黒鉄重工

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北陸project ~Hokuriku Master Side M. その2【2018/4/28~5/3】

2021-01-11 22:56:19 | 旅行・イベント記
立山黒部アルペンルートの第1走者関電トンネルトロリーバスに立ち乗りして、黒部ダム駅へ着きました。ここに降り立った時、そこはもう赤沢岳を超えて・・・というか潜って富山県です。
バスのモーターはVVVFインバータ制御だったので、それの音が聞こえてくるのはやはり不思議な感じです。


駅の端っこ。トロリーバスは基本的にバック運転を想定していないので、駅は一方通行のループ状になっています。
路線終端がループ状になっているのは、バスはもちろん鉄道でも日本では珍しい構造じゃないかと思いますが、よく調べていないので分かりません。バスターミナルがループ状になっているのはよく見ますけどね。鉄道だと今は亡きトゥーンタウンの路面電車がそれでしたね。


最後に300形のお顔を見てお別れ。1993(平成5)年製ですが、当時のどのバスメーカーの車両にも似ていない変な車体をしています。後で調べてみると、大阪車輌工業製なのだそうな。なるほどそれでか。ここは特殊車両や鉄道車両の改造を主にやっているのだそうで。

いつまでも乗り場に留まっていれるような雰囲気じゃなかったのでそそくさと退散。これでトロリーバスとはお別れですが、最終運行年の各種企画が盛り上がったおかげなのか車両保存の機運が高まって、1台扇沢に保存されることになったのでまた会いに行くことは出来にけり。


階段を登って外に出ると姿を現しました、黒部ダムです。よく黒四ダムと呼ばれますけど、黒部川第四発電所から取られていて、黒部第四ダムではないのだ。私未だに時々間違えてしまいますが。
実はここに来るのは2度目。初回はもう何年前かは定かではないですが、家族旅行で白馬へ行った時に寄りました。ただしこんなにまだ雪が残っている季節じゃないですしこんなに朝早い時間でもなかったです。いやこれは寒いです。


黒部湖です。水深めっちゃ深そうなんですよね・・・。
ここにダムが建てられたのは豊富な水量と発電時の高低差の高さからなのはご存知の通りですが、このような富山県の奥の奥によく目を付けられたと思いにけり。


堰堤の上は道路になっていて、ここを歩いて渡ってアルペンルートは続いていくのじゃ。道路の上のゴマ粒みたいなのが人間なので、クソデカイダムだなとなるわけです。

堰堤の上を歩くと分かりますが、ダムはW字のように折れ曲がっています。これは、堰堤の中央部の弧を描いている部分がアーチ式ダム、両端の折れ曲がって直線状になっているのが重力式ダム、というふうに2種類の方式のハイブリッドだから。専門用語だとコンバインダムと呼ぶのだそうな。
アーチ式ダムはダム湖の水圧を堰堤ではなく両岸の山に負担させます。水圧を堰堤で負担する重力式ダムに比べてコンクリートの使用量を少なくすることが出来にけり。未開の地で物資搬入がえらく大変な黒部ダム建設では特に適した工法でした。ただし両岸には水圧に耐えるだけのとても強固な岩盤が必須条件です。
しかし、黒部ダムの両岸の山は水圧に耐えられないことが分かりました。黒部ダムは初めはアーチ式ダムでやるつもりでしたが、これじゃだめなので端だけは重力式にして耐圧と資材量の低減を両立したのでした・・・と、前に流れていたブラタモリでやっていました。


黒部ダム周辺の模型です。右側が下流です。
ダム自体は水を貯めるだけで、肝心の発電所は10kmくらい下流にあります。右端に第四発電所の文字がありにけり。これだと見にくいけどね・・・。ダム湖から発電所まではダム湖に導水路を開けて水を通しています。ダム湖から発電所までの落差は545mあります。これが水力発電日本第4位の最大発電量33.5万kwを出します。


遥か向こう北アルプスを見てみる。いや普通に雪山ですがな。しかしこの雪が少しずつ融けていくので、黒部川は通年に渡って安定した水量を保っているんだそうな。


陽向と日陰の境界。これは朝でないと見れぬな。


こんな朝から出店があります。きっと住み込みで働いているのだろう。ご苦労さまです。


単にデカイと言うより、厚くて背が高いダムですな。これは本当にたまげる。


これは建設時に使った機材ですね。


黒部ダムの堰堤のコンクリートを運搬するためのコンクリートパケットです。たぶん流し込んで固まったものを入れて運んでいたと思われ。


パケットを上から吊り下げるためのフックです。


作業用の穴でしょうなあ。


少し下の階層へ降りてみます。堤高186mは日本一の高さです。天端とほぼ同じ高さですかね。
天端の下には10門の洪水吐がありにけり。これは単純に溢れただけ流れ出るだけの自然式です。あとは、ハウエルバンガーバルブが高・中・低水位用に設けられています。有名な観光放水はこのハウエルバンガーバルブから流れ出ているものです。
観光放水はせっかくダム湖に貯めた水を発電せずにただ下流に捨てるだけで無駄でしかないんですが、だから”観光”と但書のように呼ばれとるんでしょうな。
まだシーズン開始直後のこの時期は観光放水をしないので、今はただ静かな黒部ダム。ちなみに以前訪れた時も観光放水は見ていません。この先3度目の訪問があるとすれば観光放水を見ておきたいものです。


ダム直下。川の水は流れているっぽいですが、どこから出ているのかよく分からん。


謎構造物。建設時に使っていたものでしょうかねぇ。遺跡みたいだ。
後で調べてみたら、ケーブルクレーンの基礎だったものでした。ケーブルクレーンは黒部川両岸に跨って架けられていたので、対岸にも同様の基礎があります。しかし地面からの高さは右岸の方が高く迫力が大きいので、よく写真に撮られるのはこっちのようです。
この基礎は軌道状になっていて、この写真から見ると左右方向にクレーンを動かすことができるのだそうな。さっき見たコンクリートパケットはこのケーブルクレーンから吊り下げられて、コンクリートをダムに降ろしていました。


そいでは、堰堤の天端を歩いて渡ります。ダム湖の貯水率はまあまあありそうです。


日陰だから寒い・・・。
川を渡るというより山を渡るという言葉がふさわしい威容を感じさせます。


奥の山に左岸側のケーブルクレーン基礎があります。


水力発電、なんだかんだ周辺の環境を激変させてしまうので他の発電方式と比べて目に見えて環境破壊が大きいんですが、それでもこの黒部湖と北アルプスの取り合わせは美しいなぁ、とこぼしてしまいます。


ダムの左岸は堰堤の天端からすぐに地下へ潜ります。以前訪れた時は黒部ダムの天端を歩いて引き返したので、この坑口からは未踏の領域となります。


黒部湖の巡視船(?)のしらとり丸が陸に揚げられていて坑道内に置かれていました。冬季はこの中で冬眠しているんですね。これからまたダム湖に戻るのかな?

というところで今日はここまで。


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北陸project ~Hokuriku Master Side M. その1【2018/4/28~5/3】

2021-01-10 22:19:34 | 旅行・イベント記
Side MのMは松任のM(超適当)

新シリーズ、2018年のゴールデンウィークの旅行です。北陸等に行きます。今回は実質6日間連続で行くので、まあまあ長丁場です。
では早速始めましょうか。


2018年4月27日(金)21時20分
静岡県静岡市葵区 JR静岡駅
今旅行は28日から開始ですが、実際はその前日から移動開始します。お察しの通り、夜間移動というわけです。そういうわけでまずは静岡駅へ。
初っ端から余談というかボヤキですが、この頃から構内にはリニア新幹線の自社広告がデンと突っ立っています(今もしぶとく突っ立っている)。リニアが通ると便利になるんやでとか通過県にも恩恵あるんやでだからとっとと着工させろやとか書いてありますね。
ひかりとこだまも増えるとか書いてありますけど、リニア全線開通後も現行の運転本数が維持されるとは思えんのですが。のぞみの大部分はリニアに転移するだろうし、東海道新幹線の路盤の保全の観点から運転本数は今よりだいぶ減らされるんじゃないかなーと思います。
ひかり、こだまが増えるにしてもそのイメージ図にはならんやろ・・・というのが私の予想です。ちょっとバカにしすぎでは・・・。


第1走者:東海道新幹線「ひかり」522号東京行(N700系)静岡21:41→品川22:35
広告見てアホくさとか思いながら新幹線ホームへ。正直なところ、のぞみは停めんでいいからひかりをもう1本停めるだけで十分だと思うんですけどね。
まずは「ひかり」で東京へ行きます。


品川駅乗り換え。



第2走者:JR山手線外回り(E231系)品川→新宿
山手線に乗り換えます。今日の山手線くじはE231系でした。


新宿駅で下車。一度改札口を出て、先に待ち構えていたZBSを連行、再び改札口を通り中央線特急ホームへ。金曜日の夜、中央線特急ホームとくれば、あとは分かるな?


いた。あいつです。そうです、ムーンライト信州です。
189系はもう風前の灯でしたから、軽い人だかりができています。


ちょっとそこのリュック男邪魔💢
回送幕でやってきたので、到着後に幕回しです。特急「あさま」です。
そういえば引退前にリバイバル「あさま」等の運転はついぞしなかったですね。まあ仕方ないね。


快速「アルプス」。


第3走者:JR中央本線・大糸線快速「ムーンライト信州」81号白馬行(189系)新宿23:54→信濃大町5:11
今夜はこれに乗って寝泊まりします。ムーンライト信州に乗るのは4年ぶり3度目。そしてこれが最後になるだろう、という気はしていました。翌年からは運転されていませんから、ギリギリセーフでした。



ホームは撮り鉄が多くて騒がしいのでとっとと車内に入ります。189系に乗るのもこれが最後になりました。
今回、珍しく普通乗車券で乗っています。18切符期間外だからだと思いますが、車内はさほど混雑していませんでしたね。乗客の大半は、この列車の想定する本来の利用客である登山者です。いや、今回は我々もその範疇に入っているのですが、荷物が軽装過ぎる・・・。
発車後はどうにかして眠りにつきました。途中大月か甲府で起きかけましたが無理やり眠りました。


それでも岡谷あたりで目が覚めてしまい塩尻駅へ。塩尻駅では停車時間が少し長いので、外に出て189系の編成写真を撮っておきました。やはりあさま色は秀逸な塗装です。
あとこの塩尻駅の真中のホーム、ホーム上にぶどうの樹が植わっているんだな、さすが塩尻だなー。


塩尻を出たらもう一眠りして、信濃大町駅へ到着しました。夜が明けたばかりの高地、外は寒いです。


山男たちが続々と列車を降りていきます。


189系を見送ります。さよならさよなら~。


早朝の信濃大町駅。まだ人間の活動が始まる前の時間は冷たく澄んだ空気で満ちており、浅い眠りばかりでまだ調子の出ていない私の身体にも入り込んできて叩き起こされます。つまり寒いんだということ。


立 山 黒 部 ア ル ペ ン ル ー ト
長野県大町市と富山県立山町を結ぶ観光山岳経路です。飛騨山脈、立山連峰という日本の屋根を土木の力でぶち抜いています。これによりワイのような一般人のド素人でも通ることが出来ます。
ここを走る交通機関は、バス、トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ、鉄道と、あらゆる陸上交通が集結した交通博覧会の様相を見せている側面もあります。

ムーンライト信州に乗って信濃大町までやってきた理由はこれです。前々よりここを突っ切りたいとは思っていましたが、この度関電トンネルトロリーバスのトロリーバスが電気バスへと置き換えられることが決まったため、その前に乗ってしまおうとついに行くことに。立山連峰を貫き、北陸を目指します。


今からあの山々に挑むのだ。ふふふ・・・。
いや、乗り物の手を借りるだけで何もしないんだけどね。


第4走者:アルピコ交通大町扇沢線(日野セレガR)信濃大町駅5:35→扇沢6:15
アルペンルートの第1走者は、アルピコ交通の路線バスです。これでまずは鳴沢岳の麓、扇沢駅へ。



山道を登っていきます。もう4月も終わりですが、ここにはまだ残雪がありますねぇ。


扇沢駅に到着。ここで関電トンネルトロリーバスに乗り換えます。扇沢駅からはまた切符を買わないとならないのですが、なかなか長い列が。こんな人数どこに乗っていたんだとなりますが、自家用車で来る人もいますしね。
買った切符は扇沢→立山通り抜け切符です。つまりその区間の片道切符なわけですが、特に運賃が割り引かれてるとかは無しです。いちいち乗換駅で切符を買わずに済むのが良いところ・・・くらい。値段は8,000円強。半分アトラクションのようなものとはいえ、結構します。なお信濃大町駅~富山駅まで含めると1万円超えるので、ギエピーです。


始めにも書きましたがこの年はトロリーバスの最終運行年なので色々盛り上がっています。鉄コレも出たしな。この日は最終運行まで残り216日でした。


80年代チックな改札口。あの舟がいいですね。


こちらが関西電力300形トロリーバス。どう見てもバスですが、日本の法律上鉄道として扱われていることは一部では有名です。法律が追いついていないだろ・・・という気がしますが。
おかげでこれを運転するには自動車の大型二種免許の他に動力車操縦者運転免許、ようは電車の運転免許証が追加で必要です。運転手の養成に手間がかかりそうなのは想像に難くなく、大型二種だけで済む電気バスに更新された背景にはこれもありそうです。


第5走者:関電トンネルトロリーバス(300形)扇沢6:30→黒部ダム6:46
実質的にはここからが立山黒部アルペンルートの入り口と感じる方も多いだろうトロリーバスに乗っていざ黒部へ。
乗車列の最後の方だったので、乗るバスは最後尾の方へ・・・。


なお座れんかった模様・・・。16分間これか。いわゆるツーステップバスなので、立ち乗りだと天井が窮屈・・・。
特に身動き取れぬまま関電トンネルを走ります。破砕帯の部分も見たよ。黒部の太陽だね。

というところで今日はここまで。


その2へ→

【1/72】ロッキードF-94Bスターファイア アメリカ空軍【ギャラリー】

2021-01-07 21:19:24 | 模型ギャラリー
キット:ソードモデル ロッキードF-94Bスターファイア(#SW72054)
仕 様:アメリカ空軍第319戦闘迎撃飛行隊(1952年朝鮮戦争・韓国水原空軍基地)

ロッキードF-94Bスターファイアは、1950年代のアメリカ空軍の全天候迎撃戦闘機三羽烏のうちの一機種です。ソ連の戦略爆撃機から本土を防衛するための機体です。

本来F-94はこの世に生まれる予定はありませんでした。しかし長男のノースロップF-89スコーピオンの開発が遅延して炎上していたことから、これが実用化されるまでの繋ぎとして何かしらでっち上げる必要に迫られました。
その際に白羽の矢を立てられたのがロッキードのジェット練習機T-33でした。当時の全天候迎撃戦闘機は操縦士の他にレーダー管制士の2名で運用する必要がありました。何せ速攻で開発することが求められていたので、最初から2人乗りのT-33の設計を流用すれば開発期間が短くなると踏んだのです。
実際、1949年頭に開発契約が結ばれるとその年の4月16日には試作機が初飛行しています。超ド短納期で、開発担当者はさぞ大変だったでしょう・・・。

そんなわけで、T-33の機体に、E-1火器管制装置と12.7mm機関銃*4門を機首に装備したF-94は1950年に制式採用されたのです。しかしこれでは性能不足で、後に改良型というかほぼ新型機のC型が開発されますがそれはまた別のお話。



T-33の設計を流用しただけあって、機首だけ形状が違っていてそれ以外はT-33のままです。部品の75%はT-33と共通しているそうな。
あとはエンジンが戦闘機用のものに交換されていて、これによりアメリカ空軍で初めてアフターバーナーを装備した戦闘機になっています。

ちなみにF-94A/Bには愛称は付けられていなかった説もあるようですが、弊ブログではスターファイアと呼んでしまいます。あしからず~。


既に何度も書いていますが、ソードモデルは成形品の形状と彫刻は平均以上だと思います。あとは組み立てがもっと楽だったらいいのに・・・。



T-33よりも長くなった機首。この中にレーダーと火器管制装置と機関銃が収まっています。


キットの機体マーキングは3種類から選べて、その中から一番地味なものを作りました。装飾も何もないですが、金属地むき出しのいぶし銀がこの年代の戦闘機の良いところだと思います。


エンジンノズル部。


主脚庫。裏側の形状もよく再現されているしエアブレーキも展開できて、凝っています。ただし蓋の接着が芋付けなのはどうも不安。


涙滴型風防なので操縦席がよく見えます。キット付属の印刷済みエッチング部品で構成された計器盤とシートベルトでそこのところの精密さは再現できました。ありがたいなぁ。


以上、ロッキードF-94Bスターファイアでした。

【ソードモデル1/72】ロッキードF-94Bスターファイア 製作

2021-01-06 21:20:25 | 航空機模型製作記
アメリカ空軍の戦闘機、ロッキードF-94Bスターファイアを作ります。
これは1950年代にソ連から飛来してくる戦略爆撃機からアメリカ本土を防衛するために存在したアメリカ空軍全天候迎撃戦闘機三羽烏のうちの1機種です。
なんで同年代に同じ目的の戦闘機が3機種もいるのよ、という話をし始めると収拾が付かなくなるのでここはぐっとこらえて割愛。雑に話すと、最初に開発が進んでいたF-89スコーピオンの開発が炎上して配備の目処が立たんので、代打としてすぐに開発できる機体を!という要求に応じて開発されたのがF-94なのです。
北米P4の記事を読むとそこら辺を少し書いていたはずなので、探してみてください(マルナゲドン)

三羽烏の中でも最も地味なのがF-94です(個人の感想)。しかも、初期型のA/B型は、後期型のC型よりもさらに地味です(個人の感想)。プラモデルキットでの立体化はそう多くないです。
プラモデルという概念が形成されてきた頃、オーロラやリンドバーグやアメリカレベルといった古の会社が1960年代にキットを発売しました。当時はまだ少し前に現役だった戦闘機でしたしね。しかし基本的にはそれっきりでした。

で、2013年に久々の新規金型製品として発売されたのがソードモデルのF-94Bでした。そう、ソードモデルです。以前作ったFJフューリーでは東欧製簡易金型成形キットの組み立ての難しさの洗礼を受けました。
組み立てには苦労させられましたが、完成させてみるとどこかかっこいいFJがそこにある、という不思議なメーカーのキットでした。病みつきというやつです。これに引き寄せられてまた同社のキットを買ってしまったのです。


前置きが長々となってしまいました。これがソードモデルF-94Bの成形品です。簡易金型らしいランナーです。キャビ面の彫刻は良さそうですが、コア面の嵌合はやはり期待できそうにないです。


透明部品と、これにはエッチング部品が付属していました。しかも、コックピット周りの部品は印刷済みです。印刷済みエッチング部品に触るのは初めてですが、確かにこれがあると工程がいくつか省略できるので、サードパーティ製部品市場でこれが一定の勢力があるのも分かります。時に課金してでも工程を減らしたい時はありますものね。


デカールです。FJの時も感じましたが、ソードモデルのデカールはとても性能が良いです。膜の薄さ、表面への追従性、発色性、全体的に日本製キットのデカールを上回ります。
注意書きデカールも細かいところまで収録されていて、抜かり無いのは最近のキットらしいところです。


組立図に従って作ります。意外と、前回のFJよりもサクサク進みます。
ただ、この翼端燃料タンクは、主翼に挿すところの穴が小さいので穴を広げてやる必要があります。


カッターでゴリゴリ削ります。これでできた。


エンジンノズルは盛大なヒケが出来ていて、ヒケというよりエクボになっていました。パテで埋めました。


コックピットは複座なので手間はざっと2倍。シートベルトや計器盤は前述の印刷済みエッチング部品を貼り付けます。ただし瞬間接着剤との相性が少し悪かったので引っ掻いたりするとすぐ剥がれてしまいました。のりしろに傷をつけて対処しました。


コックピットを作ったら胴体に埋め込みます・・・が、どうにも嵌合が悪い。胴体に隙間ができてしまう。うーん、これだから・・・。


干渉しそうな箇所はゴリゴリ削りました。


どうも枕の部分が悪いらしい。


どうにか解消しました。
ソードモデルの成形品には突き出しピンの跡が盛大に残っています。わざとピンの高さを低くして成形品の取られ対策にしているんだと思います(ここらへんを話すとまた少し長くなるので割愛)。
しかし組み立てと見た目に問題のある箇所を除いて存知してあります。



結局コックピットブロックはこの位置合わせが正解らしいです。


機首には機関銃が装備されています。それっぽいモールドはありますが銃口は開口していません。さすがに見た目が貧相なので穴を開けてやります。


ドリルで穴を開けました。銃口の方向に向かって孔を開けるのは少し神経を使います。この方向に向けるとだいたいドリルの先端が外れてドリルの刃が表面を傷つける可能性があります。なので孔を開ける先にはドリル逸走時に傷つけないようマスキングテープを貼ってあります。
慌てず力を入れずゆっくりとドリルを入れていき、開口します。


無事故で作業完了。幾ばくか見た目が良くなりました。


機首には重りを詰めて尻もち対策です。重りは釣具屋で売っている鉛玉です。


全身銀色ということもあるので、脚関連の部品を除いて部品はすべて取り付けて士の字に組み立てました。接着後の強度を考えると部品は塗装前に付けたほうが良いですが、塗装の手間と勘案して主翼は塗装後に接着した方がいいとかもあります。


ここからは塗装です。塗装作業は同時に製作していたF-94Cにも同時に行います。
塗装は、最初に機首のレドームと防眩塗装を塗って乾燥後にマスクします。次に全体塗装の下地に黒を塗り、その上にガンクロームを少し黒が透ける程度に塗ります。
なかなか良い質感が出せましたので、パネルごとに色調を変えることはしませんでしたが、エンジンノズル部だけはチタンシルバーを塗りました。


こんな感じです。


ここからはデカールを貼って、全体に保護用つやありクリアコートを薄く吹き付けます。厚塗するとせっかくのガンクロームの質感が失われるので注意。最後に脚等の小部品を組み立てて完成です。


やはり組み立ては一筋縄では行きませんでした。しかし完成した時の状態もやはり美しいです。塗装だけではありません。キットの素性も良いのです。不思議なキットですね。


デカールは一番地味なものにしました。

面白いキットでした。次回のソードモデルもお楽しみに。
完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体下塗り:C2ブラック
機体上塗り:C104ガンクローム
エンジンノズル:LP63チタンシルバー
主翼踏み板・機首レドーム:LP3フラットブラック
防眩塗装:C55カーキ
機内:N58機体内部色
座席:X18セミグロスブラック
座席枕:N47レッドブラウン

【令和3年】謹賀新年

2021-01-02 22:45:43 | 日常記
あけましておめでとうございます!
本年も黒鉄重工をよろしくお願いいたします。

ここ数年は、コミケのサークル参加の報告をしていていましたがそれも無いので正直書くことないですね・・・。

去年書いていた遅延常態の旅行記の遅れ具合は、カナダ編が55ヶ月遅れ(前年比+9ヶ月)、国内編が32ヶ月遅れ(前年比+4ヶ月)となっています。
数日前も書きましたがカナダ編は完結に王手をかけているので、ここまで来たら落ち着いてどっしりと書いていこうと思います(ただし年単位で時間がかかる)。
国内編は遅れが増えましたがここ数年では結構いいペースで消化できていると思います。目標は前年比マイナスですが少なくとも現状維持したいですね。

旅行先は、海外旅行は今年中は無理でしょうから、昨年に続き国内重点になるわけです。気が付いたら旅行趣味を始めて10年(!)経っているんですけど、あれだけあちこち飛んでいながら10年近く行っていないも同然の都道府県もちらほら出ているのです(地面を踏んだくらいはありますが)。例えば、岩手県、宮崎県、沖縄県等ですね。
沖縄県なんてのは高校の修学旅行で行ったきりなので、黒鉄重工的には実は行っていないも同然の地です。昔は行くのに距離が遠い&費用が高い、鉄道要素が貧弱という理由をつけて避けてきましたが、今は旅行に対する嗜好も変わってきましたから下地は十分整っているように思えます。


経県値より

これは私の生涯経県値ですが、ほぼ赤です。赤ですが、まだ黄色いところがあります。まあ残るべくして残ったような場所です。これをゆくゆくは赤に塗り替えるのが当座の目標です。
まあ、COVID-19の状況次第ですが・・・(と逃げを打っておく)

そういうわけなので、前回以来約10年訪れていない都道府県の再訪、黄色県への宿泊、これを1箇所ずつ実施するのが今年の目標です。


次にプラモデルですけども、年間製作作品数は前回同様20作です。去年は33作作りましたが、作れば良いというもんではないです。他にやることあるでしょ。ジャンルが好きなもの作れば良いと思いますよ。
あとは2年連続未達だった鉄道模型の製作を今年はします。車両でもストラクチャーでもジオラマでも何でも良いので、何かひとつは作りましょう。
はい、そんなところです。

では皆様も今年一年、良いお年になりますように。