日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

将来の医療アラカルト(3つの方法:7/10)

2010-12-26 08:59:33 | Weblog
 日本の医療の将来像がはっきり見えない。政治家にも官僚にも、はっきりとしたビジョンが残念なるかな、ない!財源がなく、国債がどんどん増えている現状では、致し方ないのかも知れない。
 非正規職員が就労者の4分の1にもなっている。所得税や住民税も、期待できない(高額納税者が少なくなりつつあるので)。会社も、赤字経営では、法人税が払えない。厚生労働省が、出生率を推測しても、当たらず、人口は増えない。
 公務員給与2割カット、国会議員半減、たばこ1.000円、消費税10%・・・しがらみが多くて、実現までには、かなりの時間が掛かかりそう・・・?!医師不足対策も、成り行き任せって感じになっているかな・・・?!
 いや、政府の方では、医師一人増やせば、1億の医療費アップとなることを強く認識していて、将来の医師不足は理解できても、それに踏み込めないのかも知れない。
 となると、長い「待機リスト」覚悟のイギリス型になるのか、市場原理に基づく正に医は算術の「アメリカ型」になるのか、それとも、重税を覚悟の北欧型となるのか・・・?!
 現実に、日本でも、人気の高い病院では、既に「待機リスト」なるものが作られている。その内、救急以外では、入院待ちは当たり前という状況になるだろう。待機リストも、イギリスの様に、情実が加わる余地がなければいいが、義理と人情の日本では、どうだろうか?!
 大病院での外来制限は、確実に起きるだろう。既に、今でも、大学病院の多くは、その方向にあるし・・・その内、紹介だけ受け付つけるって感じになるだろう。多くの大学病院では、総合診療科なるものが出来ていて、いきなり大学病院を受診しても、軽症と判断されれば、逆に、近所の診療所に紹介されている様だが・・・。
 カイロプラクティックや漢方などの代替医療も、どんどん盛んになるだろう。自由診療も、広がって行くだろう。混合診療(歯科では既に許可されているが・・・)もその内、解禁されるだろう。
 単純に考えれば、次の3つの方法となるのだが・・・?!
1、医学部の定員数を増やして、医師を増産する。・・・→しかし、財源の関係で、まず無理だろう。それに、当直明けに仕事とか、労働基準法に違反まがいの仕事量は、次第に回避の方向となるだろう。女性医師の割合も、益々増えるだろうし、医師の価値観も、周りの状況で次第に変化して行くだろう・・・。つまり、今と同じ事をするのに、医師の割合がもっと必要となり、益々、医師不足となるかな?!
2、海外から医師を輸入する。・・・→(漢方を使って、未病に力を入れる感じで)中医学を公に取り入れざるを得なくなって、その関係の中国・韓国からの医師がドット来る様になるかも知れない。東南アジアから、日本の円を求めて多くのドクターが来日して、不足した地域で医療する様になるかも知れない。
3、患者自らが、海外に行って医療を受ける。・・・→既に、メディカル・ツーリズムが世界のアチコチで行われつつある。日本でも、大都会では、それに積極的に動き出している医療機関が出現している。国際間の競争の激化が今から予想される?!

*「時の過ぎゆくままに」、いい方向に行けばいいですけど・・・国民の多くが現実を冷静に見つめ、遅いですが、今からの策を早めに練って実行しないと・・・・!
http://www.youtube.com/watch?v=M4O1di7fmW8

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クリスマスプレゼント・・・

2010-12-25 10:51:35 | Weblog
 昨日は、クリスマスイブの日だった。クリスマスイブと言うのに、夕方5人程、子どもが急患で来た。それ以後は、幸いに来なかった。今朝は、既に5人程来て、診察した。その中に、サンタさんからプレゼントをもらったと言う子がいたけど・・・。
 自分は、昨晩、病院から帰って、(家内も来年の初めまでいないし)することないので、早く(22時前には)寝てしまった。
 小さい頃には、夢があったなあ・・・。
 小さい時(小学校上がる前)、自分より2歳上の実姉が、「サンタさん何ていないんよ、寝たら、お父さんが外に出て買いに行ってくるだけ。間違いないって・・・」と、言われていたのを思い出す。
 で、それを確かめようと、我慢してタヌキ寝入りみたいな感じで、目だけ閉じて起きていたのだが、睡魔には勝てず(いつも、元気に外で走り回っていたので)、眠ってしまっていた。で、朝起きると、待望のプレゼントが枕元にちゃんとあって、嬉しかった。
 いつ頃まで、サンタさんを信じていてのかなあ・・・?!周りが、「サンタさんいるよ・・・、ちゃんとサンタさんと会ってきたよ・・・、ソリに乗って来たよ・・・」とか言っていた。
 本で、沢山のサンタが載った絵を真剣に何度も見ていたのを思い出す。自分の家は、煙突がないし、どこから入るのかなあ?不思議だなあ?どうやって帰って行くのかなあ?何て考えたりもしていた。両親に聞くと、子どもなりに納得出来る答えが返っていたのを思い出す。
 しかし、ホントにサンタらしきものは、この大宇宙には、いるのかも知れない。贈り物を届け様にも、その準備が今の地球人には、まだ、出来ていないので、躊躇しているのかも知れない。
 今年のトピックスに・・・今まで地球上での生物が持つ、6つの元素以外で、生物が存在することが証明された(NASAの研究チームが「生命維持に欠かせない6大元素の法則を無視し、有毒なヒ素を摂取して生命を維持できるバクテリアを発見した)。これって、正に、地球外生物がいるってことの証明かな・・・?!正に、クリスマスプレゼントって感じかな。人類も、相手を殺す武器を放棄できる様に、もっと、賢くなって欲しいなあ・・・?!!

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大脳生理学的に適合した生き方(実例:4/10)

2010-12-24 11:23:16 | Weblog
 相田みつをさんは、「しあわせはいつもじぶんがきめる」と言った。乙武洋匡(おとたけひろただ)さんは、生まれつき両腕両脚がないという障害があったのに、1浪後に早稲田大学政治に入学して、現在、スポーツライターとして活躍して、結婚もし、子どもも出来て、とても幸せそうにしている。「五体不満足」と言う本(私も読ませて頂きましたが)を出版しているが・・・。
 (12月24日、クリスマスイブの日の)今朝、「先天性四肢欠損症」で生まれ、短い左足とその先の3本趾を持つ20歳の佐野有美さんが民放テレビで紹介されていた。・・・→ジーンと来ました。
 彼女は、足を使っての折り紙が上手で、ハサミを使っての縫い物も上手だ。詩人であり、声がきれいで、ブログもしっかり持っている。
 母親の初美さんは、当初、何故、自分たちにこんな子がと思ったそうで、父親の一夫さんは、死までも考えたそうな。しかし、我が子と共に強く前向きに歩き続けることを決心したのだ。
 有美さんは、5歳で一人で着替えが出来る様になっている。他人よりも時間が掛かっても、やり遂げ様とし、その達成感を味わっている。諦めたら終わり、負けるのが悔しい、・・・やれた時、周りがスゴイネと言ってくれると、とても嬉しくなる。
 そんな彼女も、年頃になり、体のことを考えて長いこと悩み続け、又、笑わなくなってしまった。そんな時、彼女の生き方を劇的に変えたものがあった。チアリーディングなのだ。これを見て、「これだ!」と思ったそうな。「この笑顔だ!」と。
 自分は踊れないけど、声なら出せる。チアリーダーにその旨を言って申し込むと、快く受け入れてくれた。演技の前の紹介などで、車イスに座ってグループの紹介などをした。そして、ある時、一緒に踊ろうとそのグループのあるチアリーダーから不意に言われて、抱き抱えられて、一緒に(左足を前に出して)踊った。それは、彼女にとっては、今までで、最高の喜びとなった。
 今は、声を生かす将来の仕事を考えて、それを専門的に磨いている。既に、ラジオ番組にも出ている。今は、「諦めない心」をしっかりと持って、育ててくれた両親に、深く感謝している。
 脳は、感動すると、活性化する。笑顔を作ると、幸せな気持ちになる。そして、感謝すると、もっともっと幸せな気持ちになるのです。

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将来の医療アラカルト(北欧型:6/10)

2010-12-24 09:11:50 | Weblog
 デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドといった北欧諸国の手厚い社会保障は、日本でも有名である。医療費無料、大学院までの教育費無料、3年間95%の失業給付と無料の職業訓練などなど。
 何故、これが可能なのでしょうか?
 まず、消費税(付加価値税)の税率が高い(22〜25%)。しかし、それだけではない。北欧諸国では、物品やサービスにかかる税(主に消費税)の税収が税収全体に占める割合は多くても3分の1。では、何が税収を支えているのか・・・→その税収の半分を占めているのは、実は所得や利益にかかる税(主に所得税と法人税)。つまり、高累進所得税と法人税などの企業の負担なのです。
 高齢者は、日本と違って、殆ど貯金をしない(日本は、老後が不安だから、高齢者がお金を貯めて使わない。→お金が回らないので、経済が潤わない!)。充分な年金が無条件で支給されるので、老後に備える必要がないので、貯蓄の必要がないのです。つまり、そうしたセーフティーネットによる将来不安のなさと、高累進所得税(日本以上!)による再分配が、高い消費性向を生み、経済を支えているのです?!
 ところで、そんな北欧でも、専門医不足で悩んでいる。
 デンマークやノルウェーでは、科によっては、手術患者の「待機リスト」がある。医師が豊富なスウェーデンですら、「待機リスト」が存在する。
 北欧の病院の多くは事実上の国公立病院。自由診療の民間病院も存在するが、患者の大半が国公立病院で診察を受けている。
 待機リストの長さは、病気の種類によってかなり違ってくる。例えば、ノルウェーでは、肺ガン手術の「待機リスト」が問題になっているし、デンマークでは、心臓や膝や股関節手術で長い「待機リスト」が組まれている。又、スウェーデンでも、股関節手術などの週に整形外科領域の「待機リスト」が長くなっている。多くの国で、外科系の医師が不足気味になっている。
 その対策として、スウェーデンでは、患者を半年以上待機させてはいけないという法律が作られているし、デンマークでは、入院待機が2カ月以上に達した患者については、国外の病院で手術を受けることを認める制度が出来ていて、その費用は、税金で負担している。
 
(*将来の医療アラカルトの動物の写真は、寒い中、平成22年12月16日(木)の夕方に、熊本動植物園で撮ったもの)

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将来の医療アラカルト(アメリカ型:5/10)

2010-12-23 10:03:36 | Weblog
 アメリカの医療がお金持ち優遇で、低所得者は、医者にかかれなく、又、医療自体が、金儲け主義になっている・・・→これを是正しようと、政治家が試みるが、資本主義国家のアメリカでは、金持ちがいい医療を受け、貧乏人が医療が受けられないのは当たり前だとの考え(?!)で、多くの政治家が苦杯を舐めてきた。それが、オバマ大統領になって、法案が可決したのだ。・・・←但し、公的保険は使えなく、あくまでも民間保険だが・・・。
 日本の場合を考えてみると、例えば、ある会社員だと、個人の将来の年金の為のお金も、個人の病気の時に利用する医療保険のお金も、その半分ずつをそれぞれ個人と会社が受け持っている。この額が個人にとっても会社にとっても、大変な負担となっている。
 アメリカにとってもそれは同じことで、近年のアメリカの自動車産業の衰退は、高騰する保険料の支払いにあったとも言われているし、アメリカの一般市民の中には、医療費が払えずに自己破産に陥る人も多くなっているのだ。
 今年の12月13日、バージニア州の連邦地裁は、オバマ政権の最重要課題として今年3月に成立した医療保険改革法について、国民に保険加入を義務づけた条項が合衆国憲法に違反するという判断を下した。国民皆保険を目指す同法への違憲判断は初めてで、他州にも同様の判断が広がる可能性がある。
 連邦地裁は、国民の医療保険加入を義務化し、非加入者は罰金を支払うとする「個人強制保険条項」は、「憲法が規定する議会の権限の範囲を超える」と判断した。違憲と判断された条項の義務化は14年に開始の予定。しかし、20以上の州で同様の訴訟が起きており、ミシガンなど2州は合憲判断を下している。実現までには、かなりの困難が予想され、「個人や企業の医療費負担を増やす」として同法の撤廃を唱えるアメリカ人は、想像以上に多いのだ。
 一方、アメリカでは、代替医療がとても盛んだ。その第1位は、何と言っても、カイロプラクティックである。今や、アメリカだけでなく、それ以外の先進国でも盛んだ。
 カナダに行った時、ビクトリア市やトロント市で、カイロプラクターの看板がやたらと目に付いた。カナダでホームステイした家の奥さんが、(腰を悪くして)カイロに通っていた。オーストラリアに行った時も、佐伯市の姉妹都市のグラッドストーン市の街はずれに、カイロプラクターの看板があった。柔道の柔ちゃんの父親がカイロプラクターだが、欧米では、有名なスポーツ選手には、しっかりと専属のカイロプラクターが付いている。競走馬の馬にも、付いているくらいだ。
 べらぼうに医療費が高額で、医療訴訟の多いアメリカで、比較的医療費が安くて、副作用がなくて、訴訟が起きにくいカイロプラクティック(保険がしっかりと効く)に多くの人が走る理由が、分かる気もする。(日本でもカイロプラクティックに、国家試験がしっかりと課されて、欧米並みに多くの人に認められるまでには・・・まだ、10年以上でなく、20年以上も掛かりそうですが・・・?!)
*写真は、今年の7月にグラッドストーン市で撮ったもの。
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20081016/1
 

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月 食・・・

2010-12-22 14:22:38 | Weblog
 平成22年12月21日(火)、病院から出る時、数人が集まって、デジカメで写真を撮っていた。見れないと思って諦めていたのだが・・・→アレーッ、見れるの?って感じで、空を見上げると、雲の合間に、月食が見れました。
 直ぐに、デジカメを取って来て、しつこく撮りました。色がちょっとちょっと変わって行く感じで、満月の右上が少し欠けた状態でしか見れなかったけど・・・→感動しました!
 あんなに遠くにあるのに、地球の干満現象を起こしている月・・・神秘的です。太陽系では、月みたいに大きな衛星を持っている惑星は、地球だけです。
 月は、地球にとってはなくてはならないものだし、地球の生き物にとっても、深い関係にある。そんな月も、初めはもっと地球に近かったのに、次第に離れて行ってる・・・。
 統計学的に・・・→満月の時は、交通事故が多くて、犯罪も多くなるとか・・・?!出産と潮の干満は、関係あるみたいだし、昔は、女性の生理も、月の周期と一致していたはずだが・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=mxJjNW_8QMg 

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将来の医療アラカルト(イギリス型:4/10)

2010-12-22 12:42:54 | Weblog
 日本の場合は、皆保険制度で、皆、(個室料など、保険の効かないケースもあるが)同じ様に等しく医療を受けることができる。大学や県病を受診しようと思えば、その日に受診することも可能だ。それに、アチコチ行って、セカンドオピニオン、更には、サードオピニオンも受けることができる。
 治療側の医師も、人を見て、医療を変えることは、基本的にない(医療訴訟になりそうなケースだと、検査が多くなることも考えれるが・・・?!)。それに、小児科では、深夜の場合でも、乳幼児の医療費が無料のケースが多いし・・・。
 これって、海外の多くの国から見れば、異常なことなのだ。日本の財政事情から、これからもこんな感じの医療が長く続けられるとはとても思えない。
 医療制度のタイプを、大きく、イギリス型、アメリカ型、北欧型の3つに分けてみた。
 現在、医師不足は、何故か、かってイギリスの統治下にあった国に多い。カナダ、オーストラリア、ニュージ-ランド、そして、アメリカ。
 イギリスでは、医療費の患者負担はゼロである。イギリスの多くの病院は、国営である。病院勤務医も開業医も、実質的には、国家公務員と同じ感じになっている。開業医は、GP(一般医)と言われる。イギリス国民は、必ず、居住地域のGPの中から一人を選んで、自分のかかりつけ医にすることが義務付けられている。自分が指名したGP以外の医師の診察を受けることは、契約期間の間は、許されていないし、いきなり病院に行くことも許されていない。まず、GPが診察して、病院の専門医の受診が必要と判断した場合にのみ、紹介状を書いてくれる。
 もちろん、それとは別に、民間病院もあり、自由診療をしている開業医もいる。そこでは、アメリカに次いで高額で、全額個人負担となる。入院すると、寝ているだけで1日10万円以上もとられる。病気の種類によっては、1日数10万円~100万円以上にもなってしまう。この恩恵に預かれるのは、極々一部の富裕層に限られている。
 以上の事で、大きな問題はなさそうに思えるが・・・→実際は、そこでは、日本とは大きく違った医療がなされている。
 イギリス型での最大の特徴は、「待機リスト」があると言うことである。(イギリス人の国民性で)医療を受ける場合、皆全く公平である。(どこかの国の様に?)コネはない。社会的地位が高いからとか、医療関係者だからとかは、全く関係ない。(・・・←この考え方自体は、素晴らしいのですが・・・)
 GPの判断で入院が必要となっても、直ぐに入院できない。空きベッドが出来るまで、自宅待機となる。数週間はザラで、3カ月も珍しくない。表は、4年間の入院待機患者数を示したもの。日本の人口の半分しかないイギリスで、一見、次第に改善しつつある様に見えるものの、日本では想像できない出来事だ。
 しかし、実際は、「待機リスト」の他に「隠れた待機リスト」なるものが存在する(!)のである。入院用の待機リストに載せてもらう為には、病院の専門医の診断が必要となる。紹介状を持って行っても、直ぐに診てもらえないのだ。専門医に診てもらうのに、数週間から3カ月余りも待たされる。
 ちなみに、2007年4月30日時点(インターネットで常に公開されている)で、約96万人もの患者が「隠れた待機リスト」となっている。その内4週間以内が約54万人、4週間から8週間が約33万人、8週間から13週間が約9万人となっていて、運が悪ければ、病院の専門医に診てもらうまでに3カ月も待たなければいけない。
 更に驚くことは・・・→初めのGPの診察を受けることも容易でない。通常は、2日ないし1週間待たされる(!)。予約を取って数日後にGPのオフィスに行くことになるが、たいていのカゼや腹痛などは、その前に治ってしまう為、イギリスでは簡単な病気でGPにかかる人は、まずない!!
 兎に角、GPの診察までに数日、紹介状を書いてもらって病院の外来で診察を受けるまでに数週間、更に入院までに数カ月の時間が必要となる。日本では信じがたいが、イギリスでは、ここ10数年来、これが当たり前の事となっているのだ。
 何故、そうなってしまっているのか、その理由とは・・・→イギリスの医師は、目前の患者に全力を尽くすべきという一種の職業倫理観が強いので、GPは、一人の患者の診察に20分~30分程の時間を費やす。病院の専門医ではもっと時間を掛けるし、そこでは、インフォームドコンセントなども、たっぷりと時間が掛けられる。
 医療サービスが濃厚→一人に掛ける時間が長くなる→他の患者の待ち時間が長くなる→GPの診察待ち→待機リスト患者の増加→隠れた待機リスト患者の増加と、必然的な流れになっているに過ぎない・・・!!

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大脳生理学的に適合した生き方(2つの本能:3/10)

2010-12-22 09:42:05 | Weblog
 斎藤佑樹投手が、「斉藤は、何か持っていると言われました。・・・→それは、仲間です。」と言って、とても幸せそうな顔をして、インタビューに応じていました。正に、これこそ、「仲間になりたい」本能が満開した姿なのです。
 以上の様に、先天的な本能に「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」の3つがありますが、その後、後天的な本能として、「自己保存」「統一・一貫性」なる2つの本能が出来ます。
 「自己保存」とは、自分を守ろうとするもの、「統一・一貫性」とは、統一性、一貫性が保てないことを避けるものです。共に、脳が発達するプロセスで獲得する後天的な本能で、成長に伴って自我が芽生えると顕著になります。
 「自己保存」は、生きて行く為に自分を守ろうとし、「統一・一貫性」は、「正誤を判断する」「類似するものを区別する」「バランスをとる」「話の筋を通す」面で、よりよく生きる為に、大切です。
 しかし、この2つが強くなり過ぎると、周りとトラブルが起きる羽目に陥ります。自分と反対の意見を言う人を嫌いになったり、更には、相手の意見を打破しようすることにもなりかねません。
 冷静になって考えれば、自分の意見に反対しても、その人を嫌いにまでならなくてもいい訳で、更には、相手に嫌悪感を抱かせる必要も全くない訳で、正に、これは、過剰反応していることになります。
 脳のクセで、「違う」が「嫌い」に転化しているだけなのです。違うものは違うものとして認めればいいだけのことなのです。これは、我慢する、妥協する、相手に取り入ったりするのとは違います。まず、耳を傾けて、「なるほど」とその意見を一度受け止めてみることが大切です。
 かって、北朝鮮が海賊行為をしていたことを正直に認めましたね。しかし、日本側は、その時、憤りましたね。北朝鮮が、拉致を認めて、金正日氏が謝りましたね。しかし、日本側は、激怒しましたね。北朝鮮が拉致被害者を一端帰す様にと、日本政府と約束しましたね。しかし、日本政府は、その約束を破りましたね。で、北朝鮮側は、もう、日本と言う国は信じられない国だと堅く思ってしまったのではないでしょうか。
 北朝鮮をよく思わない日本人も、北朝鮮の一般民衆までよく思わない必要はないと思うし、更には、北朝鮮の小さな子どもまで悪く思うのは、異常だと思いますが・・・。
 イスラム教徒に関しても、思い込みで嫌っている感じの人がいます。オカルト宗教に見られる様に、人間、思い込んでしまうと、それを修正するのは大変なことなのです。
 経験的に、好きと思ってしまうと、その人の変な行動も許せるし、反対に、嫌いと思ってしまうと、その人のどんないい行為にも、拍手を送る気にならないのが人間です。誤ったことをしても、その点だけを指摘すればいいことで、その人の人格まで全てを否定する必要はないのです。
 この後天的な2つの本能を、生きる上で、しっかりと意識しておくことが、今からは、とても大切なことだと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=J44GDFds9Y8&feature=fvst

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忘年会・・・

2010-12-21 13:45:33 | Weblog
 12月20日(月)、忘年会があった。4階病棟(産科、小児科、内科、眼科、整形外科、外科などの混合病棟)の恒例の忘年会で、院長・副院長など、医師も少なからず参加して、全部で30人ほどだった。
 バスが病院まで迎えに来て乗り、行きながら、しばしば止まって参加者を拾って行った。で、50分ほどで、松島にある会場に着いた。何でも、ここは、風呂に入れるとのことで、担当者がここに決めたらしい(自分は、シャワーを浴びて行ったので、入らなかったが、宴会中、抜けて入っていた人も、結構いたかな・・・)。
 一度ここに家内と宿泊したことのあるホテルで、建物は新しく、料理も良かった。食べ切れない程の量が出た。
 ビンゴゲームをしたら、自分が出した景品「たはらドクター賞」が偶然に自分に当たって、皆が驚いていた(30分の1程の確率なのに・・・他の賞と換えてもらったが・・・)。
 途中で、(前もって頼まれていて、ちゃんと練習しておいた)「Amazing Grace」の曲と「ジングルベル」の曲を笛で吹き、最後に、(いつもあるパターンで、副院長から過剰に自分が紹介されて)「きよしこの夜」の曲を吹き、拍子木で「一本締め」をした。院長が、その直後に、しっかりと手を何度も強く握ってくれて、来年も宜しくお願いしますと言われた。(嬉しかった・・・まだ、頑張れます!)
 横に座った助産師さん(助産師は、全部で5人いる)が、小皿にカニや酢の物などを取ってくれる(まだ、29歳で若くて独身なのに、とても気がきくなあ・・・)。4階の看護師さん、明るくて優しい人が多い(肝心の面白い師長が風邪で休んで、その点だけ、寂しかったが・・・)・・・院長も副院長も、とても立派な人。
 いい職場だなあ・・・。

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将来の医療アラカルト(医療費抑制:3/10)

2010-12-21 08:42:43 | Weblog
 国の財政がいい時代は、レセプトの監査も、さほど厳しくなかった。末期の状態で、死亡直前の医療も、何もおとがめはなく、(御苦労様でしたって感じで)終わっていた。しかし、今は違う。
 「たはら小児科医院を」開業していた時、(小児科医として)点数が県下で2番目に高いと言うことで、開業間もなく、役人から個別的に指導された。
 当時、大分県の小児科の点数は、常に下から5番以内って感じだった(宮崎県が一番低かったかな)。内科の平均点数にももちろん達してないのだが、それでも、自動的に、県下の小児科の開業医の中でレセプトの平均点数が上位何%かに入っていれば、呼び出しを受けることになる。
 で、犯罪者って感じで、お役人に「何でこんなに高い医療をするんだ」「他の医者はもっと低い点数で仕事をしているぞ」と言った感じで言われる(言われた)。
 日祝平日の時間外もベッドを持って救急をしていて、点数が上がるのは当たり前だが・・・。・・・→その後、時間外は、初診だけ、時間外点数を取ることにした。つまり、サービスで、時間外をしている感じになったが(結局、採算が合わない感じになって、19床の小児科が、8年半余で潰れてしまったが・・・)。
 小児科の場合、点滴がなかなか入らなくて何本も針を駄目にしたり、親の希望で、アレルギーの検査や諸々の検査したりすると、定額で取っている場合、赤字になることがある。小児科の場合、正に、労多くして、経済的には報われない。
 国民医療費、どの位かかっているのだろうか?・・・→2004年度では、32兆111億円となっている。この中には、正常出産の費用や健診や人間ドックなどは含まれていない。歯科診療の内、保険外のものは含まれていない(歯科では、保険外の方が多い場合も多いかな?)。国民医療費の内、一般診療医療費、つまり、医師が直接関与した医療費となると、24兆4000億円となる。これを25万7000人の診療医師で割ると、医師一人約1億円となる。つまり、医師が一人増えると、医療費が1億円増えると厚生労働省から思われているのだ?!
 問題は、今からだ。2006年1月の厚生労働省の予想だと、2025年度の国民医療費は、65兆円にもなるとされている。インフレもなく、物価水準も変化しないと仮定しての額である。一方、この数字を受けた日本医師会では、2006年4月に独自の予想を発表し、それでは、2025年度の国民医療費は、49兆円となっている。
 厚労省は65兆円、日医は49兆円、スゴイ開きだ。しかし、共に、医師の数から言って、どちらもハズレの感が強い。
 先に述べた様に、医師一人年間約1億円である。今までの動きを見ると、政府はこれを断固として維持するつもりに思える。又、医師側にしても、これ以上の医療サービスは難しい。今でも過労死寸前の状態で、これだけの医療サービスを維持している。これ以上働けば、ホントに大量の医師の死が出てしまう。つまり、労働力の面から見て、国が医療の単価(保険点数)を大幅に上げない限り、今以上に増えることはないと考えるのが妥当だと思われる。
 その肝心な医師は、毎年3500人~4000人程度の増加である。厚生労働省の見込みでは、2025年には、31万人程度、「(2006年の)医師の需給に関する検討会報告書」でも、31万1000人と予想している。つまり、今の保険点数のレートで行けば、高々31兆円にしかならないと思われる。(国の借金も、その内に1000兆円を超えそうだが・・・?!!)
 もし、仮に厚労省が言う様に、65兆円に達するなら、かなりの医療サービスを切り捨てなければいけないことになる。
 しかし、以上の考えも、まだ甘い。2025年に医師が31万人になると言っても、70歳以上の医師までも総動員しての数だ。今や、若い医師たちの中には、収入が下がってもいいから、もっと仕事を減らして、人間らしい生活がしたいと切実に訴えているケースが多いのだ。
 ある元産婦人科(64歳)の先生と話した(今は、老人施設で働いている)。同期生が16人ほど(東京の有名なK大学に)入局して、既に、4人も亡くなっていると言う。生存している人も、自分の様に、体を壊している人が多いと言う。
 又、ある若い大学院生のドクターと話した。月1回の(金の夕方から日曜の18時までで、循環器専門の内科医で、その関係でたまに呼ばれることがあるだけ・・・)2泊3日のバイトと、又別のある病院での週1回の午前・午後と午後だけの診療で、困ることなく生活ができる。当直もないし、深夜呼び出されることもないし、リサーチもしっかり出来て、いいって感じで言われていたけど・・・。

 

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