりませんでした。ベルトを奪取するにはもっともっとこのタッグを磨く必要があります。
あと1ヶ月弱。さらなる進化を遂げたとき、タニシオの戴冠が近づくでしょう。でもKESの無敵っぷりもまだまだ見たい!
セミはGHCジュニア、王者・石森太二vs挑戦者・金丸義信。
石森側にはセコンドたくさん、金丸側にはTAKAとデスペ。あれ?タイチがいない・・・って多くの人が気づきましたよね。
攻防はさすがでしたが、終盤石森の450°スプラッシュが決まってフォール、をデスペがレフェリーの足引っ張ってリング混沌、
ここで大体見えましたよね。NOAH勢みんなでTAKAとデスペを排除。TAKAとデスペをね。そしてセコンドが誰もいなくなる。
まあ、ハッキリ言えばここで石森の敗戦は見えてました。案の定、タイチがやってきて石森にパワーボム。当然NOAHセコンド不在。
最後は金丸がラリアット、ディープインパクト、タッチアウト。おしまい。3.19で再戦だそうです。
石森が取り返すとかの次元ではなく、どう考えても石森が勝ちます。そしてベルトも戻ってくるでしょう。
余計なことは書きませんが、戦前からいろいろ見えすぎていて、少し萎えてる自分がいました。
だから写真も上の1枚だけなんです、この試合。でも石森の動きは良かった。金丸もNOAH復帰後一番の出来でしたね。
メインは中嶋勝彦vs鈴木みのる。勝彦の入場テーマのカッコ良さ。しびれる。
勝彦がみのる超えに挑みます。NOAHに上がるようになってから、ジュニアではベルトも巻きましたが、
ついにシングルの頂点を獲るチャンスが回ってきました。NOAHに入団し、さらに上を目指せる状態になった勝彦。
これまではそのポテンシャルを誰もが認識しつつも、肝心なところで敗れる、団体としてもプッシュしてこなかった、などありましたが、
いよいよ中嶋勝彦が頂点を獲りにきました。
GHCヘビーにはKENTA王者時代に横浜文体で一度挑戦していますけどね。あれは凄い試合でしたが。
でもあの時と違うのは、vs鈴木軍であること、そして難攻不落の前王者、去年は丸藤に年末1度負けた以外全くフォール負けをしていない鈴木みのるがベルトより前に立ちはだかった、ってことです。
鈴木軍セコンドは誰もいません。試合終了まで誰も入ってきませんでした。私は絶対来ると思ってましたが。
これ、鈴木軍の事情はよくわかりませんが、推測ですけど、みのるは勝彦に何か1対1で伝えようとしていたのでは・・・?
勝彦も今はNOAH所属ですが、言ってしまえば外部から乗り込んで来た身。
みのるはその点にかけては先駆者中の先駆者です。新日本、全日本、そしてNOAH。1人で外から乗り込んでは圧倒してきました。
かつての自分に重ね合わせるところがあったのかもしれません。だから1対1の勝負で何か伝えようとしたのかと思います。
さて勝彦。絶対に勝つ!!!
その気迫が後楽園の隅々まで、いや隣の東京ドームのBIGBANGライブまでドッカーンと響きます。
しかし試合は鈴木みのるのものでした。
勝彦の鋭い蹴りも良かったのですが、それを耐えて倒れないみのるが私は非常に印象に残っています。
みのるが強かった。ランニングローキックも20歳近く若い勝彦と遜色ない。スリーパーで心を折りにいき、動きそのものは正直、勝彦を上回っていた印象すらあります。
そう。鈴木みのるの強さ、これがまず試合の大きな印象なんです。エルボーも切れ味十分。片足ヘッドバットも決めます。
さらに勝彦を徹底的に追い込んだのが腕攻めでした。
そもそも、序盤中盤で勝彦が腕を痛めているのがわかりました。それがみのるの攻撃によるのかそうじゃないのかはともかく、
それがあったので終盤のみのるの腕攻めには、とてつもなく勝彦ピンチの雰囲気が漂いました。
最近では珍しく浅子トレーナーも登場。
さらにみのるのスリーパーで勝彦、力が入りません。みのるがゴッチ式パイルにいこうとしても勝彦はぐったりして持ち上がりません。
どうにかみのるが持ち上げると場内には悲鳴が響きますが、ここを勝彦がこらえて、リバース。
ここから勝彦の意地を見ました。右腕はボロボロ。スタミナもみのるが十分。それでも勝彦は耐えました。
耐えて耐えて勝利を手にする。NOAH伝統のスタイルを勝彦は見せたのです。心は折れていませんでした。
ドロップキック、トラースキックはやや当たりが浅かったものの、オーバーヘッドキックを繰り出し、
最後はカウンターのドロップキックからPK、そしてこの怒涛のラッシュを食らいまくってもう虫の息のみのるを担ぎあげると、
十分なタメから垂直落下ブレーンバスター。ついに3カウントが入ります。
説得力は十分でしたが、やや呆気なさも残りました。何より来ると思った鈴木軍メンバーが来ない。
最後みのるが何も抵抗なく敗れる意外な展開。えっ?!って空気は場内に少なからずありました。
しかし結果は出ました。場内万雷の勝彦コール。試合中も勝彦コールが何度も起きてファンも後押ししました。
自分もあんなに声出したのはいつ以来だろう・・・
勝彦のマイク。
とにかく勝った勝彦、「やっとここまできた」の言葉に実感がこもります。しかもみのる超え。
そして「みのるが目標じゃない、杉浦貴!どこにいるんだ杉浦!」と王者を引っ張り出します。
最後は、「俺は止まらねえ。時代をつかみにいくんだ。俺しかいねえんだ!俺は!俺は!俺は!(×何度も)止まらねえ!!!!」
と渾身のマイク。腕はグルグルに巻かれて釣られたままですが、勝彦の気持ちが爆発しました。
勝彦がみのるを降した、これ自体も大きな衝撃ですが、何も介入も誤爆もなく、真っ向勝負でみのるが負けた、勝彦が勝った、
そのこともまた大きな衝撃でした。
フィニッシュはやや唐突、微妙な空気もあったものの、勝彦の折れない心、気持ち、気迫は存分に味わったし、
それを徹底的に引き出して、かつ己の強さを印象付けて敗れたみのるが天晴れでした。
お客さんも熱く熱く燃え上がりましたね。
さあ、勝彦はいよいよ3.19でGHC挑戦です。相手は杉浦。これまでも向き合えば(というか組んだのを見たことがない)激しくやりあってきた2人ですが、
ついにシングルのベルトをかけて対戦です。
3.19は他にも小峠原田vs拳王大原、石森vs金丸のリマッチ、KESvs谷口潮崎、が組まれました。4大タイトル戦です。
その最後に勝彦が登場。ついに頂点を極めるのか。健介と北斗の「息子」(実子ではない)がついにベルトを巻くのか?!
3.2ディファからその前哨戦が始まります。
以上です。水曜の夜、寒い夜でしたが後楽園で熱くなりました。
いい試合が多く、またNOAHファンとしても勝彦が勝った、そのことで気分よく帰れました。
しかし現状GHCのベルトは3つ、鈴木軍側にあります。あの去年の大田区は何だったのでしょう。
3.19で負ければまた、NOAHは危機的状況になります。勝彦、タニシオと希望は見えましたが、状況が好転したとはとても言えません。
そこで3つベルトを取り返せなければ、いよいよNOAHも終わりでしょう。
この日は良かった、でもNOAHは未だそういう状況だということです。
3.19後楽園、ビッグマッチ扱いでチケットも高いですが、是非多くのお客さんにこの戦いを見て欲しいと思います。
3.2~3.10はTMDK壮行ツアーでもあります。みんなでTMDKを送り出しましょう。
次回は3.2ディファ有明大会です。まずは久々のTMDKを、是非会場で。