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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

秋のGS歌謡フォーク

2014-10-09 14:37:31 | 歌謡曲

ガラスの聖女 c/w 風はいい奴 / ザ・スパイダース (フィリップス)

スパイダースがGSのトップバンドに君臨していたのは、その演奏の上手さやライブステージの楽しさというエンタメ系の実力と共に、基本的な音楽性の高さというか、バンド自らが作ったオリジナル曲はもちろん、洋楽カバーを含む外部からの提供曲さえもスパイダースならではの解釈でやれた事だと思います。

もちろん、そのあたりに関しては、様々なご意見異論があるでしょう。

しかしサイケおやじはスパイダースのメンバー各々の個性が明確であったところに、その要因があったと思っています。

で、本日ご紹介のシングル盤は昭和48(1968)年晩秋という、GSブーム最盛期に発売された1枚なんですが、なんとっ!

A面扱いの「ガラスの聖女」を本来はギタリストの井上孝之にリードを歌わせているんですねぇ~~。

しかも、なかにし礼の作詞はともかくも、作曲したのがスパイダースの弟分だったテンプターズの松崎由治なんですから、告白すればサイケおやじは初めてこの「ガラスの聖女」をラジオで聴いた時、まさかスパイダースの新曲だとは思ってもいませんでした。

そしてさらに驚いたのが、メロディーやアレンジに顕著な和物フィーリングで、それが流行の歌謡フォークっぽいムードと絶妙の化学変化を!?

う~ん、単なるGS歌謡の変種に終わっていないのは、大野克夫の編曲と共にスパイダース持ち前のロック性感度の高さがあればこそでしょうか。

ちなみに、ここで聴かれるのは、アルバム「スパイダース '69」収録のトラックとは異なるシングルバージョンというのは有名な話なんですが、琴や様々な和楽器をダビングしたアルバムバージョンよりも、サイケおやじはこちらを好みます。

さて一方、作詞:太田かおる&補作詞:なかにし礼、そして作曲:かまやつひろしが書いた「風はいい奴」は如何にもスパイダースらしいフォークロックの歌謡曲的展開ですから、リードを歌う井上順のホノボノキャラにはジャストミート♪♪~♪

リアルタイムでは、むしろこちらが多くオンエアされ、テレビ出演でも優先して歌われていたような記憶がありますし、現代でも聴き継がれているエバーグリーンな名曲名唱じ~ないでしょうか。

そして決してこれをロックと言うつもりはありませんが、歌謡曲そのものでもないという、そのあたりがGSというジャンルの面白さ、楽しさですよねぇ~♪

ということで、こういう季節感を大切したレコードが出ていたのも、昭和芸能界の良さだったと思います。

うむ、こういう歌を聴いてしまうと、アコースティックギターで弾き語りたい気分にさせられるのも、恥ずかしながらサイケおやじの本性であります。

コメント (4)
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