山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

「はだしのゲン」閲覧制限に反対の署名しました

2013年08月22日 04時08分04秒 | Weblog
 松江市教育委員会が市内の小中学校の図書館で「はだしのゲン」を閉架図書にして閲覧制限をかけたことに、堺市の学童保育指導員の樋口徹さん(55)が松江市教委に自由に読めるように戻してほしいと始めたネット署名に、私も賛同しました。昨日の新聞では15000人を超えたとありましたが、すでに18000を大きく上回っています。
 問題は、従軍慰安婦はなかったなどと歴史に目を背けるひとびとが起こした動きに、教育委員会が屈した結果ではないかとおもいます。作者の中沢啓治さんが亡くなったのを待ち構えたかのような時系列で、問題あると思うなら生前に作者に問いかけるなりのことがあってもいいと思うのですが。
 署名をよびかけた樋口さんは、学童保育の現場で「はだしのゲン」が子どもたちに受け入れられ、涙を流しながら読んでいる姿を紹介しています。全国の学校現場でこれまで子どもに悪影響がでたという報告をわたしは知りません。逆に30年以上にわたって、子どもたちの心に残るマンガ作品だ、平和の心を育てたと評価されてきました。
 日本の教育のすばらしいところは、文学作品や「はだしのゲン」などをつうじて、子どもに平和の心、命の尊厳をつちかってきたことです。平和や命の倫理的価値観を育ててきたことに日本の教育の良さがあります。これは日本国憲法や国連憲章、国際人権規約の理解を助ける土台を子どものなかにつくってきたのです。普遍的価値のある基礎的教育でした。
 ところがこのような平和の心に待ったをかけたい人々が動きをしているようです。しかし、「はだしのゲン」という作品の力がこんな動きを打ち破るでしょう。
コメント (1)
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