松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

ボロ負けだった、日本のメダル数。

2016-09-14 16:27:52 | 日記・エッセイ・コラム

 リオのメダル数で、おめでたいムードに浸っている日本人に、手痛い指摘がある。人口比と経済力比で言うと、ボロ負けと言える状態だったそうだ。

 なぜでしょう。ダイヤモンド・オンラインでは、それは日本では高校野球が盛んだからという結論になる。運動能力の優れた高校生は、手っ取り早く金(かね)を稼ぐことが出来て、注目されるプロ野球に行きたがるから。で、他の競技人口が薄くなる。

 私はそれがどうした、と思う。それでいいんじゃない?

 オリンピックで4連覇して、国民栄誉賞をもらったところで、金持ちになれる?レスリングじゃ無理でしょう。そういう意味じゃ、日本の高校生は現実主義なんだと思う。

 オリンピックは一体、何のためにあるのでしょう。国威発揚のため?金儲けのため? 少なくとも個人の栄誉のためじゃないことは確かだ。現実にはそうなっていない。メダル数で一喜一憂している。そこが間違いでしょ。

 本当は日本人は名誉を重んじる国民なはずだ。日本に来た宣教師が江戸時代の庶民を見て驚き、本国にそう報告している。

 フランシスコ・ザビエルいわく「この国民は自分達がこれまで接触してきた諸国民の中で最高に傑出した人々である。まだキリスト教化されていない国民で日本人ほどに優秀な者は無い。彼らは総体的に親しみやすく、善良で悪意が無い。驚くほど名誉心が強く、他の何ものに代えてもまづ名誉を重んじる。日本人は大概貧乏である。だが武士たると平民とを問わず、貧乏を恥だと思っている者は一人もいない」

 大幅に寄り道してしまったが、オリンピックを本来の意味に戻し、一人一人の戦いを、勝っても負けても、ドラマとして見守ることが出来る、成熟した国になって欲しい。なーんてな。

 ps. 名誉とは例えば、ドーピングをしないこと、卓球ラケットのラバーに妙な液体を塗らないこと。栄誉とはそうして、真っ正直に勝負をした人を讃えること。

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