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【ドラウィングス】1/48 ジービーR1【プラモデル製作】

2023-07-30 06:51:49 | 航空機模型製作記
コミケの新刊執筆のために1ヶ月間浮上しませんでしたが、おかげさまで入稿が完了しました。ブログの更新も再開します。
コミケの告知は後日ご連絡します。



今日はドラウィングスの1/48ジービーR1を作ります。
ジービーR1はWWIとWWIIの戦間期に存在したアメリカのレース用飛行機です。速度だけを求めたチョッパヤ飛行機であり、その姿勢は異形な機体形状に如実に現れています。
極端な機体形状とエアレース優勝実績から戦間期の機体としては比較的知名度が高く、プラモデルも過去にウィリアムブラザーズから発売されるなどしていました。
今回のキットはウクライナのドラウィングスから発売されている物です。2018年初版の新しいキットですが、東欧キットなので果たしてどうなのでしょうか。


成形品を見てみます。見た目はしゃっきりしていて、よさそうです。でも見た目は良くても合わせは悪い、というのは中国キットなどでよくあるので、まだ信じきれていません。


別のランナーです。


デカールはちょっと心配になる品質ですが使ってみると問題はありませんでした。
灰色のシートは紅白の塗り分けを再現するためのマスキングシートです。すでにカット済みなのがありがたいです。ただし後でも説明しますがビニール製なので追従性が悪いです。これを型紙にして紙のマスキングテープに転写して使ったほうが良かったかもしれんと思っています。
さらに、張り線などに使うエッチングパーツも付属しています。内容が充実しているのです。


コックピットは鋼管を組んで構成されている形状が再現されています。意外にも部品の精度が良く、かっちりと組み立てることが出来ました。


エンジンも複数部品で構成されていて、実感的です。


コックピットはこんな感じに仕上がりました。エッチングで出来たシートベルトもキットに付属しています。でも、風防がとても小さいので完成後に中はほぼ見えないんですよねえ。


コックピットを胴体にはめるとこんな感じ。すり合わせは必要ですかね。


胴体は左右貼り合わせですが下面が分割されている3点構成です。下面のリブ形状をこれできちんと再現しています。


すごい寸詰まりな胴体なのです。


主翼を付けます。位置決めのボス孔は付いていますが、実質的に芋付けです。主翼の上反角の角度をちゃんと決めておかないと後々後悔しますぞ。
主翼には動翼以外の彫刻がないですが、主翼が木製だからだと思います。


キットにはビニール製の塗装用マスキングシールが付属しています。ただし使ってみると追従性が良くなく、特に胴体のリブとの相性が悪いです。なので、これを型紙にして紙製マスキングテープに転写して使うのが良いと思います。


塗装しました。白はクールホワイト、赤はキャラクターレッドです。


胴体のリブ部分は吹きこぼれがひどいです・・・。


デカールを貼りました。ゼッケンは選択式で、11番を選びました。


エッチング部品を付けます。


諸々の部品を最終組立をして完成です。主翼の張り線もエッチング部品で、薄くて良いですがふにゃふにゃなので扱いが難しいです。主翼上反角がずれたのもあって見た目が悪くなってしまいました。もうちょいうまく組み立てる方法があったかと思います。これは反省点ですね。


性能のために独特で極端な見た目が好きな飛行機なので、そうはいっても完成させることが出来たのはよかったです。また作る機会があれば、次はもっとうまくやろうと思います。

<使用塗料>
機体白:GX1クールホワイト
機体赤:C108キャラクターレッド
プロペラ:C33つや消しブラック
タイヤ:N77タイヤブラック
シートベルト:H79サンドイエロー
機内:H1ホワイト
操縦席:H8シルバー
排気管:C61焼鉄色
エンジン:H18黒鉄色

完成品はギャラリーにて。


 
 
 

【アルマホビー】1/72 ホーカー・ハリケーンMk I【プラモデル製作】

2023-05-30 22:54:50 | 航空機模型製作記
バトル・オブ・ブリテンを戦った当時の戦闘機と後年それを記念した特別塗装の現用戦闘機を並べてみたいじゃないですか。この場合は、ホーカー・ハリケーンとCF-18ホーネットの組み合わせです。以前CF-18は作ったので第2弾となる今回はハリケーンMk Iを作ります。


ハリケーンというのは戦闘機界では名の知れた存在ですから、古今東西あらゆるキットが存在します。そんな中でも今回はポーランドの新進気鋭メーカー「アルマホビー」のキットを作ります。前評判は良いと聞いています。楽しみです。


部品のほとんどはこの1枚のランナーに収まっています。タミヤキットのような小気味よいパーツ数です。表面は目の細かいシボがかけられています。
ハリケーンにはいくつかのサブタイプがありますが、これはMk Iという初期型の模型です。その気になればバリエーション展開を見越した部品配置もできそうですが、Mk Iに専念した配置となっているわけですな。
部品形状は近作だけあり精密さがあります。特に胴体後部の鋼管羽布張りの外観形状は目を見張るものがあります。


風防ランナーと少パーツランナー。尾翼や車輪はどうしてもバリエーション展開上分ける必要があったんでしょうか。
風防はやや厚めですが透明度は十分です。風防の開閉状態で別の部品が用意されています。形状に正確なのは閉状態ですが、風防を開けた状態を再現しようとすると干渉してしまうようです。なので、形状が悪くなるのを承知で干渉を避けた形状の開状態の風防を専用に設計したんだと思います。アルマホビーは設計へのこだわりが強いんですが、ここでもそれを感じられる部分だと思います。


デカールはテクモッドという会社で印刷されたものを使っています。テクモッドのデカールは発色良し、薄さよし、位置決めしやすさよし、成形品への馴染みやすさ良しといいところしかありません。日本製のデカールよりも上質ですよ。
デカールは3種類分が収録されています。その中でもカナダ空軍の機体を作れるのがこのキットを選んだ決め手です。


ただ個体固有の不良なのか、台紙の剥がれた跡が・・・。印刷剥がれというわけではなかったので、デカール貼付け時に水でふやかして紙のかすを取り去って解決しました。


主脚の収納庫から作ります。ちゃんと壁の形状を部品として分割して再現していて感心します。


こんなんになりました。ちょっと合わせが悪く、減点でした。ただし後に作ったMk IIのキットではこの難点が解消されていて、ちゃんと改良されているんだとやはり感心してしまいました。


プロペラは1枚ずつ独立していて、スピナーに接着する方式。位置決めはちゃんとしているので安心。


スピナー覆いは3種類用意されています。どの機体を作るかで間違えないよう選びましょうや。


覆いをつけると、ちょっと段差ができます。スピナーを削ってすり合わせして段差をなくします。


操縦席部分の鋼管も再現されていて、充実の内容です。組み立ての煩わしさはあまり感じませんでした。最初の脚庫以外に組み立て上ストレスな部分はありません。優秀なキットだと思います。


水平尾翼は左右一体で動翼部は別部品化されている1/72では珍しい分割です。


こんなふうになります。


主翼と胴体を接着します。操縦席の床面は主翼側に彫刻されているこれまた珍しい方式です。たぶん実機がそうなっているんですかねえ。


塗装です。下塗りとかなしでいきなり本塗装です。まずは下面にダックエッググリーンを塗り塗り。


上面はダークグリーンとダークアースの迷彩塗装です。まずダークアースを全面に塗った後、テープでマスクしてダークグリーンを塗ります。
マスクするときは説明書にある塗装図を拡大複写して原寸大にします。それを型紙にしてマスキングテープの上に固定して、テープを型紙に沿って切っていけば型紙の形をしたマスクができます。


塗装を終えた状態。今回は汚しは無しで、きれいな完成品を目指します。
なんだかこれだけだとうそっぽいなあ。


デカールを貼るとイギリス機っぽくみえてきますな。


アルマホビーの成形品には驚かされぱなしですが、一番感心したのは着陸灯と航行灯の形状です。
これらは透明部品の無垢の形状ですが、着陸灯のレンズと航行灯の電球を凹形状として彫刻することでレンズと電球が中空でそこにあるように見えるのです。こういう形状のない他のキットでも基本的に穴を開けるだけで再現可能ですから、この考えはいただきと思いました。


各部品の最終組立です。


下面はこんな感じ。スジボリはどちらかというとくっきり目です。


そんなこんなで完成です。なんだか心地よい組み立て体験をしたような気がしました。同社の他のキットも作ってみたい気が増しました。


レシプロ戦闘機の部品分割はもう完成の域に達しているのですが、まだこういう割り方があるのかと思い知らされました。





今回の趣旨であるところのハリケーンとCF-18の並び。おそらく実機でも実現していない並びです。現実にはありえない並びこそプラモデルの醍醐味です。
完成させて気づいたのですが、この2機のマーキングの文字は同じ部隊であることを示していました!偶然にも同じ舞台をモチーフとしたプラモデルを作っていたのです。なんというめぐり合わせでしょうか。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体上面1:H72ダークアース
機体上面2:H73ダークグリーン
機体下面:C26ダックエッググリーン
排気管:C61焼鉄色
操縦席:C364エアクラフトグレーグリーンBS283
脚・脚庫:C8シルバー
プロペラ:C33つや消しブラック


 
 
 

【エレール】1/125 ボーイングMD-10(DC-10)【プラモデル製作】

2023-05-15 23:36:30 | 航空機模型製作記
今回はエレールの1/125ダグラスDC-10を作りますよ。DC-10といえば垂直尾翼にぶっ刺さった第2エンジンが特徴的な3発ジェット旅客機です。他にはメーデー民のアイドルとしてその界隈では有名ですね。
このエレール製のキットは、1975年初出の大ベテランです。実機のDC-10は1970年初飛行なので、実機の登場から程なくして製品化されたということですね。ただしこのパッケージは2017年の再販時にリデコされたものです。


キットの縮尺は1/125というおそらくエレールでしか聞いたこと無い数字です。同社の旅客機プラモデルで使われていた模様。1/100でも1/144にもなりきれない中途半端さがあります。
それでも、3発ジェットのワイドボディ機DC-10ですから胴体は巨大で迫力があります。これは何かと大変そうだ。


胴体はこんなです。垂直尾翼と第2エンジンナセルも一体化されています。部品に走っているパネルライン彫刻は動翼部などを除いて凸線となっています。私は凸モールドを彫り直さない主義なので、このまま進めます。


主翼上面です。


主翼下面と水平尾翼です。


エンジン、降着装置、胴体フェアリングなどの小部品です。降着装置はかなり簡略化された表現です。強度は必要十分はあると思います。


この時代のキットにしては珍しく、操縦席の風防に加えて客席の風防も透明部品で表現されています。ただし、今回作るのは貨物機なので客席風防は使いませぬ。


胴体の裏側(コア側)に刻まれているエレールとDC-10の文字。こういうのいいですよねー。


アクリジョンを消化する目的も兼ねて胴体の内側は塗料を塗布して胴体の透けを防止します。


キットに付属するデカールはメキシコのアエロメヒコなのですが、馴染みのない会社なのでそれは使わないことにします。代わりに貨物航空会社のFedExにします。実機も見たことあるし、私にとってはDC-10 (MD-10)の運行会社といえばFedExという認識なので、それに決めました。
FedExは貨物機だけ運行しているので、客席窓はすべて埋めてしまいます。窓はいつもどおり表をマスキングテープで塞いで、裏側から瞬間接着剤を窓の穴に流し込んで固めます。


接着剤が固まったらマスキングテープを剥がします。今回は失敗気味で、接着剤の中に気泡ができてしまい表面に穴が空いてしまいました。


気泡の出来たところはラッカーパテで埋めます。盛って削ってを繰り返してどうにかします。

 


表面処理後白サフを拭いた状態。ラッカーパテはグレーのものを使いましたが、これだと白サフがパテをあまり隠蔽してくれず、胴体の白と色差ができてしまいました。グレーを覆うためにサフを厚塗するほかなく、ちょっとこれはまずかったです。凸モールドだったから厚塗りはあまり気にしなくても良いことが幸いしました。



成形時の離型が難しいのか、胴体は歪んでいます。これは胴体を接着する時に難儀するやつです。ただ接着するならともかく、段差が出ないように止めるのは難しいのですよ。
胴体はひねったりねじったりして矯正しましたが完全にまっすぐにはならず。最後はテープで仮止めした胴体の合わせ目に強力な接着ができるMr.セメントSPを流し込んで力づくで接着しました。

 

セメントSPは速乾性なのでものの十数秒で接着完了となりますが、数日間洗濯ばさみで抑えていました。それでも接着剤で無理やり止めているので手を滑らせて胴体を床に落としたら、衝撃で胴体が割れてしまうんじゃないかと気にしながらの作業となりました。


塗装を終えたところです。基本色の白、胴体腹の灰色、尾部の紫という順番で塗りました。


胴体尾部は垂直尾翼に沿って塗り分け線が斜めに入っているのでマスクが難しい部分です。ですが、過去の製品にこれと同じ塗り分けがあったのでしょう、塗り分け線の彫刻が入っていたのです。その凸線にそってマスキングテープを貼ることで簡単にきれいに塗り分けることが出来ました。


一方腹の灰色は塗り分け線が無いので雑です・・・。


主脚の形状は簡易的なものです。DC-10は脚が4本生えているので脚が1本浮いているような組み立てになりやすく、車輪装着時の高さ調整や脚を組み立てたときのチリ合わせは注意が要ります。


第2エンジンのノズルも簡単な形状です。


第1,第3エンジンナセルです。


ファンです。


FedEx機を再現するためにDRAWデカールのデカールシートを用意します。海外ECサイトから購入します。これはMD-11用ですが、DC-10/MD-10にも使えるデカールが付属しているので大丈夫です。
今回はMD-10として作ります。外形はほとんど変わらないので大丈夫です。


中身はこんな感じ。昔のロゴマークも入っているみたいです。


操縦席風防は塗りつぶしたあとデカールを貼るつもりでした。でもあのデカールシートはエレールのキットを採寸して作ったものではないようで、違う縮尺の別のキットを素にしてそれを1/125縮尺に大きさを調整したものだと思います。
よって、デカールと成形品で風防枠の大きさが全然合わない事態となりました。結局、筆塗りで風防を灰色に塗りつぶして対処することにしました。これだたら透明のままでも良かったですね。


DRAWデカールは定着性や薄さや発色は良好なので使いやすいと思います。さすがにカルトグラフほどではないにせよ、です。


エンジンナセルにもFedExマーク。意外と主張が強いですな。


つやありクリアで部品をトップコートして、各部品を組み立てたら完成です。
なにしろでかいので作業机に置いたら写真に全部収まりません。


昔のキットなので手間のかかる箇所もありましたが、巨大なDC-10を手にすることができて満足です。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
胴体:GX1クールホワイト
主翼:C73エアクラフトグレー
主翼前縁:C104ガンクローム
垂直尾翼:H39パープル
主脚・車輪:C8シルバー
タイヤ:N77タイヤブラック
風防:N69 RLM75グレーバイオレット
エンジンノズル:H76焼鉄色
エンジン:LP38フラットアルミ


 
 
 
 

【トランペッター】1/72 瀋陽J-8IIフィンバックB【プラモデル製作】

2022-12-24 22:46:11 | 航空機模型製作記
今回はトランペッターの瀋陽F-8II(J-8II)を作ります。トランペッターは中国のプラモメーカーで、同社のキットを作るのはこれが初めてです。
J-8IIはJ-8の改良型で、そのJ-8はJ-7の拡大発展型、そしてJ-7はソ連のMiG-21のライセンス生産機ということで、ミグ戦闘機までその根源を遡ることができます。


デカールは国籍章、部隊章、機番、操縦席の計器盤だけで、必要最低限の内容だけです。このキットの初版は2005年のようですが、その頃のキットにしては内容が少ないなと思いました。軍事機密上の関係でしょうか?


操縦席の計器盤には彫刻は無くて、デカール頼みです。ずいぶんカラフルな計器盤だと思いました。


中国メーカーらしく、表面の形状や彫刻は精密にできています。ただし嵌合は悪い・・・というのがお約束でついて回ってきますが。でもこのJ-8IIは特別嵌合が悪いと感じる部分は無かったです。


胴体ができました。なんだかMiG-21よりも全体的に大きくないかな?


エンジン排気管は奥まったところにあるファンも含めて一体成形でした。


で、すみません、その後塗装が終わるまで写真を撮っておりませんでした。
士の字に組み立てた段階で先に作ってあったMiG-21と並べてみましたが、やっぱり大きいです。一部だけ大きいんじゃなくて、胴体から翼までが単純に一定の比率で大きくなっているような印象です。違うのはエンジンの数で、J-8IIは双発になっています。J-8IIは空気取り入れ口を胴体左右に移動して機首には大型レーダーを配置していますが、改良元になったJ-8では機首周りもMiG-21そっくりです。
なんだか縮尺を間違えているんじゃないかと錯覚してしまいますが、どうやら合っているようです。MiG-21を双発化する代わりに機体をそのまま大きくしただけでは空気抵抗やらが何やらが増えるだけであまり良いとは言えなさそうです。実際、J-8の性能はさほどではなかったみたいですが本当のところはわかりませぬ。


脚やらミサイルやらを組み付けて完成です!実戦配備機ですが、白一色に塗られているようです。なにやらロボアニメの主人公機体みたいです。


塗装は、彫刻の入っているところを黒で細吹きして、そしたら本塗装である白を黒を塗っていない部分へ薄く乗せます。これだと白と黒のメリハリが付きすぎて不自然なので、仕上げに全体を薄~く白を乗せて自然になじませます。
真っ白な機体だと見た目がぼやけてしまいますが、これだと多少はケレン味が聞いてプラモ映えするというものです。


あとは、油汚れのつきそうな動翼部や脚庫などにウェザリングマスターで汚れを付けてあります。白い塗装が美しい機体なのでさりげなく、ですが。

作り始めの時は不安だったトランペッターのキットも、実際に作ってみると意外と悪くなく、カリッとした彫刻が全体を引き締める好印象な物でした。食わず嫌いは克服できたと思います。

というわけで完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体下塗:C2ブラック
機体上塗:C316ホワイトFS17875
操縦室:N56ミディアムブルー
座席:N12つや消しブラック
座面:N81カーキ
照準器:N94クリアグリーン
エンジン排気口:C61焼鉄色
胴体エンジン部:LP63チタンシルバー
レドーム:C319薄松葉色
脚カバー裏:C8シルバー



 
 
 

【ハセガワ】1/48 一式戦闘機隼一型 チカ機 後編【プラモデル製作】

2022-12-10 23:35:37 | 航空機模型製作記
ハセガワの1/48一式戦闘機隼一型チカ機プラモデル製作の続きです。
塗装とデカール貼りを終えたら、ウェザリング塗装をします。前作のキリエ機と同様に、通常よりも薄く希釈したカーキとタンで機体を薄くエアブラシで吹き付けます。
それからタミヤのウェザリングマスターで排気煤やオイル汚れを書き込んでいきます。


裏側は表側よりも控えめな汚しに留めておきます。
ウェザリングを終えたら仕上げにクリアコートをかけます。


最終組立です。追加装備のロケットエンジンも付けておきます。ちなみに、尾輪には後でアルミホイルの切れ端を巻いておきました。ロケットエンジンの噴流が尾輪にダメージを与えないようにするためです。劇中でも同じようなものが付いていたはずです。


ロケット弾は芋付けです。


これで完成ですぞ。横から見ると、重装備なのが一目でわかりますぞ。


なお上から見ると・・・。


裏返すとこんなかんじ。チカは対爆撃機戦を楽しんでいたようでしたので、この装備をつけました。
隼本体はこれにて完成です!


荒野のコトブキ飛行隊のプラモデルを作るときには、展示台も一緒に作ることを恒例としています。今回の展示台は、羽衣丸の飛行甲板です。あれはすなわち航空母艦の甲板とそっくりと思って良いでしょう。なので、赤城や瑞鶴といった空母の甲板模様を調べて、それをもとに作ります。
しかし私は水平垂直を出すのが大の苦手です。しかも飛行甲板のような線が沢山入ったものは大敵・・・!そこで、IT技術に活路を見出すことにしました。
2DのCADソフト(フリーソフトのJW CAD)をパソコンに入れて、線を書きます。同じ模様の繰り返しなので一度パターンを構築すればあとはひたすらコピーと貼り付けの繰り返しです。ただB5用紙いっぱいに模様を書き込むのでそれがなかなかつらい作業ですが。
写真がその図面ですが、青線は甲板の板模様です。黒のマルイチモールドのようなものは、機体拘束用の穴です。


CADデータが出来上がったら、そのデータを使ってレーザーカッターで厚紙に模様を書き込みます。
自宅にレーザーカッター機は無いので、紙製鉄道模型キットメーカーのIORI工房に加工を依頼しました。こういう鉄道に関係のないものでもやってもらえました。とにかく線の多い設計なので仕方ないことですが、加工賃は思っていたよりも掛かりました・・・。

で、写真が出来上がった現物ですが、図面通りの正確無比なヘコ線が刻まれた厚紙が届きました。線も細いです。これは完成までのテンションが上がるというものです。


ひとまず、現物の状態で展示台に挟んでみます。その上に適当な飛行機を置きます。結構いい感じじゃないでしょうか?


飛行甲板を塗装します。下地に薄茶色を塗ります。


下地の上にタンを塗ります。これで基本塗装はできましたが板の色が多少違っていたほうがそれっぽく見えるので、サンドイエロー、薄茶色、タンの3色で塗り分けました。
その状態が写真です。だいぶ見た目が良くなってきました。


この状態で隼を乗せてみます。もうこの状態でもいいですが、飛行甲板の主張がやや強い気がします。


そこで、エナメル塗料のウォッシングカラーのステインブラウンを全体に塗って、乾燥後にそれを拭き取りました。エナメル塗料を完全に拭き取る必要はありません。
ウォッシングをかけることで色がバラバラで主張が強かった飛行甲板が落ち着いた印象になりました。この試みは成功です。


拡大して見るとこのような具合になりました。飛行甲板の塗装はすべて筆塗りです。筆ムラが板の木目を表現できると考えたからです。ウォッシングで木目の効果は現れてきて、なんとなく木目っぽい表現が出てきたと思います。
拘束具を結ぶ穴も塗装です。


もうひと手間加えます。飛行甲板の中心線の白線を書きます。さらに、タイヤの轍の跡をウェザリングマスターで書き込みます。これで使用感を出すことができました。これで完成です。


完成形がこちら。飛行甲板を枠に対して斜めの向きにすることで多少なりとも動きのある構図にできます。


隼を乗せるとこうです。
図面設計から始めるのでとてつもなく手間のかかる展示台作りでしたが、完成度もとてつもなく高い物が完成しました。

製作記は以上です。完成品はギャラリーにて。


<隼の使用塗料>
機体下塗:C2ブラック
機体上塗:C8シルバー
防眩塗装:LP3フラットブラック
識別帯:H24オレンジイエロー(6割):H1ホワイト(4割)
動翼部:C8シルバー(5割):C317グレーFS36231(5割)
操縦席:N127コックピット色(中島系)
計器:N12つや消しブラック
タイヤ:N77タイヤブラック
風防枠:C129濃緑色(中島系)
プロペラ:C131赤褐色
プロペラスピナー:H19ピンク(9.5割):H22グレー(0.5割)
エンジン:C28つや消しブラック
エンジン:X11クロームシルバー
冷却器:N10カッパー
機体ホコリ:H79サンドイエロー
機体ホコリ:C55カーキ
ロケット弾:C1ホワイト
ロケット弾帯:C319薄松葉色
ロケット弾軌条:C28黒鉄色
ロケットエンジン:C8シルバー
ロケットエンジン帯:C327レッドFS11136

<飛行甲板の使用塗料>
下塗:N44薄茶色
上塗:H27タン
板塗分け:H79サンドイエロー
穴:H55ミッドナイトブルー
穴フック:X11クロームシルバー
ウォッシング:WC3ステインブラウン



 
 
 

【ハセガワ】1/48 一式戦闘機隼一型 チカ機 前編【プラモデル製作】

2022-12-08 21:29:00 | 航空機模型製作記
細々と続けている「荒野のコトブキ飛行隊」プラモデルシリーズです。今回はハセガワ隼一型のチカ機を作ります。隼を作るのは先のキリエ機に次いで2つ目です。


操縦席はいつもどおり素組で最短突破します。


エンジンも最短距離の工程で進めます。


蝶型フラップはなぜか意匠面に突き出しピンが配置されていてしかも段差があって目立つのでラッカーパテで埋めます。


2機目の隼を作るわけで、キリエ機とは違う仕様で完成させたい・・・と考えたわけです。そこで、アニメ本編第10話での爆撃機迎撃戦で追加された装備を取り付けることにしました。
この時の装備は爆撃機を攻撃するためのロケット弾と急降下攻撃後反転急上昇するためのロケットエンジンです。この装備はアニメオリジナルではなくて実在の元ネタがある模様。その正体を突き止めてさらにそれが含まれているキットを探し出した結果、ハセガワの震電改にロケット弾が、ファインモールドの彗星四三型にロケットエンジンが入っていることが分かりました。
早速これらを入手して部品を抜き取りました。余った震電と彗星はスタッフが美味しくいただきました。

ちなみに劇中の様子は下記を見てみてくださいな。




これが彗星に入っているロケットエンジンです。劇中での形状から見てもこれが元ネタになっていると思います。元々は彗星の胴体に半分埋め込める形で取り付けるためのエンジンですが、かえって空力が悪化するとかなんとかでエンジンを付けないまま出撃することもあったそうな。だからエンジンだけ取り外してもOK!


エンジンノズルは開口部を薄くしてリアリティを上げました。


震電に入っているロケット弾はこんな感じ。震電の他にも零戦六三型なんかにも入っているみたいです。
ロケット弾の形状は劇中通りですが、発射レールは劇中よりも短いです。でも自作するのは面倒に思ったので、結局キットに入っていたレールをそのまま使い回すことにしました。


ロケットエンジンの担架は、ロケット弾のランナーにあった不要部品を流用します。それっぽい形状の担架になってくれると思います。


胴体に穴を開けて担架の取付口を確保します。


こんなふうに。


仮組み。こんなもんじゃろ。


機体の塗装をします。
黒で下塗りした後に銀で全体を塗ります。最後は大判デカールを貼ったり汚し塗装をするのでパネルごとに塗装する色を分けるなどの手間の割に効果の見えにくい工程は省略しています。
ただし動翼の羽布張り部分は銀に適当な灰色を混ぜて機体本体とは異なる質感を目指しました。


追加装備の塗装もします。意外と塗り工程が多いです。


デカールを貼ります。コックピット周りはチッピング塗装をして使用感を出しました。

今回は長めの製作記になるので、今日はここまで。


後編へ→





【ハセガワ/ICM】1/72 MiG-31B【プラモデル製作】

2022-09-07 07:18:00 | 航空機模型製作記
今回はハセガワの「ミコヤン-31Bフォックスハウンド」を作ります。機体の名前がミコヤン31っていうなんかぼかされた感じなのが引っかかりますけど、MiG-31です。検索避け?


ハセガワのパッケージで売られていますが、中身の成形品はウクライナのICMという会社のものです。ハセガワはICMの販売代理店なので、その繋がりで製品化されたと思います。


メイド・イン・ウクライナの紙切れを添えて。
ICMのMiG-31は2006年初版です。この頃のICMのプラモデルはまだ未熟で、このMiG-31も作ってみると難物でした。
ICMのミグってリニューアルしないっけかとうろ覚えの記憶でしたが、それはMiG-25っていう似ているようで違う別の飛行機でした。あれも作ってみたいですよね。


透明部品とデカール。
デカールはハセガワ側で用意したものが入っています。


組立図の装丁はハセガワ式ですが使われている絵はどうやらICM由来かな。ただ当然ですが日本語で書かれているので理解しやすいですぞ。


機体内部色から塗ってみます。ロシア機の機体内部はターコイズグリーンです。目に優しい緑ですが普段日本やアメリカの飛行機を作っていると見慣れない色なので、これで正しいのか少し不安になります。


操縦席もそれっぽく作ります。シートベルトが彫刻済みですばらしい。このキット、凝った彫刻や部品分割をしていますが、金型技術がやりたいことに追いついていない印象でした。2020年代の今のICMならもっと良いものが生み出せるはずなので、MiG-31もリニューアル希望ですね。
機体はすごい尻餅しそうな形をしているので、機首にたくさん重りを詰め込みました。MiG-31の機首はとても太いので、重りもたくさん入ります。


機首は上下貼り合わせです。これだと機首側面の彫刻はあってないくらい浅いので、スジ彫りして彫り直しました。
上下の部品の貼り合わせもよくないので、ラッカーパテで隙間を埋めて帳尻合わせです。めずらしくうまく埋められたかな。


空気取入口にはよく分からない蓋のような部品をつけるみたいです。


空気取入口の中を見ると上に穴が空いているように見えてかっこわるいので蓋をしたほうが良さそうです。


胴体と主翼の接合は、隙間が大きかったのでここもラッカーパテで隙間を埋めました。ここで間違えて主翼に上反角を付けてしまいました(泣)


機体塗装をしました。大型機なので塗るのはそれなりに大変。機体はC308グレーFS36375で塗りました。


機体の退色汚れを出すためにウェザリング塗料のマルチホワイトを全体に塗りました。
一度塗布した後にムラが残るように拭き取ってそれっぽさを目指しました。


うまくできたような、そうでもないような。微妙。


デカールを貼ってつや消しトップコートを吹きました。


脚やミサイルなどを付けて完成です。脚の接着は繊細な部分もあるので本体の重さに負けないか心配です。
他の1/72飛行機(F-16とMiG-21)ち並べてみましたけど、でかいなMiG-31。


工作マットを易易と占拠する大きさです。


ここまで大変でした。東欧キットは一筋縄ではいかないです。


お腹と主翼には大きいミサイルを6発も抱えています。頼もしいですね。
車輪は変わった配置をしていて、ちゃんと6輪とも設置できているか心配です。


エンジンノズルは、シルバーの上にスモークを筆塗りで塗って変化をつけました。こういう表現もありだなと思った次第です。

完成品はギャラリーにて。



【エルエス】1/72 三菱キ109試作戦闘機【プラモデル製作】

2022-04-13 06:34:57 | 航空機模型製作記
今回はまた骨董品キットを作ろうと思います。エルエスのキ109です。
キ109というのは、四式重爆撃機飛龍の機首に75mm高射砲を装備した試作戦闘機(!)で、アメリカのB-29爆撃機の迎撃用として開発されたものです。ビックリドッキリメカ枠だと思います。
キットは、今はなきエルエス製のものです。カナダに住んでいた頃、模型屋で見つけたのを買いました。よく今までの間残っていたものですね。
エルエスの製品はマイクロエースが引き継いでいて、今でもたまに再販されることがあります。


お値段19.22CADなり。PKGはどうやら輸出用らしく、英文が散見されます。
なお、1/72と表記されとりますが開発当時は1/75として開発されたものです。後に1/72が主流となって1/75は表記だけちゃっかり1/72に差し替えられたのです。


機体説明書きが英語なんですよね。マブチモーターも付属しているみたいな書き方ですが、これは入っていませんでした。


中身です。金型は1966(昭和41)年に作られたと見られます。現代の目で見ると大味さはありますが、凹彫刻によるリベットが全体に彫刻されているなど、目を見張る部分もあります。表面もきれいなものです。


おまけ部品として、胴体とエンジンカウルが透明の成形品もありました。エンジンや胴体内も再現されたキットなので、透かしてみてほしいということです。迷った末にこれは使わないでとっておくことにしました。


このキットがいつのロットなのかは定かではありませんが、何十年も前に作られたのは確かです。付属のデカールはもうお亡くなり状態でした。
そこで代替のデカールを探すことに。キ109のデカールだけの製品なんてあるんかいな・・・と思っていたところ、ありました。MYKデザインの「三菱 キ67 四式重爆撃機 飛龍 「派生型」」というのにキ109のデカールを収録しています。
デカールを手に入れたところで製作開始です。


組立図も英語です。


機内は青竹色で塗ります。胴体はキ109専用品を使っています。


人形が人数分付いています。爆撃機は機内がよく見えますから、人形がいる場合は面倒がらずに塗ってあげると最後完成した時に完成度が上がりますぜ。
人形は半分溶けたみたいな形状です。木型の原型に合わせて金型を彫っていた時代です。


4人塗りました。左から二郎(仮名)、洋一(仮名)、秀光(仮名)、貞男(仮名)です。


機首には操縦士(秀光)、75mm砲砲手(貞男)、航法士(二郎)が座ります。機首左舷は75mm砲が収まるよう床が一部くり抜かれた専用の部品を使って再現しています。


尾部には機銃座の洋一を置きます。しかし機銃座には椅子がないので、洋一は空気椅子の刑に処されてしまうのだった・・・。


主翼の裏に彫られた1966とエルエスマーク。1966というのは、1966年製の金型のことだと思いますが、1966個目の金型という可能性も微粒子レベルでありますゆえ。
マイクロエース版の製作記なんかを見るとバリ処理が大変というのを拝見しますが、これはエルエス時代のロットでまだ金型が傷んでいないのでしょう、そういうものは見当たりませんでした。


当時のプラモデルは遊び心というものもあり、補助翼とフラップが可動するようになっています。フラップはちゃんと引き出して動かすことができます。これを殺すのはもったいないので、可動するように組み立てました。
主翼の中央部にある大きい円は、日の丸のことだと思います。初期ロットはデカールが無かった?


エンジンは空冷18気筒のハ42を再現しています。たぶん、マブチモーターを仕込んでプロペラを回すことができたんだと思います。


んじゃあ、塗装します。


塗装と組み立てを終えました。キ109というとまだら模様が有名ですが、面倒くささが勝って普通の濃緑色塗装にしました。
デカールは最新のものにして正解でした。デカールの良し悪しで機体の引き締まり方が変わりますからね。


試作機かつ本土決戦用に温存されてついに実戦投入されなかった機体なので、汚しは控えめにしました。


フラップと補助翼は下げ状態ですが、気分によって動かすことができるのだ。
主翼と胴体に張り巡らされたリベット彫刻にも注目。1/72縮尺にしては点の大きさがややオーバースケール気味なのですが、凸彫刻が多かった当時の金型としては先進的だったのではないでしょうか?


昔より伝わる名作キットを作ることができて満足できました。プラモデルは作ってなんぼですねえ。

完成品はギャラリーにて。それでは。




【ハセガワ】1/72 F-16Aファイティングファルコン オランダ空軍【プラモデル製作】

2021-10-06 20:59:40 | 航空機模型製作記
今回はF-16を作ります。使うキットは、ハセガワの定番品B帯のF-16Aプラスです。中古屋でF-20のプラモデルと抱合せで売られていたものです。


加えて、社外品のデカールを使います。というかこっちがメインか。
アストラデカールの「オランダ空軍 F-16A 323飛行隊 50周年特別塗装機 `Dirty Diana`」を使います。これはオランダ空軍の「ダーティ・ダイアナ」という特別塗装機を再現するためのデカールです。なんといっても垂直尾翼の片乳がもろ出しの女性の絵がインパクト抜群です。
F-16Aを素組で作るよりも何か一捻り加えたいと思い社外デカールを探していたところ、これは目立ちそうだということでこのデカールを買いました。


キットを作ります。調べたところキットの初版は1985年です。相応に古いですが、パーツ点数は多くもなく少なくもなくといった具合で組み立てやすく、彫刻も凹線なので現代的です。手軽に作れるF-16として現代でも通用するものでしょう。
主翼はパイロンを予め主翼に接着してしまいます。塗装が楽そうだしね。燃料タンクのパイロンだけは塗装後後付します。タンク本体には塗装時に持ち手を引っ掛ける場所が無いのでパイロンを介して持ち手を付けようとしたからですね。


操縦席の表現はそれなり。私は操縦席に関して特にこだわりを持っていないので、こんなもんでいいんじゃないでしょうか。


風防のマスキングです。私はよくテープをそのまま貼った後窓枠に沿ってカッターで余分を切り取っていく方法を採っていますが、F-16の風防は3次元的な曲面でどこかにテープのしわ寄せが行くのでやりにくいです。なので、窓枠に沿って細切りのテープを貼っていくことにしました。
角になる部分は枠が弧を描いているんですが、これは写真のようにサークルカッターで切り出したものを貼ることで正確な弧を作ります。


説明書通りに基本塗装しました。胴体の灰色の境界塗り分けはフリーハンドでやりました。案外どうにかなるもんだね。
垂直尾翼は、デカールの仕様に合わせて黒で塗ってあります。


こちらデカールの中身です。発色がよく、貼りやすさも上々でした。また気になるものがあれば買ってみたいデカールでした。
再現できるのは3種類あるみたいです。青と黄色の背景にダイアナが描かれたもの(J-230)にしました。


デカールを貼っています。注意書きが結構あるので時間はかかります。


こんな具合ですね~。


ダイアナのデカールもビシッと決まりました。


つや消しクリアでトップコートをして、各部品を組み上げていって完成です。
武装は、キット付属のスパローとサイドワインダーを装備した空対空仕様としました。記念塗装機なので本当は武装のない状態だったのかもしれませんけど・・・。


片乳出して踊っているダイアナさんです。なんで片方だけ出しているのか疑問ではあります。オランダ空軍もよくこれNGにしなかったですね。ただ別にえっちだと思うような絵でもないですが。


作り終えてF-16はやっぱりかっこいいなぁ。まだ在庫として眠っているF-16も作らねばと思ったのでした。

完成品写真はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体上面機首:C306グレーFS36270
機体上面胴体:C305グレーFS36118
機体下面:C308グレーFS36375
レドーム:C307グレーFS36320
垂直尾翼:C33つや消しブラック
主脚:C316ホワイトFS17875
コックピット:N61明灰白色(三菱系)
エンジンノズル:C28黒鉄色
エンジン:X11クロームシルバー
ノズル内側:H76焼鉄色
コックピット上面:N12つや消しブラック
タイヤ:N77タイヤブラック




 
 


【カナックモデル1/72】CF-18Aホーネット カナダ空軍BoB特別塗装機 製作

2021-08-11 06:47:38 | 航空機模型製作記
はい今回はですね、1/72のCF-18Aホーネットのプラモデルを作りますよ。
CF-18Aというのは、ようはアメリカ海軍の戦闘機F/A-18ホーネットのカナダ空軍版のことです。F/A-18の数少ない輸出国のひとつです。いい加減ボロくなってきたんで置き換えるべきなんですが、その話はまたいつかにしましょうか。

このキットは、カナダのデカールメーカー「カナックモデル (Canuck Models)」とカナダのプラモデルメーカー「モデルクラフト (Model Craft)」が共同で開発販売したと思われるキットです。
どういう流通経路で販売されたのかは定かではありません。少なくとも日本では並行輸入等を除けば全く流通していないと思います。私はカナダに住んでいた頃にカナックモデルの通販ページから購入しました。ただしハセガワから同社の成形品とデカールで構成された同等品が限定品として発売されました。
なおカナックモデルは2019年に廃業してしまい現存していません。一方のモデルクラフトの方も実態がよくわからない会社です。ホームページは10年近く放置状態の模様・・・。
素性がいまいちはっきりしないキットですが、中身は一級品です。ハセガワの限定品以上だと思います。


成形品は、1/72のレガシーホーネットの中では決定版といえるアカデミー製を採用しています。これは素晴らしいことです。たぶん成形品の調達はモデルクラフトが行ったのでしょう。軽く調べたところモデルクラフトはこういう他社の成形品を使ったいわばOEM製品が主流のようです。


デカールはカナックモデル製。同社のデカールは初めて使います。印刷はとてもきれいです。サードパーティ製旅客機デカールでありがちな大判シートに直接印刷したものではなくて、ちゃんとしたプラモデルのデカールのようなニスが上塗りされたものです。使い心地なんかは後述します。

今回作るのはカナダ空軍のデモチームが2015年に運用していたバトル・オブ・ブリテン65周年記念の特別塗装機です。実はこの機体は実物が展示飛行しているところを直接目の当たりにしていて、キットの発売を知った時には速攻で予約をしました。


飛行展示用のデモ機材なので、武装は一切無し、つまりクリーンな状態です。なので主翼にはパイロン含め何も吊るさないんですが、成形品にはパイロン取り付け用の穴が空いた状態になっていました。これは、ラッカーパテで埋めておきます。


風防はバブル形状を再現するためにスライド金型を使っています。そのため前後の中心線上にスライドコマ同士のパーティングラインが入っています。幸い金型の精度は良いので#1500と~#2000の目の細かい紙やすりでPLを取った後にコンパウンドで磨けば良さそうです。この作業をやるのは初めてなので少し慎重に進めます。


しかし痛恨のミス!コンパウンドで磨いている途中でヒビが入ってしまいました・・・。トホホ。修復が効かないのでこのまま進めるしかありませぬ。見る角度によっちゃ見えにくいし。
コンパウンド中の溶剤が悪さをしたのか磨く時の力加減を入れすぎたのか。
もし前者だとしたら、風防を磨く時はタミヤのコンパウンドを止めてハセガワのものに変えた方が良いのかも知れません。ハセガワのコンパウンドに含まれる溶剤は水性なのでタミヤよりはマシかも知れないです。ただ再現性を確認していないので本当のところは不明です。


ある程度形になるよう組んでいきます。後発のキットだけあって秀逸ですが、翼端のミサイル発車軌条のねじり角度は大きすぎでしょう、というのが玉に瑕か。


コックピットはちまちまと最低限組み立てます。コックピットのバスタブは単座と複座で共通のものを使う大胆な構成をしています。


意外なことに計器盤のデカールは付いていません。どうして。
仕方ないので手塗りします。とはいえ比較的最近の機体なので計器は少なめです。どうにかできました。


塗装工程です。まず機体下面を灰色で塗ってから、上面を塗ります。
バトル・オブ・ブリテン記念のデモ機の塗装は、当時戦闘に参加していたカナダ人部隊が運用していた戦闘機、ホーカー・ハリケーンをイメージした茶色と緑色の迷彩塗装となっています。
まずはダークアースを塗ってその後ダークグリーンを塗るための養生をします。


養生はこんな感じ。実機を見ても塗り分け境界はくっきりとしていたのでボカシ塗装とかは無しです。


ダークグリーンを塗って養生を剥がすとこんな感じに!いいですね!


よれよれとした胴体の塗り分けも吹きこぼれもなく濡れました。よかった。


デカールを貼りました。デカールの膜は薄くて柔らかめで、とても貼りやすいです。彫刻にもよく馴染みます。軟化剤を使うとすぐに弱くなってしまうので、使わないほうが良いかも。


デカールもハリケーンをイメージしたものになっています。


トップコートし、最後にすべての部品を組み立てて完成です!


トップコートは、上面の迷彩柄の部分はつやあり、下面の灰色の部分はつやなしにしています。迷彩柄はフィルムで再現しているように見えますので、実機も艶があるんですよね。


裏面。ここだけ見ると不通のホーネット。

実はカナダにまつわる飛行機を作るのはこれが初めてです。何かと思い入れがある分、逆に手を付けられない状態が続いていましたが、プラモデルを作る技術もある程度は身についてきたと思いましたので、ここらで作ってみることにしました。風防のひび割れは手痛かったですが、それ以外はうまくまとめられたかなと思います。
ちなみにこのバトル・オブ・ブリテンはシリーズ物です。イギリスのタイフーンが同様の特別塗装をした機体のプラモデルがあります。さらにたまたま手に入れたハリケーンのプラモデルのデカールがこのホーネットのマーキングと同じ部隊だったので、新旧で並べることもできます。そうなるとタイフーンにはスピットファイアを並べないとなりません。・・・という具合に、最終的には4機が揃う予定です。合間合間に作るので全部揃うのに時間はかかりますが。

そんなところで今日はここまで。完成品はギャラリーにて。