夕方の配達帰り、信号待ちにて候。
本日お届けいたしましたお酒はこちらの三種、もしくはこの中の一部、またはこの他のものも・・・。
この極めて曖昧な言い回しはオッサンならではのいやらしさでございます。
さて、先日拝読した昭和35年の論文の一節にあった、或酒造家の言葉が興味深かったのでこちらに。
『例えば陶器にしても作者の品格とクセが出ていなければ見ても面白くはない。それと同じく、酒を醸造するときに、主人の品格とクセが折り込まれなければその酒は価値がない。
現代の酒造家の多くは技師にまかせて折角よい色に仕上がったものを炭素を使って色消ししたり、クセを取ってしまったりしているのは誠に残念である。このクセのある酒を飲んで玩味すればするほど科学では割り切れない持味が出てくるのではなかろうか?人間でも八方美人の人と話をしても面白味などない。クセのある人と話をすると面白く、なにか得るところがあり、話にも身がはいる。
願わくば今の醸造家に対して、品格とクセのある酒を、と云いたい。』
驚きましたねぇ、つい最近までよく耳にした言葉が55年も前から言われていたとは。ただ、そのころとは明らかに違うものがあるはずですからね。その発言をなさったかたに今のお酒をぜひとも飲み比べて欲しいものですわ。
うちには品格の感じられないお酒はありませんよ。そして皆がクセというよりも個性を備えながら、それを押し付けない優しさを持っております。なんちゃって。
まぁ そんなワケで 今日も楽しく日本酒で乾杯!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます