カセットテープの話を書いたのは、これが目を引いたからだ。
どうだい、日本の昭和から続く歌謡曲、ポップスは凄いだろう。という話かと思ったら、そういう訳でもない。
出てくるミュージシャンは坂本龍一、久石譲、細野晴臣などなど。どっちか言うと前衛的な音楽らしい。なんだ伝統的音楽じゃないのか。
しかしエッセンスは環境音楽というように、江戸時代から続く日本の独特な音楽環境にある。つまり和風庭園の中の水琴窟の調べや、お寺の時報を告げる鐘の音や、芭蕉の俳句のことだ。「鐘消えて 花の香は撞く 夕べかな」あれもそうでしょ、静けさや 岩に染み入る セミの声。
これらが日本の音楽の根底にある、と言いたいらしい。そうかもな。どれも外人には、雑音にしか聞こえないだろう。
日本の70年代から90年にかけてのシティ・ポップやニュー・ミュージックに、馴染みのないはずなのにどこかノスタルジーを感じる、という体験があるという。
そうなのさ。あの発禁になった槇原敬之の「ハングリー・スパイダー」 これを初めて聴いた時、懐かしい感じがした。素晴らしい音楽家には、天井からメロディが降りて来る。それはどこから来るかと言うと、あの世だ。あの世との接点を彼らは持っていた。
だから芸術家にとって麻薬は、必ずしもマイナスの影響だけではない。
何より、結果できた音楽に、ボクらは感銘を受けるのだから。
ps. 一応、グラミー賞候補と訂正しておこうか。
オレにとっては、なんの意味もない言葉だが・・。
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