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サイケおやじの生活と音楽

ゴールデン・カップスのカッコイィ~~レコード

2019-11-10 18:13:46 | 日本のロック
ルシール c/w 君は僕に首ったけ ~ 悲しき叫び / ゴールデン・カップス (東芝)

昭和元禄GSブームの折、数多活動していたバンドの中でも特に本物のロックを感じさせていたのがゴールデン・カップスでした。

それはメンバー全員が混血=ハーフというウリもあり、また頭抜けた演奏テクニックにより、当時の洋楽最先端であった所謂ニューロックのスタイルも違和感無くやれたという実力にも裏打ちされていたと思うんですが、当時は中学生だったサイケおやじが一番にそれを感じていたのが、デイヴ平尾の歌い方で、平たく言えば、如何にもロックぽい英語の節回しが他のバンドと違っていたように思えたんですねぇ~~!

もちろん、英語圏本場の人達からすれば、それは確実な英語の発音ではなかったかもしれませんが、ロックの演奏におけるボーカリストの節回しとすれば、殊更英語を日頃は喋っていない日本人にとっては、カッコイィ~部分が伝われば結果オーライだったんじゃ~ないでしょうか。

昭和44(1969)年に発売された本日掲載のシングル盤は、そのあたりが最も楽しめる1枚で、A面の「ルシール」は当然ながらリトル・リチャードがオリジナルのR&R「Lucille」のカバーであり、きっちり英語でロケンロールしているデイヴ平尾ならではの節回しが堪能出来ますよ。

一方、B面収録のメドレーは如何にもそれらしい邦題が附されているので、こっちは日本語の歌詞?

と思いきや、「君は僕に首ったけ」はスモーキー・ロビンソン&ミラクルズが本家本元でありながら、ビートルズでも超有名なヒット曲「You've Really Got A Hold On Me」のカバー、また「悲しき叫び」はご存知、サム・クックというよりも、アニマルズでもお馴染みの「Bring It On Home To Me」ですから、こっちはリズメンブル~スのフィーリングで歌うデイヴ平尾♪♪~♪
 
そしてここではロッキンソウルなグルーヴを思いっきり放出するゴールデン・カップスのバンドとしての実力も流石であり、演奏のメインは「You've Really Got A Hold On Me」なんですが、後半にちょっぴり「Bring It On Home To Me」を入れ込んで、再び「You've Really ~」に戻していくという構成と展開はニクイばかり ♪♪~♪

しかし、ここまで書いていながら、実はB面に関しては絶対に日本語の歌詞によるカバーを期待していたというか、邦題「君は僕に首ったけ」が「You've Really Got A Hold On Me」のカバーとは知らず、国産の歌謡ロックじゃ~なかろうか!?

そんな本音が確かにありましたですよ。

そうです、デイヴ平尾は例え歌謡曲であろうとも、ロックっぽいフィーリングで歌えるボーカリストじゃ~ないでしょうか。

そんなこんなを思いつつ、デビュー初期のシングル曲「長い髪の少女」等々を聴き返してみるのも味わい深いかもしれません。

ということで、それにしても、ここまで英語詞のシングル盤を出せたのも、GSブームも下降線だった頃とはいえ、なかなか思い切った戦略(?)ですよねぇ~~!?!

それだけゴールデン・カップスが本物のロックに拘っていたという事ならば、リアルタイムで論争になっていた「ロックは日本語じゃ~ダメか?」「ロックはやっぱり英語だ」なぁ~んていう疑義に対する答えを模索していた結果なんでしょうか?
 
ちなみにゴールデン・カップスは、このシングル盤を出した後にエディ藩が脱退し、林恵文=リン・ケイブン(b,g) が新加入し、傑作歌謡ロック「蝶は飛ばない」を出しているんですよっ!

結局、ファンやリスナーにとっては、カッイィ~~レコードが、そこにあればOKでしょう、実際!

それが今でも残っているのが、何よりも嬉しいのがサイケおやじの偽りの無い気持ちであります。
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