黒鉄重工

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第2回ビクトリア空港大撮影大会 前編【2015/09/10】

2017-09-13 23:42:57 | バス・航空機撮影記

2015年9月10日。天気が良いのでビクトリア空港(YYJ)に行って飛行機を撮影してきました。正午辺りから夕方まで、半日ガッツリと撮影しました。成果も大きかったです。
まずはRWY09の端に行って着陸する飛行機を撮影します。撮影地点や空港の生い立ちについてはビクトリア空港の撮影地指南書をご拝読ください。

まずは練習がてらビクトリアフライングスクールのCessna 172S (C-GXTZ)を撮影。空港に航空学校が隣接されているので、実習に使うためよく飛んでいます。



鷹。空を悠々と滑空していました。中々うまく撮れないねこいつは。



Rockwell Aero Commander 690 (C-GBQD)。これは初めて見た機体です。エアロコマンダー500系の派生型のひとつで、色々改良が加えられているそうな。
オーナーはコンエアー Conair だと思われ。既存の航空機を消防飛行機に改造するのが得意なバンクーバーを拠点にする会社です。
ただこれは軽飛行機なので消防機に使うには小さすぎです。なので普段は連絡機、山火事の場合は現場を指揮する管制機として使うんじゃないかなと思います。

この後定期便旅客機が来るはずだったんですが、着陸する滑走路の予測を間違えたためスカに終わります(YYJの滑走路は3本もあるのだ
次まで時間があるので、反対側のRWY27へ異動します。移動には自転車を使います。普通に走るとだいたい10~15分くらいかかりますかね。



うわっ、何だコイツ!?これも初めて見た機体でして、Piaggio P.180 Avanti (N611GT)です。
エプロンを移動していたのでどうやら撮影地点の移動中に着陸してきたようです。
後で調べて知りましたが、こいつは結構珍しいというか独特な形状をした飛行機です。こうしてお目にかかれたのは僥倖としか言いようがないです。
1970年代末のオイルショックの影響で低燃費なプライベート機が求められていた時代に生まれた機体でして、当時は低燃費な機体を造るためにあれこれ工夫した結果、奇抜な形状をした機体が生まれては消えていったとか時代でした。こういうのが流行だったんですね。
P.180の場合とにかく抗力を抑えてそうすれば燃費を下がるのではと考えた結果、他では見ない形状になりました。



斜め前から見たほうが形状を把握しやすいです。う~んキモい。
まず機首のヒゲ。これはカナード翼です。エンテ型かというとそうではなく、普通の水平尾翼も尾部に持っています。揚力発生をカナード、主翼、尾翼の3箇所に分散させることで抵抗を減らせるんだとか。こういうのを三面翼といい、機動性が高くなる効果もありますがP.180ではそれは狙っていないでしょう。
次に胴体。他の機体と大きく異なり、曲面のみで設計された胴体を持ちます。真横から見た時に直線になる部分が無いのです。大雑把に言えば卵を横に寝かしたような形状をしています。これは飛行中の機体にまとわり付く粘性のある空気をうまいこと抵抗を抑えて後ろに流すための設計だとか。
次に主翼。同クラスの他機種(例えば上記のエアロコマンダー)と比べると主翼が後方に付けられています。これも抵抗減、他には機内の騒音低下を目的にしたもの。
最後にプロペラ。プロペラを主翼の後ろ側に取り付けた推進式を採用しています。これも牽引式よりも抗力が少ないだとかで。

空気抵抗が少ないということは推進力を削ぎ落とす要素が少なくなるわけで、最高速度は時速730kmと結構速いらしい。同時期に同じような目的で開発されたビーチクラフト スターシップの最高速度が時速620kmだったことを考慮すると大したものだと。
実用上昇限度も12,500mでこれも結構いいとこ行っているらしい。



再びRWY09に移動します。実は少し前からユナイテッド航空の定期便がビクトリア空港に就航するようになりました。今日の狙いはだいたいこれです。



ユナイテッド・エクスプレスUA5509便ビクトリア行き(サンフランシスコ発)のBombardier ERJ-200ER (N679SA)。
初回にしてはまあ上々といったところですかね。
ユナイテッド・エクスプレスということは、これはユナイテッド航空本体は運行せず、ユナイテッド航空と提携している中小の地域航空会社がユナイテッド航空のブランドを使って運行しているもの。これはスカイウェスト航空運行の便です。



機材を真正面から撮影してみることに。



謎機材。
正面からだとレジが分からないからね・・・。



次はジェット機だ。



ウェストジェットWS449便ビクトリア行き(カルガリー発)Boeing B737-700 (C-GWJE)。
中々中心は捉えられません。それでも砂浜を超低空で飛ぶどこかの空港ほどじゃないですが結構低空を飛んでくれますので迫力があります。



ローカライザーアンテナと合わせて。



少し位置をずらして撮影しました。パシフィックコースタル航空のBeech 1900D (C-FNSN)。時刻表にはない飛来だったので詳細はわからず。
機材も通常は白と紺色のツートンのはずですが、これは真っ白でした。これも分からず。



再度RWY27へ移動。離陸する機材を狙います。
これは撮影地点移動中に着陸してきたホライゾン航空AS2384便ビクトリア行き(シアトル発)Bombardier DHC-8-Q400 (N407QX)。
これの着陸は捨ててたんですが、まさか特別塗装機だったとは。これはオレゴン・ダックスというオレゴン州の男子バスケットボールチームの塗装です。



先程飛来したユナイテッド・エクスプレスの折り返し便、UA5161便サンフランシスコ行きCRJ-200ER (N679SA)が離陸。



後追い。



直後にエアカナダ・エクスプレスAC8068便バンクーバー行きDHC-8-Q400 (C-CGMN)も離陸。



また何かプライベート機が飛来。Beechcraft Model 350 Super King Air (C-FNTA)。
ノーザン・サンダーバード航空 Northern Thunderbird Air の機材で、ここはチャーター便を運行する会社です。
スーパーキングエアは1964年初飛行のキングエアの改良型。現在もこの350型が生産されている息の長い機種です。この大きさのターボプロップ機はこれくらいしか選択肢がないのが長寿の秘密のようです。

今日はここまで。


後編ヘ続く→