黒鉄重工

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第6回水上機大撮影大会【2016/4/8】

2020-05-07 22:39:09 | バス・航空機撮影記
2016年4月8日。
今日はですね、お日柄も良く風向きも良いため、ビクトリア・インナーハーバー空港を発着する水上飛行機の撮影に来ました。ビクトリアで水上機を撮影する場合、天気も大切ですが風向きも非常に重要です。これは後述。

水上機も久々なので前提条件をおさらいしておきます。
BC州ビクトリアのダウンタウンにある湾内には水上機専用のビクトリア・インナーハーバー空港(YWH)があります。専用というか、滑走路が無いので水上機しか運用できないんですけどね。主な就航先はバンクーバー・ハーバー空港(CXH)です。ここも水上機専用の飛行場です。
YWHもCXHもダウンタウンの目の前という好立地に恵まれているので、両都市間の最速交通機関として確かな需要があります。ちなみに両都市とも普通の空港(YYJとYVR)がありますが、ダウンタウンから十数km離れている郊外に位置しているので、利便性はやや悪いです。
YWHに就航している会社はハーバーエアという水上機専門の航空会社です。ここが大手で、他に数社飛来してきます。
飛来する機材はデ・ハビランド・カナダのDHC-2、DHC-3T、DHC-6です。どれも初飛行から50年以上経過していていずれもとっくの昔に生産終了しているので、めちゃ古い機材です(DHC-6は近年再生産しているもののここに飛来してくる機材にそれは含まれていない)。
まとまった数の水上機をこれだけ運用している地域も無いですし、機材も骨董品ばかりと、飛行機好きならばビクトリア訪問の際には一見の価値ありです。


撮影場所はこのホテルの北側の海岸沿いの歩道(デイビット・フォスター・ウェイ)からです。


モーターボートと水上機の組み合わせ。


なんかカワウソ君が目の前を泳いでいきました。キミはアレかい、先週フィッシャーマンズ・ワーフにいたカワウソかい?


初っ端はハーバーエア370便のDHC-6 (C-GQKN)。あれ、ハーバーエアなの?DHC-6はウェストコーストエアだったのでは?
帰ってから調べたら、2015年6月に全機がハーバーエアに統合されて塗装もそれに合わせたものに塗り替えられたようです。この時は4月でしたが、ちょうど過渡期だったということですね。


真横から。これはこれで良いな。


湾内を通行する水上タクシー。湾内はこういう水上タクシーが割と頻繁に行き交っていて、たまに他のプレジャーボートや湾内の奥にある船渠に入出渠する貨物船などが出入りします。意外と忙しいのよ。YWHの管制官は大変そうだ。


そうしていると空からハーバーエア221便のDHC-3T (C-FHAX)が着水してきました。


今日は風向きが良いので着水直前の低空を旋回しながら水上へアプローチします。これがなかなか迫力があるんですよ。ただ撮る方にとってはいいと思いますけど、水上機を操縦する機長にとっては大変な着水なんだと思います。


真横から。いいですねぇ~。
いつでもこの着水の仕方をするわけではなく、強い西風が吹く時にこのアプローチを行います。毎日この風向きになるわけではないので、事前の天気予報の確認が欠かせません。
強い西風が吹く季節は春~秋で、中でも夏に頻度が最も高くなり、逆に冬はまず吹かない、というのが経験則です。参考までに。


間を置かずにDHC-3T (C-GHAG)も飛来。これ、221便の続行便でしょうね。乗客が多い時は臨時の続行便を飛ばすことがあるようです。


このバンクの角度がたまらん。ちなみにこれ、200mm望遠レンズで撮影しています。200mmでここまで寄れるので、よっぽど低空を飛んでいるというのが飛行機を撮る人には分かってくれるかなと。


ブラックボールラインのフェリー船コーホー (MV Coho)。ビクトリアとアメリカのポートエンジェルスを結ぶ国際航路です。ポートエンジェルスはバンクーバー島対岸のオリンピック半島にある町で、シアトルから車で数時間くらい。
アメリカ本土とバンクーバー島を直接結ぶ航路で、車両航送できるのはこれが唯一です。他に人間だけ運べる高速フェリーがビクトリア~シアトルに就航しています。


離岸して一度後進してから転回して前進、湾内を離れます。
コーホーの離岸と水上機の出発は被ることが間々あるんですが、この時はフェリーの方を優先しますね。
ちなみにブラックボールラインの所有船はこれ1隻だけなので、冬の入渠時は普通に運休します。気をつけような。


タグボートのシースパン・フォーム丸 (Seaspan Foam)。


ハーバーエア2200便のDHC-3T (C-GEND)。塗装が旭日旗ウィスラーエアですね。あんまりこっちにはやって来ませんが、まあウィスラーエアもハーバーエアの傘下なので別に問題ないんでしょう。代打運用かな?


ハーバーエア371便DHC-3T (C-GHAZ)。バンクーバー・ホワイトキャップスの広告塗装です。ホワイトキャップスはプロサッカークラブですね。そんなのあったのか・・・という知名度です。こっちでサッカーはマイナーだからね。
ところでなんで左からやってきたの?いつの間に着水したの?


ケンモアエア360便のDHC-3T (N3125S)がちょうど着水した瞬間(フロートの波しぶきに注目)。ケンモアエアはシアトルを拠点にする水上機航空会社です。これもシアトルから飛んできたやつなので、こんな成りでも国際線機材です。世界一しょぼい国際線機材なんじゃなかろうか。


着水後の制動時は尾部が海面に付くんじゃないってくらい機首上げします。おっかない。
ていうか風向きが変わったみたいで、左側から直線にアプローチして着水するように管制の指示も変わったようです。


さらに続行便としてDHC-2 (N9766Z)が着水。ぐおー、DHC-2の旋回アプローチはまだ一度も撮っていなかったんで、直前に風向きが変わったとは悔しい・・・!


ハーバーエア223便DHC-3T (C-FITF)が着水。どうも着水方向変更は決定的なので、これで撮影は切り上げました。



おまけ。帰りに撮影できたスクールバスに関して。
これはBlue BirdのCV200。初めて見た型式です。シャーシはGMCのB-Series (B-7型)ですが、GMはこのシャーシをブルーバードに独占的に供給する契約を交わしています。このB-7シャーシにC型スクールバスのボディを装荷したのがCV200というわけです。
ちなみに運行事業者はウィルソン交通です。


別の場所でも撮影。これはGirardin MinibusのMB-IIです。シボレーのバンのシャーシをベースにした小型のA型スクールバスです。
運行事業者はThirdwaveというA型バス運行専門の会社。


最後にウィルソン交通の「BCフェリー・コネクター」。少し前にも書いたように、パシフィックコーチがバンクーバー~ビクトリア線から撤退したのに際してその路線運行を引き継いだものです。早速走行中を撮影しました。

これで今日はおしまい。