山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

熊もたいへん

2010年10月26日 13時41分26秒 | Weblog
 昨日の『朝日新聞』の社説(2010・10・25)に「クマ大量出没 人と動物、共生の回復を」があった。今年すでに約2400頭が捕まり、うち2100頭がころされたという。にわかには信じがたい数字だ。約100人の人が負傷している。人の被害者に比して熊の被害が多すぎるように思う。熊をみたという情報があったら、とにかく殺すためにさがすのだろうか。よくわからない。06年はなんと4600頭が捕殺されたらしい。
 社説の中の「欧米諸国は近代に多くの動物を絶滅させてしまった。動物とすみ分けた日本の自然は私たちの財産でもある。」というのはそうだと思う。ヨーロッパはほんとうに草原の国だ。森を征服しつくした。「ヘンゼルとグレーテル」、「赤ずきん」の世界はずっと昔のはなしだ。
 日本の森はそのほとんどが高い山だったことも幸いした。だが人間のテリトリーである里山が放棄され崩壊したため、緩衝地帯が失われた。突然熊と人間が鉢合わせをするという不幸がおそうようになった。人間にとっても熊にとっても不幸だ。里山の再生も必要だし、針葉樹の単純化された森に多様な樹種の茂る森に復元することも必要だ。どんぐりの苗木を植えることもいいのではないか。10~20年で立派な木に成長する。20年なんてあっという間だ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 独裁者の政策決定の裏舞台 | トップ | あまりにひどい ホームレス... »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事