我が家のトイレに、このカレンダーが飾られています。2枚あって、もう一枚は台所です。で、私はトイレが長い方なので、じっくり観察していると、だんだんこの絵が気になってくるのです。
秋田信用金庫さんは以前、勝平得之(とくし)の版画を使用していた時期があったので、これもそうかと考えましたが、色合いが版画じゃありません。思い切って電話しました。すると電話に出た女の子は、担当者に確認して折り返し電話を差し上げるとのこと。恐縮して、少し経つと、男性の声でケイタイに連絡がありました。
何でも、発注先は八郎潟印刷とのこと。それで作者は、社員だと言うじゃありませんか。その印刷会社はまんざら知らない会社でもありませんので、さっそく電話を入れました。留守電です。そうですよね、まだ正月休みでしょう。
あきらめて、あしたにしようと思っていた矢先、知らない携帯番号から電話が掛かってきました。それは八郎潟印刷の方でした。いきさつはともかく、単刀直入に誰か聞きました。確かに社員の方だそうです。「あんぼ」さんだと教えてくださいました。おそらく安保と書くのでしょう。今、名前も聞くんだったと後悔しています。落款があるから、よほど作品に自信があるか、思い入れがあるのだと思います。確かに「あん」と読めます。
私は桜を、桜まつりと思いますが、それを入れないで、8つの祭りを特定できます。なまはげ、竿燈、横手のかまくら、大曲の花火、太平山三吉神社の梵天(ぼんでん)、土崎みなと祭り、そしてご当地の「願人(がんにん)踊り」、牛乗り・くも舞の東湖八坂神社祭典。
間違っていたら、教えて下さい。正月早々、人情の厚さを実感しているところです。関わって下さった方に、お礼申し上げます。デザインを任せられる信頼関係も素晴らしいですね。
この切り絵を芸術として見られるかは分かりませんが、色使いが美しく、動的で、とても印象的な仕上がりだと思います。こんな人物を社内に抱えた会社だったとは。長いこと、お付き合いして来ましたが、恐れ入りました。
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