昨日のタイトルにありました「グアニル酸」って何よ?とのお声を受けまして、ご存知のお方も多いこととは知りつつ簡単なご説明を。
西洋では長い間、味覚における基本味は甘味・酸味・塩味・苦味の4つであり、その他の味はこれら4つの配合比率で説明できると考えられてきました。そんな中で1908年に東京帝国大学の池田菊苗博士が昆布からグルタミン酸を単離し、従来の4基本味とは異なるとして「うま味」と定義します。が、欧米の学者にはなかなか受け入れられませんでした。(その辺りは日本人と欧米人の味覚の違いも影響していたのでしょう。)
しかし、舌の感覚細胞にグルタミン酸受容体が発見されるなど、うま味が独立した味覚であることを支持する知見が増えるにつれ国際的な認知も広がり、1985年にハワイで開催された「第1回うま味国際シンポジウム」を機に5番目の基本味として「うま味(Umami)」が認知されるようになったのです。
そして「三大うま味成分」などと呼ばれているらしきものがグルタミン酸とイノシン酸、そしてグアニル酸でして、それぞれ昆布、鰹節、しいたけ(特に乾燥ものが含有量多し)に多く含まれていると言われております。因みにイノシン酸は13年に池田博士の弟子の小玉新太郎博士によって、グアニル酸は53年にヤマサ醤油(株)の国中明博士らによってうま味成分として発見され、その後日本の企業がうま味調味料などの生産・研究開発を精力的に進めてきました。
・・・以上、所々私なりの表現を交えましたが ほとんど読んだ本そのままの受け売りであります。余談ですが、うま味は英語でも「Umami」で通用するそうです。池田博士のお陰ですなぁ。
それでは皆さま、今度からしいたけ出汁の美味しい香りを感じられた際は、右手で軽く顎をなでながら目を閉じチャールズ・ブロンソン風に 「う~ん、グアニル…( 一一)」 と呟いて下さいませ。(マンダムさんゴメンナサイ。)
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意味不明のオチで失礼しました。m(__)m