松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

秀麗無比な~る、鳥海山よ~。

2023-11-28 13:10:27 | 日記・エッセイ・コラム
 で始まる秋田県民歌を秋田の人たちは愛しています。愛しているだけではなく、全員が歌えます。それは学校で必ず歌って来たから。それに、素晴らしく良く出来た曲だから。

 秋田県民は、ことあるごとにこの曲を歌います。年末に第九とともに歌うほどに。そしてバスケットボールチーム・秋田ノーザンハピネッツの試合開始前にも恒例になっています。大曲の花火では、フィナーレの尺玉30連発をバックに津雲優の県民歌が流れます。
 作曲が「浜辺の歌」「かなりや」で有名な北秋田市米内沢出身の成田為三。これを歌っている時は、秋田県民との一体感を感じます。思わず心が高揚し、涙が流れます。

 あ~、それなのに、それなのに。私はこの曲を知ったのが、退職する数年前なのです。私らの世代は、学校でこの曲を歌うことが許されませんでした。代わりにステージ正面の左側に掲示されている歌は「秋田県民の歌」だったのです。
 これもいい曲です。ですが、遠く県民歌には及びません。なぜ歌えなかったのか。まだ存在して居なかったのか。とんでもない。秋田県民歌は1930年(昭和5年)の制定です。ボクらが歌っていた県民の歌は1959年(昭和34年)のヒヨッコだったのです。
 理由は3番の歌詞にあります。「錦旗を護りし戊辰の栄えは」
 戊辰戦争時、奥羽越列藩同盟を裏切り、新政府軍に就いたせいです。
 秋田県には、新政府から「朝敵」とされた亀田藩や、盛岡藩の所領だった地域が含まれているため、だとか。

 要するに、私たちは「政治」に翻弄された口だったのです。
 だから音符の正確な発声は実は良く分かりません。一緒に歌っていて、隣から振り向かれた事もあります。悔しい~っ。
 それに公園でスピーカーから流れた時も、歌詞は正確に知らないので、鼻歌でした。
 なんか凄く時間を損した気分。
 オレの時間を、返してくれ~っ。

 尚、秋田県民歌は、長野県歌「信濃の国」、山形県民歌「最上川」と共に「三大県民歌」と呼ばれるそうです。
コメント (4)
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