■Stop Action / The Ventures (Liberty / 東芝)
今年もアッという間に6月に突入ですねぇ。
未曾有の大災害も全く先が見えない状況の中、時の流れは容赦なく、気がつけば夏が近づいてるのですから、様々な苦難が続く中にも、とにかく前を向いていくしかないと思います。
そこで本日は夏といえばベンチャーズということで、景気づけの意味も込め、大好きな1曲を鳴らしてみました。
もちろんこれはエレキインストならではの痛快なアップテンポのR&Rで、流石はノーキー・エドワーズ(g)、ドン・ウィルソン(g)、ボブ・ボーグル(b)、メル・テイラー(ds) という全盛期の4人組による共作曲とあって、バンドの纏まりも最高! 強烈なロックのビート&グルーヴが、僅か2分ちょいの演奏の中で濃密に凝縮されています。
特にシンプルなR&Rのリフとコード進行に基づく、実にテンションの高いリズムアプローチは素晴らしく、中でもドン・ウィルソンのリズムギターがあっての物凄さ! また完全な共犯関係というメル・テイラーの明快なドラミングと基本に忠実なボブ・ボーグルの潔いベースも存在感が強く、華やかなノーキー・エドワーズのリードギターが、実は乗せられているだけという真相もあるんじゃないか……? そんな不遜なことまで思うほどです。
またセッションミュージシャンによるオルガンの活躍も同様でしょう。
そうしたベンチャーズの特異性(?)は、なにも「Stop Action」だけに限ったことではなく、エレキインストという固有のジャンルに拘らなくとも、ロックバンドとしての本質を鋭く表現したに過ぎないでしょう。
しかし、その当たり前のことが非常に難しいんですねぇ。
毎度お決まりの告白として、サイケおやじは数次、この曲をバンドでやったこともありますが、どうしても纏まったノリが合わせられず……。
ちなみに高校の同好会に入れてもらった時、サイケおやじは初めて「バンド」という集合形態での練習を体験したわけですが、その場でもグループとしての纏まりを決めるためにリードやボーカルのパートよりは、バンド全員でリズムとビートを合わせることからスタートしましたですね。
つまり、リズムトラックを先に完成させるというか、それがある程度の形になってきたところで、いよいよリードやリフ、そして歌やコーラスを合わせるという練習過程は、ちょいとしたカルチャーショックでもありました。
ということで、バンドはリズムとビートの纏まりが肝要というのが本日の結論でした。
そこで我国の永田町の現状を鑑みれば、あまりにもリズム音痴でノリが悪い与党のだらしなさ、バラバラになって責任とか纏まりを自ら放棄している姿勢は情けない……。それでいて権力だけには固執する姿が見苦しばかりですよ。
そんな未熟な馬鹿集団にこそ、本日の「Stop Action」を捧げたいと思うのでした。
これを聴いて、前を向こうぜっ!