2013年8月1日、「FIGHT FOR JUSTICE 日本軍『慰安婦』―忘却への抵抗・未来への責任」が開設された。日本の戦争責任資料センターと戦争と女性への暴力リサーチ・アクションセンターが立ち上げたものだ。
ネット世界ではあいもかわらず、歴史をねじまげる言説があふれている。言説というにはお粗末なものばかりだが、じつにしつこい。そういう状況をつくり、ささえてきたのが安倍首相や橋下維新代表などの政治家だ。かれらの動機は、人権擁護や歴史の真実を究明することではなく、崇拝対象である大日本帝国を清めることだから、そこには未来はない。しかし宗教的信念による行動だから、しつこい。
このような宗教的政治勢力には、まじめな対話や説得では困難だ。動かぬ事実をつきつけるしかない。日本軍「慰安婦」の事実は存在したのだから、終戦時に軍関係、行政関係文書の焼却が命じられたとはいえ、資料の発掘が進み、研究が進展すれば、彼らの主張はどんどん陳腐になる。彼らには平和と人権、真理の究明という目的がないから、みずから積極的に研究することがない。遅れる一方だ。
慰安婦問題での、この決定版ともいえるサイトが開設されたことは、研究と普及をいっそう促進し、日本国民の歴史認識の前進に寄与することは疑いない。